田中マー君、登板2戦目で今季初勝利。味方の大量援護に助けられる【MLB】(2015年4月12日(日本時間13日))【田中将大、今日の結果】

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野球グラウンドイメージ

米大リーグ、ニューヨーク・ヤンキースに所属するマー君こと田中将大投手が、現地12日(日本時間13日)本拠地ヤンキースタジアムで行われたボストン・レッドソックス戦に先発。5回を投げて97球。1本塁打を含む4安打3四球4失点(自責点3)を許したものの、味方の大量援護に守られ今季初勝利を挙げた。奪三振は4だった(1勝1敗 防御率7.00)。

田中マー君、登板2戦目で初勝利でした。

決して本調子ではなかったものの、まずは1勝目という結果が出たことはよかったのではないでしょうか。前回に引き続き内容的にはいまいちでしたので、メディアやファンからの厳しい言葉は予想されますが、個人的にはこれから徐々に調子は上向くだろうと予想しています。

順調な立ち上がり。投球内容に変化?

前回同様、初回、二回、三回と少ない球数で順調に打者を打ち取っていく田中。

脱力投球を酷評された前回とは違って、今日はかなり力を入れて投げているように観える。基本的にはツーシーム中心だが、フォーシームの割合も前回よりも高いようである。球速は90、91マイル前後とさほど上がってきてはいないが、意識して直球系の球を増やしていることがうかがえる。

球速が出ない? 肘? 田中将大投手が開幕戦黒星スタート

また、右打者の外側へボール一つ分逃げる88~89マイル前後のカットボール。これは前回登板ではほとんど投げていなかった球だと思うが、この球を使ってピッチングの幅を広げようという工夫も観られた。

印象としては、やはり球威自体は物足りないものの、ツーシームで芯を外すことにこだわり過ぎていた前回よりはよさそうである。

多少スプリットのコントロールに苦心している部分はあるが、フォーシームを軸にスライダーとカットボールのコンビネーションで組み立てていけばある程度はいけるのではないか。

味方の大量援護もあるし、楽に投げることができれば結果もついてくる。そんなイメージの序盤であった。

またしても田中崩れる

ところが四回。田中の制球が明らかに乱れ始める。

先頭のオルティスを四球で出すと、この日いまいちのスプリットが打者のはるか手前でワンバウンドを繰り返し、2つのワイルドピッチでランナーを三塁まで進めてしまう。続くラミレスに犠牲フライを打たれてあっさりと1点を失う。

この回あたりから田中の迫力のないまっすぐに慣れてきたのか、レッドソックスの各打者が躊躇なく踏み込んでくるようになる。

内側のツーシームにも腰を引くことなく強振されるため、さらにコースを狙うことでかえってカウントを悪くする田中。四球にエラーも絡み満塁とされ、8番ボガーツにあっさりツーシームをレフト前に運ばれさらに2点を失う。頼みのスプリットは相変わらず決まらず、苦心の投球が続く。

躊躇なく踏み込まれ、バックスクリーンに被弾

続く五回。

ツーアウトを取るも、4番ハンリー・ラミレスへのフルカウントからの6球目。外側に逃げるカットボールにラミレスが思い切り踏み込む。強烈な炸裂音を残した打球はみるみるうちにバックスクリーンに突き刺さる。文句なしのソロホームラン。田中の球威のなさとスプリットの不安定さにより、ためらいなくスイングできた結果といえるのではないだろうか。

結局後続を断った田中だが、この回で球数が97球となりお役御免となる。

試合はその後も得点を重ねたヤンキースが14-4と大量リードを保ったまま終了し、田中将大投手が今季初白星を手にする。

だが、またしてもメディアからの課題を突き付けられそうな内容となってしまった。

ダルビッシュ投手の右肘内側側副靱帯損傷からトミー・ジョン手術の可能性を受けて、田中将大投手も含めて靭帯損傷多発の原因を考える

それでも言い続けます。「大丈夫です」

田中将大投手、残念ながら今日もあまりよくはなかったです。

前回よりも力を入れて投げていたようですし、まっすぐの割合も増やしていました。ですが、やはり球威不足は否定できず、打者の手元でグイッとくるような球の伸びは感じられませんでした。まっすぐでの空振りがゼロであったというデータからも、威力のなさは顕著にうかがえます。

さらに、内側のツーシーム(フロントドア)に、打者オルティスがまったく腰を引くことなく平然と見逃した場面からも、威力のなさを垣間見ることができました。

球の威力がないから相手に粘られ、さらにきわどいコースを狙うのでボール球が増える。結果的に球数が増え、相手にも慣れられ痛打されるというパターン。

いろいろな方がおっしゃるように確かにこの2試合を観る限り、かなり厳しい状態なのかも知れません。

ですが、あえて僕は言います。「大丈夫です」と。

根拠は前回も申し上げましたが、田中投手の持っている抜群の修正能力と「開幕よりも、シーズン半ばの勝負どころにピークを合わせるように調整していく」という言葉。そして死ぬほど負けず嫌いという性格です。

僕はこれらを盲目的に信じようと思います。いずれストレートの威力も出てくるはずです。

2015シーズンが終わったとき、僕が「ほら見ろ」と言うのか、「すみませんでした」と言うのか、僕自身が楽しみにしております。

田中マー君、右肘の不安一蹴!! 圧巻の7回無失点8Kでレイズを支配。エース復活か

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