レオ・サンタクルスvsアブネル・マレス勝敗予想。8月29日WBCフェザー級ダイヤモンド王座決定戦!!【ボクシング】

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青空イメージ
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サンタクルスvsマレス。2015年8月29日にフェザー級のビッグマッチ開催!!

2015年8月29日にアメリカ・ロサンゼルスで、レオ・サンタクルスとアブネル・マレスによるWBCフェザー級ダイヤモンド王座決定戦12回戦が行われる。

「ケル・ブルックはウェルター級で最強に最も近いボクサーだという事実に異議はないはずだが?」

2013年にジョニー・ゴンサレスに衝撃の1回KO負けを喫してから3連勝中と波に乗るマレスと、フェザー級転向2戦目となるスター候補のサンタクルス。果たして真のスターの座に駆け上がるのはどちらか。

レオ・サンタクルス(30勝17KO無敗1分)
vs
アブネル・マレス(29勝15KO1敗1分)

多彩なコンビネーションと前進するプレッシャーで追いつめたいサンタクルスは、出入りの激しいマレスを捕まえられるか

パンチが多彩で距離も長いサンタクルス。
相手の心が折れるまでコンビネーションを打ち続けられるほどの手数があり、どんな体勢からでも自分のパンチを出せるスムーズさもある。そして極めて正確性の高いボディブロー。至近距離でも長い腕をうまくたたんでスムーズな上下の打ち分けができる。まさしく離れてよし、近づいてよしのファイタータイプである。
身体がすっぽり隠れるほどの長い腕を使ったガードも強固で、有効なクリーンヒットを許さない防御技術も特筆だ。

追い足、フットワークに関しては、正直いいとは言い難い。基本的には高いガードでにじり寄り、打ち合い可能な位置まで身体を移動させるボクシング。なおかつ追い方も非常に直線的なので、恐らくスピードと足のあるアウトボクサーは苦手だろう。

また、前回のフェザー級転向1戦目のホセ・カイェターノ戦では、終止プレッシャーを与え続けたもののKO勝ちすることはできなかった。渾身のパンチをふるってはいるが、決定的なダメージを与えられるほどのパワーは感じられなかった。S・バンダム級時代にもややその傾向はあったが、フェザー級に転向したことでパワー不足はさらに表面化した形である。

これらを加味すると、位置取りと距離感が抜群なマレスを捕まえるのは相当難儀するのではないだろうか。激しい出入りと多彩なパンチに翻弄されて、ポイントを奪われるラウンドが量産される可能性もある。

勝敗予想は思い切ってマレスの判定勝ち

勝敗予想だが、ここはあえて恥を覚悟でマレスの判定勝利を予想したいと思う。

戦前のオッズではサンタクルスが有利と出ているようだが、あえてその逆をいってみたいと思う。理由は簡単だ。格好つけたいからである。

サンタクルスは恐らくガードを上げて前進し、プレッシャーをかけながらコンビネーションを打つボクシングを展開する。対するマレスはとにかく動き続けてサンタクルスのプレッシャーをいなそうとするはずである。絶えず頭と身体の位置を変えてサンタクルスに的を絞らせないように意識しつつ、打ち終わりのカウンターを狙うのではないだろうか。

マレスの激しい出入りに手を焼き、いまいち追いきれないサンタクルス。打ち終わりを狙いつつもサンタクルスの高くて固いガードを崩せないマレス。試合自体はつまらなくはないが、エキサイティングさに欠ける展開になりそうに思える。

どちらも決め手に欠くが、攻勢点でサンタクルスに振られるラウンドが増えて、結果的にサンタクルスが判定で勝利。普通に予想すればこれが最もベターである。

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ただ、僕が思うに出入りの激しいタイプのボクサーというのは好不調の波が激しい傾向がある。そして試合当日のマレスが人生最高のコンディションということも考えられる。追い足のないサンタクルスが絶好調のマレスの動きにまったくついていけず、打ち終わりのカウンターを被弾し続ける可能性も十分に考えられるはずである。

逆にサンタクルスがフェザー級に完全に対応する身体を作ってきて、プレッシャーを受けたマレスがロープに詰まる場面が増えればサンタクルスのKO勝ちという結果もあり得る。

例えばだが、2013年にジョニー・ゴンサレスがマレスをダウンさせたような左のカウンターをサンタクルスが出せれば、早いラウンドでのKO勝ちもあるのではないだろうか。
だが、残念ながらサンタクルスはああいう一瞬の閃きを感じさせるようなパンチは持ち合わせていない。

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マレスを1回KOに沈めたジョニゴンのカウンターには戦慄が走った

これは完全に余談だが、2013年のマレスvsジョニー・ゴンサレス戦は衝撃的だった。
マレスに甚大なダメージを与えたジョニゴンの左カウンター。あのパンチには戦慄が走った。本当にすごかった。

身体の動きは完全に大振りの左フック。なのに実際のパンチは内側を通るコンパクトな軌道。ジョニゴンの身体の動きに反応してしまったマレスがモロに被弾し、致命的なダウンを喫する。予想外の角度からのカウンターで挽回不能な深いダメージを負ってしまったのである。

恐らくマレスは、長い腕を巻きつけるように外側から打つゴンサレスのフックを十分すぎるほど研究していたのだ。角度やタイミングをシミュレーションし、軌道を身体に覚え込ませる反復練習をしてきていたのである。
そしてゴンサレスは、その残像を逆に利用してコンパクトな左をねじ込んだのだ。マレスが大振りのフックを警戒していることを察知した上で。

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交通事故的なダウン、エンジンがかかる前にマレスが被弾してしまったと言われる試合だが、実際は高度な駆け引きと重厚なバックボーンの上に起こったKO劇だったのだ。何回見直しても戦慄が走るパンチである。

そしてもう一度言うが、サンタクルスにはジョニゴンのような一瞬の閃きを感じられるようなパンチを打てる才能はない。

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