サンウルブズ勝利!! やればできるじゃねえかww ジャガーズに逆転勝ちで、スーパーラグビー初年度での歴史的勝利を挙げる!!

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熊本イメージ
○サンウルブズ 36-28 ジャガーズ×

2016年4月23日、東京・秩父宮ラグビー場で行われたスーパーラグビー第9節。日本代表チームサンウルブズがジャガーズ(アルゼンチン)に36-28で勝利し、スーパーラグビー初年度で歴史的勝利を挙げた。

前半は13-18とリードを許すものの、後半にPGを決めて逆転に成功。ラスト1分にスクラムからのトライを奪い、36-28で勝利。悲願の初白星を挙げ、戦績を1勝7敗とした。

敗れたジャガーズの戦績はこれで1勝7敗。初戦に勝利を挙げたものの、そこから7連敗となった。

「サンウルブズがまさかのストーマーズ戦引き分け!! マジすげえ!! 結成以来のベストゲームでしょ?」

歴史的勝利に沸く観客席。その光景が快挙の大きさを物語る

サンウルブズ勝利!!

すばらしい。
日本ラグビーの歴史がまた動いた。
2015年のW杯での快進撃に続き、スーパーラグビー参戦初年度での勝利である。

「日本が南アフリカに勝利!! 日本代表を支える外国人。ラグビーW杯で起きた奇跡をひも解く」

しかも前節で歴代ワースト2位の失点という屈辱的な敗戦を喫した次の試合での雪辱。前ヘッドコーチであるエディ・ジョーンズの辛辣なコメントに奮起した部分もあったのかもしれない。ホームゲームでの勝利に沸き立つ観客席の光景が快挙の大きさを物語っていた。

「サンウルブズが五郎丸レッズに惜敗!! 出たよ無能解説。おもしろい試合だったのに」

すばらしい逆転劇。相手が弱ったところにつけ込んだ

サンウルブズやりました。
勝てるとしたらここだろうとは思っていたが、そのチャンスを見事に活かした逆転劇だった。

正直、前半を観た感じだとちょっと厳しいのではないかと思っていた。

ジャガーズのハイパントとパスラン攻撃に対応しきれずに苦戦を強いられる展開。
大事な後半開始7分にトライを奪われて突き放される。この時点で9点差となり、1トライ1ゴールでは追いつけない状況である。
この時点で僕は、このままズルズルと失点を重ねるいつものパターンに陥るのではないかと思った。

だが、後半15分を過ぎたあたりからジャガーズの足が止まる。球際での反則やオフサイドを重ね、相手陣内でのPGのチャンスがサンウルブズに転がり込む。
そして26分、31分と立て続けにゴールを決め、1点差ながらリードを奪うのだ。

おお、なるほど。
これは疲れてきたチームの典型的な崩れ方だ。

疲れでディフェンスの足が止まる。苦しい展開での焦りによって球際での反則を繰り返す。
密集でのボールの奪い合いで倒れ込みやハンドの反則を犯す。
相手の素早い球出しについていけずにポイントサイドでのオフサイドを犯す。
結果的に自陣で相手にフリーキックを与えてしまい、ピンチを広げて失点を重ねる。

そして試合後に、
「あそこでがんばれば違っていた」
「修正点は見えた。次につながる負けだった」
という常套句を吐く。

要するに、サンウルブズが陥るパターンである。もっというと、日本ラグビーの伝統的な負け方である。

「サンウルブズがなぜ勝てないかだって? 弱いからでしょ」

相手の自滅という人もいるかもしれない。でも勝ったことがすばらしいんだ

今回の試合はある意味、後半に入って運動量の落ちたジャガーズが自滅したという見方もできるかもしれない。
得意のハイパントに追いつく足が鈍り、みすみす相手にボールを渡してしまったジャガーズの作戦ミスと考える人も多いのかもしれない。

だが、そのチャンスを逃さずに精度の高いPGで得点を重ねたサンウルブズがすばらしかった。弱った相手につけ込んで勝利をたぐり寄せたサンウルブズの勝利といえるのではないだろうか。

課題だったラインアウトは相変わらず精度が高かったとはいえない。
日本代表の大きな持ち味だった、前に出て2人で止めるディフェンスも影を潜めていることは否めない。
試合自体はそこまでハイレベルなものではないし、チームとしての完成度が劇的に上がったかといわれるとそういうわけでもない。

ただ、勝ったことが問答無用にすばらしい。

「ウェールズvs日本戦予想!! ラグビーテストマッチ2016。日本勝てるんじゃないのかこれ?」

吉田解説員「ここまでの7連敗があったからこその1勝だったかもしれないですね」
んなわけあるかww
そりゃあなた、感極まり過ぎだわww

さすがにこれはテンション上がり過ぎだろとツッコミを入れてしまったが、とにかく勝てたことがすばらしい。スーパーラグビーという舞台で日本チームが1勝を挙げたことがすばらしい。

「また負け…。サンウルブズ11敗目で日本での開催試合を終える…。どうにもなりませんでしたな今日は」

僕は「メンタルでの勝利」とか「個の力に組織力で対抗する」といった言い回しが大嫌いである。チームの強さはあくまで個々のスキルやフィジカルあってのものだし、個々の選手の高いスキルが集まってこそチームは強くなる。メンタルとか組織力などというものはプラスアルファに過ぎないと思っている。

だが、今回のような試合はまさしくメンタルの勝利といっていいと思う。
お互いに勝利するにはここしかないという試合で、サンウルブズの勝ちたいという気持ちがジャガーズを上回った。そういう一戦だったのではないだろうか。

「サンウルブズこりゃキツいな…。ストーマーズに勝利するにはどうすれば?」

ジャガーズ日程キツすぎワロタww サンウルブズも大概だけど、こりゃ疲れるわww

歴史的勝利を飾ったサンウルブズだが、スーパーラグビー南アフリカカンファレンスの過酷さは当初からいわれていたとおりである。

前節までの南アフリカ3連戦では体調を崩すメンバーが続出するなど、食事面を含めたコンディション作りの難しさを痛感したと聞く。
それが証拠に、五郎丸を始めとした主力メンバーが家族との時間が取れないことを理由にサンウルブズとの契約を断るケースが続出している。

実際にサンウルブズのこれまでの日程を調べてみたが、これは厳しいと言わざるを得ない。

日本シンガポール日本シンガポール南アフリカ南アフリカ南アフリカ日本

これを旅行と考えたら「バカじゃないの?」と言いたくなるような移動っぷりである。こんなおバカなツアーを企画するなど、さぞかしコンダクターが無能だったに違いない。そんな感想を持たずにはいられない鬼畜移動である。

ただ!!
ジャガーズの移動はそれをさらに凌駕していた。

南アフリカ南アフリカアルゼンチンアルゼンチンニュージーランドニュージーランドニュージーランド日本

あんたら、地球何週する気だよww

なんですかねこれは。
地下組織にでも追われてるんでしょうか。

しかもアウェーツアーのラストが今回の秩父宮である。
これではベストな状態で試合をしろというのは無理だろう。
ジャガーズのキャプテンであるクレービーが「疲れが溜まっていないとは言えない」旨のコメントを出していることからも、日程の過酷さは容易に見てとれる。
そういった意味でも、サンウルブズが勝つにはここしかないというくらいの試合だったといえるだろう。

ちなみに次節からジャガーズはホームのアルゼンチンに戻っての試合となる。今日くらいは六本木や新宿で羽を伸ばしていただき、ぜひとも今後もがんばってもらいたい。

って、また地球半周してアルゼンチンかよ!!

とにかくサンウルブズ初勝利。
これでラグビーにも少しは注目が集まるはずだ。
5月7日の次節も秩父宮、しかもGW中の開催である。なおかつ相手はここまで1勝6敗のフォースだ。ここで再び勝利することができればラグビーへの注目度はさらに上がる。うまくコンディションを整えて万全の状態で試合に臨んでいただければと思う。

「サンウルブズがフォースに大敗。力負けっすね完全に。フォースのゲームプランどおりに進んで理想的に負けた」

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