挑発大好きサンダース君がレミューをヒラヒラかわして大差判定勝利。試合後にゴロフキン戦を希望。さすがサンダースww 予想以上にいい選手【結果・感想】

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塩漬けイメージ
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2017年12月16日(日本時間17日)、カナダ・モントリオールでWBO世界ミドル級タイトルマッチが行われ、王者ビリー・ジョー・サンダースがランキング1位のデビッド・レミューと対戦。3-0(120-108、117-111、118-110)の判定で勝利し、3度目の防衛に成功した。
 
剛腕のレミューと技巧派のサンダース。盾と矛の対決として注目されたこの試合。
 
自慢の左フックを振り回して前に出るレミューに対し、サンダースは鋭い右ジャブを連打しながらサイドに回る。
 
懸命にアタックを繰り返すレミューだが、サンダースのジャブとフットワーク、時おりガードの間を突き抜ける左ストレートにまったく対応できない。
7Rにはロープ際で強烈な左のヒットを許し、豪快にグラつかされるシーンも。
 
結果的にレミューがサンダースに終始空転させられ、ほぼ何もできずに完封された試合である。
 
敵地で見事な勝利を挙げたサンダースは、試合後にゴロフキンとの統一戦を希望。カネロとのリマッチ以降、頂上対決の実現に前向きな姿勢を示した。
 
「ベテルビエフvsコーリン感想。攻略法が見えたような見えないような…。ベテルビエフの剛腕フィジカルにコーリンが撃沈。パワーの違いが…」
 

腕力と直進のレミュー、手数と足さばきのサンダース。サンダースの僅差判定勝利を予想してました

まずこの試合、両者の印象としては、
 
・レミューの腕力はすごい
・自分の距離での打ち合いは滅法強い
・でも、ジャブが少なく動きも直線的
・動き出しに間があり、そこを狙われやすい
 
・サンダースは対オーソドックスの場合は手数が出る
・意外とバックステップのレンジがある
・徹底した右回りと細かいジャブで相手を近寄らせない
・時おり鋭角な左ストレートをガードの外から打ち込む
・レミューに真正面に立たれたら危ないかも
 
特に対オーソドックスのサンダースはジャブがかなり鋭く、レミューの馬力があっても相当苦労するのではないか。レミューの突進はやっかいだが、サンダースが何とかさばききるのではないかと思っていた。
 
なので、勝敗予想としてはサンダースの判定勝利。
といっても、レミューの突進をギリギリでさばきつつ、後半にペースを掴んだサンダースが僅差で逆転するというもので、ここまで一方的になったのはちょっと意外だった。
 
「サンダースvsレミュー予想。実は〇〇じゃないサンダース。間違ってWOWOWで生中継されないかな」
 
前戦で僕の大好きなウィリー・モンローJr.さんに完勝して以来、僕はサンダースのことがかなりお気に入りなのだが、この試合を観てさらにお気に入り度が増したことは言うまでもないww
 

サンダースのフットワークに驚いた。右ジャブがいいのは知ってたけど。ミドル級のエリスランディ・ララになれるんじゃないの?

とりあえず、この試合で僕が驚いたのが、サンダースのフットワークのよさ。
レミューの突進は確かに直線的で読みやすいのだが、まさかあそこまで翻弄するとは。12R通してロープに詰まるシーンがほとんどなかったというのは、ちょっとすごかったのではないか。
 
予想記事でも申し上げたように、僕は序盤の数ラウンドはレミューがサンダースを押し込むと思っていた。
だが、そんな場面はほとんど皆無。
 
「レミューの直線的な動きとサンダースの右リードの連打は相性がいい」と申し上げたが、ここまで差があるとは思わなかった。
 
レミューの突進を終始ジャブとサイドステップで寸断し、絶妙なタイミングで左ストレート。結局、最後まで何もさせずに終わらせてしまった。
 
「ロマチェンコ圧勝。リゴンドーにもノーマス。相性が悪過ぎた結果だぞ? もともとリゴに勝機はほとんどなかったからな?」
 
特に僕がいいと思ったのが、サンダースの横への動き。
前回のウィリー・モンローJr.戦で、この選手のバックステップからのリターンの鋭さは十分わかったのだが、今回の試合ではサイドへの動きのよさも証明したのではないか。
 
レミューの動き出しを狙って右を1発。
バックステップでワンツーをかわし、さらっとサイドに回って右をもう1発。
レミューが怯んだ瞬間、スッと前に出てワンツー。
 
ポジショニングへの意識が低く、漠然と左足を踏み出すレミューはサンダースのサイドステップについていけない。ガードの外側から再三パンチを通され、自分の拳は空を切るのみ。
 
常に一定の間合いをキープされ、無理に近づけばクリンチで動きを封じられる。
そして、リング中央に戻れば再びジャブの嵐。
 
いや、すごい。
何度も言うように、ここまでワンサイドゲームになるとは。
過去の試合を観る限り、サンダースの足運びはもう少しバタバタしていた記憶があるのだが。
その印象が強かったせいで、レミューの体力に余裕のある序盤は苦労すると予想していたのだが。
 
割とガチで、ミドル級のエリスランディ・ララはコイツだったんじゃないの?
てっきりウィリー・モンローJr.さんこそがミドル級のエリスランディ・ララだと思っていたが、このフットワークと塩漬け感はちょっとたまらないww
 
と言ったら言い過ぎか?
 
「高橋悠斗選手の試合をようやく生観戦した話。中川祐vs有馬啓祐、高橋悠斗vs中山祐太、赤穂亮vs藤岡飛雄馬in後楽園ホール」
 

レミューはまあ、いつも通り。凄まじい突進力と馬力、真っ正直で工夫のないボクシングは相変わらずだったな

対するデビッド・レミューだが、こちらは完全にいつも通り。
 
身体全体の馬力と腕力は凄まじく、自分の得意な中間距離での打ち合いでは圧倒的な力を発揮する。
だが、リードの左が少なく間合いを詰める動きも正直。なおかつ動き出しのモーションも大きい。
 
「サンダースが禁止薬物陽性w やるならバレんなよ。ロマゴンvsフェンテス、ムンギアvsクック、レミューvsオサリバン振り返り」
 
基本的に真正面から全速力で向かっていくだけで、対戦相手としては非常に読みやすい。
 
2015年のゴロフキン戦では、その動き出しを狙われまくり、ジャブだけで磔にされてしまった。
 
とは言っても、何だかんだでレミューがあそこまで完封されたのもゴロフキン戦のみ。そんなに容易く攻略できるほど、レミューの突進は軽くない。
 
繰り返しになるが、今回のサンダースもレミューの突進には苦労させられるのでは? もしかしたら、序盤に必殺の左フックを被弾してKO負けもあり得るかも? と考えていた。
 
そのレミューが何もできずに完封されたことに驚いているわけで、それこそがサンダースのすごさの証明でもある。
 
SNSなどでレミューの欠点を指摘する声がちょくちょく聞こえてくるが、申し訳ないが「何を今さら」である。
ジャブが出ないのも、動きが直線的なのも、攻撃のバリエーションが少ないのも、すべてゴロフキン戦で露呈済み。
 
「魔境タイソン・フューリーの帰還。強豪セファー・セフェリとの2年半ぶりの復帰戦。最強ヘビー級のクソ野郎がここにいるぞw」
 
それを踏まえた上で、
「レミューの突進力はサンダースに通用する」
「大接戦になるのではないか?」
と予想していたのであって、決してこの試合のレミューがダメだったわけではない。
 
要は、サンダースの実力が予想以上に高かった。これが僕の中でのファイナルアンサーである。
 

サンダースの実力が多くの方に伝わってヨカタww 前回のウィリー・モンローJr.戦を含め、いろいろなものを証明したんじゃない?

しかし、この試合は本当によかった。
 
前回のウィリー・モンローJr.戦はゴロフキンvsカネロ戦と同日だったこともあり、ほとんど注目されず。
しかも、お互いカウンター狙いのサウスポー同士ということで、手数の少ない退屈な試合の末の判定勝利。
正直、サンダースのよさが伝わったとは言い難い。
 
だが、今回剛腕のレミューをわかりやすく圧倒したことで、多くの方にその実力を知らしめたのではないか。
 
僕はこの試合をDAZNで観戦したのだが、解説者が言うには前回のウィリー・モンローJr.戦はあまり評価が高くなかったとのこと。
 
これ、どこからの情報かは知らんが、節穴もいいところである。
あのウィリー・モンローJr.をテクニック勝負で圧倒したサンダースの評価が低い?
いったい何を言っているのか。
ファンが「よくわからない」というのなら問題ないが、関係者があの試合を評価しないのはマズいだろうと。
 
「期待のライアン・ガルシアを観たのでその印象を。キラキラ七三プロスペクトはデラホーヤさんの大のお気に入り?」
 
サンダースのステップの鋭さや見切りのよさ。
やりにくい相手をやりこめるアンドレ・ウォード的なダーティさなど。あの試合には、実にさまざまな要素が詰まっていたはず。
つまらなかったけど。
 
僕ですら自分の節穴ぶりを認め、あの試合を境にサンダースへの見方を変えたというのにww
つまらなかったけど。
 
そして今回の試合では、相手の突進力をさばく足の速さや強烈なジャブ、フィジカルの強さ。勝負に徹する冷静さや集中力を持続するメンタルの強さなど。さらに多くのものをサンダースは見せてくれたと思う。
 
常々申し上げているように、相手を塩漬けにするにもフィジカルの強さは必須である。
 
相手に突進を躊躇させるパンチ力やロープに詰めさせない身体の強さ。「柔よく剛を制す」のではなく「剛は柔を兼ねる」「大は小を兼ねる」。「コンタクトスポーツにおけるフィジカルは至上」だと、しつこいぐらいに連呼している。
それをまさか、サンダースが証明してくれるとは思わなかったがww
 
「村田再戦で勝利!! 絶不調のエンダム(ヌジカム)にTKO勝ちでミドル級戴冠。疑惑の判定から因縁に終止符を打つ」
 
まあ、それでも村田諒太なら何とかするんじゃないの? とも思っておりますが。
実現性の有無は知りませんが。
 
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