無謀? 大沢宏晋がオスカー・バルデスに挑む!! 聖地ラスベガスでパッキャオのアンダーカードに大抜擢で番狂わせを起こせ!!【予想】

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アリーナイメージ
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2016年11月5日(日本時間6日)、米・ラスベガスにあるトーマス&マックセンターで行われるWBO世界フェザー級タイトルマッチ。

同級王者オスカル・バルデスにランキング1位の大沢宏晋が挑戦する。

「大沢、オスカル・バルデスに7RTKO負け。実力差を承知で海外のリングに上がるのは本当に「すばらしい」のか?」

若手のスター候補筆頭とも言われるオスカル・バルデスに挑戦する大沢宏晋は31歳の苦労人ボクサー。ホームヘルパー2級の資格を持ち、デイサービスセンターでの仕事と両立しながらの世界初挑戦となる。

王者が絶対有利と言われる試合だが、何とか一矢報いてラスベガスに爪痕を残すことができるだろうか。

なお、この試合は、同日現役復帰を果たすフィリピンの英雄マニー・パッキャオのアンダーカードとして行われる。

「英雄の帰還。生贄の名はジェシー・バルガス。パッキャオは復帰戦を盛大に飾れるか?」

パッキャオのアンダーカードに登場!! 大沢宏晋、聖地ラスベガスで奇跡を起こせ

大沢宏晋、聖地ラスベガスで無敗のメキシカンに挑戦!!

大沢宏晋、初の世界挑戦の相手はオスカル・バルデス。しかもパッキャオ復帰戦のアンダーカードという大舞台である。

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僕はこの大沢という選手を今回初めて知ったのだが、戦績を見る限りコツコツと実績を積み上げてきた叩き上げのようである。

対する王者のオスカル・バルデスだが、こちらは間違いなくスター候補の1人。
確か今年4月に行われたパッキャオvsブラッドリーVol.3でもアンダーカードに出場していた記憶がある。
恐らくトップランクとしても今後売り出していきたい選手なのだろう。パッキャオのビクトリーロードにうまく絡ませてメジャーにしていこうという意気込みがひしひしと伝わってくる。

「パッキャオがブラッドリーに完全勝利!! ラバーマッチを制し有終の美を飾る」

今回もパッキャオの復帰戦ということで、アジア人枠として大沢が抜擢されたという側面もあるのだろうか。大沢にとっては、いろいろなタイミングがうまく重なった上で巡ってきたチャンスという印象である。

まあ、それも大沢自身が地道にがんばってきた結果なのだろう。
努力は必ず報われるとは言わないが、この選手がコツコツと進んできた道が間違いではなかったことの証明と言える。

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オスカル・バルデスは身体の強さと強烈なフックが得意なファイター

まず王者オスカル・バルデスについてだが、僕はこの選手の試合を数年前にWOWOWエキサイトマッチで観た覚えがある。だが、正直あまりピンとこなかったのか、試合内容をいまいち覚えていない。

そして今回、日本の大沢が挑戦するということで、バルデスの試合を再度観直してみた次第である。

その上での印象をひと言で言うと、スピードのない井上尚弥
うまい表現が見つからないのだが、3R以降の井上尚弥とでも言えばいいだろうか。

つまり、2Rまでの豪打をしのがれ、急激に失速してアウトボクシングを始めたときの井上である。

「井上尚弥がペッチバンボーンに10RKO勝ち!! 井上が何者なのかがいまだに謎…。すごいのはわかるんだが」

ただ、失速といってもずば抜けた個体能力を持った選手なので、劣勢に陥ることは滅多にない。ロープに追い込まれながらも、規格外のパンチ力とスピードによって相手を圧倒する。同時に打ったパンチが自然とカウンターになるという理不尽さで相手を捻り潰す選手である。

リングジェネラルシップ?
攻勢?

知るか。
最後に勝ちゃいいんだろ?
不格好だろうが関係ない。
要はねじ伏せりゃいいだけの話じゃねえか。

そんな感じで、圧倒的なフィジカルと強烈な左フックで相手をひれ伏せさせるスタイル。井上尚弥ほどではないが、それでもかなり感覚派な豪腕ボクサーという印象の選手である。

「波乱のマグダレノ勝利!! ドネアを判定で下して王座初奪還!! 感覚派のドネアがサウスポーへの弱点を露呈」

フェザー級王者の中では若干格落ちかな? ゲイリー・ラッセルはバルデスに狙いを定めればいいよ

申し上げたように、オスカル・バルデスという選手は強靭なフィジカルが持ち味のパワフルなボクサーである。しかも左フックという絶対的なウィニングショットも持っている。

だが、全体的な機動力や位置取りには若干の不安があり、スピードと緻密な理詰めを両立できる選手にはかなりの苦戦を強いられるのではないかと思う。WBOの王者といっても、対抗王者と比べると若干の格落ち感は否めない。

たとえばだが、WBC王者のゲーリー・ラッセルと試合をすれば手も足も出せずに負けてしまうのではないだろうか。前後左右の動きや超絶ハンドスピードにまったくついていけず、コーナーで一方的にタコ殴りにされるような気がする。

「ゲイリー・ラッセルがロマチェンコに熱烈片思い? ハイランド戦を2RTKOで圧勝防衛!!」

というか、ラッセルはバルデスを狙えばいいんじゃないの?
メキシコのトッププロスペクトに圧勝すれば、不人気王者から脱却できるんでないの?

ロマチェンコ?
フランプトン?
サンタクルス?

人気者ばかり追いかけるのもいいが、いったん立ち止まって周りに狙い目の選手がいないか見渡してみるのもアリだと思うが。

「サンタクルス初黒星!! ジャッカル・フランプトンに判定で敗れる!! え? そんな大差の試合だったか?」

無事是名馬。ケガなくコンスタントに試合をこなすタフネスはそれだけですばらしい

ただ、このオスカー・バルデスの一番いいところはコンスタントに試合をこなしていること。
2013年に6試合、2014年に6試合、2015年に4試合。そして2016年は今回で3試合目。フェリックス・ベルデホもそうだが、これだけコンスタントに試合を重ねるというのは経験値をアップする意味でも効果的ではないかと思う。

「ベルデホダメか? マルティネスにはKO勝利したけど課題山積。見た目の派手さに惑わされた」

しかも、試合間隔の短さに反比例して目立ったケガがないというのもいい。
ボクシング自体は腕を思い切り振りまわす剛腕スタイルだが、あれだけ腕をぶん回しても負傷しない頑丈さは文句なしにすばらしい。
井上尚弥のように、自分のパンチに身体が耐えられずに毎回どこかを痛めて小さなブランクを作ってしまう選手よりもよっぽどアグレッシブである。

「井上尚弥が拳を痛めないために? 井岡スタイルに変更すればいいんじゃない?」

試合をコンスタントにこなせる=チャンスが巡ってくる可能性が高くなるということで、そう考えると、フェリックス・ベルデホがバイク事故で離脱したのは本当に残念だった。
まあ写真を見る限り、命があってよかったレベルのケガだったわけだが。

勝敗予想はオスカー・バルデスの5RKO。大沢にはがんばってほしいけど、一方的にやられてしまいそう……

話が脱線しまくったが、勝敗予想。
とりあえず今回はオスカー・バルデスの5RKOでいきたいと思う。

大沢宏晋の試合をいくつか観たが、残念ながらこの選手がバルデスに勝てる要素がほとんど見当たらない。というより、上回っている部分を見つける方が難しいように思える。

申し上げたように、バルデスはフックを思いきり振り回すタイプの選手である。
なので、うまくカウンターを狙えればいいのだが、見たところ大沢にそういうパンチはない。
また、グラドビッチのようにガードを固めてプレッシャーをかけるのも一つの手だと思うが、フィジカルで圧倒されて楽々弾き返されてしまうのがオチだろう。

バルデスの左がガードの間から大沢のアゴを何度も跳ね上げ、顔面が紅潮して視界が悪くなったところでカウンターの左フックをドカン。大の字に転がってカウントを聞く大沢の姿が目に浮かぶ気がするのだが、どうだろうか。

あえて大沢が勝っている部分を挙げるなら身長差だろうか。
170cmの大沢に対してバルデスは166cm。
この差を活かして、圧力をかけてコーナーに追いつめることができれば……。
いわゆる江藤光喜がクアドラス戦でやろうとした追い方。

「怪物ロマゴンも人間だった? クアドラスを判定で下して4階級制覇達成!! キャリア最大の苦戦」

いや、難しいだろうな。
大沢を見ていると、残念ながら江藤光喜以上に身体の強さを感じない。
バルデスを体格差で圧倒しようとしても、恐らくあっさり受け止められて逆に押し返されてしまうだろう。
そして自分の得意な間合いに入られ、左を突き上げられまくって顔面が紅潮。最後は苦し紛れのストレートにカウンターを合わせられて大の字という流れである。

じゃあ、左のボディストレートを意識させておいて、ガードが下がったところに右フックの一発狙いは?
何とも言えないが、バックステップでいなされてカウンターの餌食になってしまう可能性が高いのではないだろうか。
右フックを空振りさせられ、身体が流れた瞬間にリターンの左をモロにもらう。動きが止まったところに右ストレートをドカンで豪快に大の字。

形勢はかなり悪いが、爪痕を残しさせすれば未来が拓ける。亀海ロードに乗れ

アカン。
何をどうがんばっても大沢にはKOされる未来しか思い浮かばない。どんな道をたどろうが関係ない。結局はKO負けに行きついてしまうような気がする。

予想はバルデスの5RKO勝利だが、もしかしたらそれが7Rになるかもしれないし、逆に2Rで終わってしまうかもしれない。
ただ、どちらにしても最後は大沢がKOを食らうという結末が濃厚なのではないだろうか。

ただ、パッキャオのアンダーカードということで、近年まれにみる大チャンスであることは間違いない。そういう意味でも、大沢には本当にがんばってもらいたいと思う。
亀海のように、たとえ負けても記憶に残る試合をすればそこから未来は拓けるはず。何とか一矢報いて今後につなげていただきたい。

「涙が止まらんw 亀海TKO勝ち!! ソト・カラスとの再戦を制してS・ウェルター級に名前を刻む」

厳しいとは思うが。

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