アントニオ・オロスコvsケアンドレ・ギブソン予想。ついに復帰戦キタ!! オロスコさんの栄光への道が再スタート。無敗のウェルター級技巧派を迎えうつ

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2017年4月1日(日本時間2日)、米・ネバダ州ラスベガスで行われるウェルター級契約10回戦。WBC世界S・ライト級1位のアントニオ・オロスコがケアンドレ・ギブソンと対戦する。
 
 
GBPのプロスペクト、アントニオ・オロスコ再始動。
2016年7月のアブネル・ロペス戦で負傷して以来、試合から遠ざかっていたオロスコが久しぶりにリングに上がる。
 
「オロスコ完勝! ケアンドレ・ギブソンをパワーで圧倒する。おお、この勝ち方はいいんじゃないか?」
 
対戦相手は17戦16勝1分の戦績を持つケアンドレ・ギブソン。
身長178cm、リーチが185cmと、170cmのオロスコに比べてかなり上背がある。
無敗を続けてはいるが、これまで目立った戦績はなく、世界的に名の通った相手としては2016年3月のヘクトール・ベラスケスくらい。しかもすでに40歳を越えたベテランで、全盛期の力があったとは言い難い。
 
実力とともに名声が必要なウェルター級において、なかなか今後のキャリアが見えてこないケアンドレ・ギブソン。この選手にとって、今回のオロスコ戦は間違いなくチャンスである。今後オロスコが歩むはずだった道を根こそぎ奪うために全力で勝ちにくることが予想される。
 
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そして、2017、2018年が勝負の年となりそうなアントニオ・オロスコにとっても、まさに最初の難関と言えそうである。
 

オロスコさん will be back. 9か月ぶりにアイツがリングに帰ってくるぞ

アントニオ・オロスコがついに帰ってくる。
相手は無敗のケアンドレ・ギブソン。
この試合に勝利し、再びチャンスを手に入れることができるか。GBP期待のオロスコのサバイバルがスタートする。
 
僕が個人的に応援しているアントニオ・オロスコさんの試合が迫っている。
直近の試合が2016年7月なので、約9か月ぶりのリング。負傷のせいもあるが、このランクの選手としてはちょっと開け過ぎな感が強い。
 
「アントニオ・オロスコさんが世界チャンピオンになるには? S・ライト級のホープも29歳。2017年が勝負の年になるか?」
 
5月20日にWBC王者であるテレンス・クロフォードのタイトルマッチが予定されているが、本来指名挑戦権を持っていたのはこの選手。だが今回は対戦を回避したとのことである。これによって、試合枯れとともにメインストリームからも若干遠ざかってしまった。
 
といっても、今のところオロスコさんがクロフォードに勝てる雰囲気はまったくない。オロスコさんをスターにしたいGBPにとっても、今の段階でクロフォードにぶつけるのは得策ではないと考えたのだろう。そして、その判断は恐らく正しい
しばらく待てばリッキー・バーンズvsジュリアス・インドンゴの統一戦もあることだし、玉砕するにしてももう少し箔をつけてからでも遅くない。
 

陣営の損得勘定を選手が全部背負わされるのはちょっとかわいそう。事情は詳しく知らないが、拳四朗選手の件もそんな感じか?

まあ、こういう陣営の判断によって、批判の矛先が選手に向いてしまうのは気の毒ではある。「強者から逃げた」だの「金儲けに走った」だの。
 
日本でもL・フライ級の拳四朗選手が、日本タイトルマッチの直前にベルトを返上したとかでゴタゴタしていたが、あれもいろいろな思惑が絡んだ末の出来事だったのではないだろうか。WBC王者のガニガン・ロペスへの挑戦が決まりそうだから? とか何とか。
 
しかも相手選手への謝罪の仕方に問題があり、その部分に対して相当な批判が起きているとかいないとか。
恐らく世界戦が決まりそうな状況の中、日本タイトル防衛戦をやるのはリスクが大きすぎると判断したのだろう。それが本人の考えなのか陣営の判断なのか、それともテレビ局の意向なのかは知らないが。
 
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確かにタイトルマッチのドタキャンが選手の意思ではなかったとしても、その後の対応を間違えると一気に逆風が吹くからな。
ひょっとしたら、もともとのファンにそっぽを向かれても、世界戦で得られる名声と報酬の方がはるかにデカいという判断でも働いたか?
 
とはいえ、その辺の大人の事情を選手1人に背負わさせるのは若干かわいそうではある。
 
あまり事情を深く知らないしクソほど興味がないので、これ以上は止めておくが。
 

アントニオ・オロスコの判定勝利を予想。でもケアンドレ・ギブソンはいい選手です。オロスコさんはかなり苦労させられるんじゃないだろうか

余談が長くなったので、そろそろ本題に。
今回の勝敗予想だが、アントニオ・オロスコの判定勝利でいきたい。
 
とりあえず、対戦相手のケアンドレ・ギブソンは普通にいい選手だと思う。
身長178cmに対し、リーチが185cm。
申し上げたようにオロスコに比べて上背があり、腕はさらに長い。
 
そして、スタイルはリーチの長さを活かしたアウトボクシング。
若干L字気味のリラックスした構えで相手と距離をとり、スピーディなジャブを打ち込んでいく。上半身の柔軟性と見切りのよさで相手の攻撃を防ぎ、打ち終わりを狙ってパンチを返すカウンターが得意な選手である。
 
スムーズな足の運びやシャープなボディ打ちを含め、どことなくウィリー・モンロー・ジュニアを右構えにしたようなイメージだろうか。あの選手を二回りほどスケールダウンさせたとでも言えばいいか。
 
「ウィリー・モンロー・ジュニアがロサドを一蹴!! え? カネロのミドル級調整試合にモンロー? デラホーヤの商魂も鈍ったか?」
 
ただ、抜群の距離感を活かしたアウトボクサーでありながら、あっさり間合いを詰められて打ち合いに巻き込まれる傾向も見られる。
ウィリー・モンロー・ジュニアやエリスランディ・ララのように、カウンターの脅威で相手の出足を鈍らせたいというのはひしひしと伝わってくる。だが、残念ながらこの選手にあそこまでのキレはない。
 
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ファイタータイプの選手の前進をストップすることができず、あっという間に至近距離での打ち合いに移行する。接近戦でも小さくポジションチェンジしながら打ち返すものの、長い腕を窮屈そうに振るためハンドスピードも出ない。
 
これまでのキャリアでゴリゴリのファイターと対峙した経験はないが、恐らく相当苦戦させられるはず。2015年のネルソン・ララ戦などはその典型的な一戦だと思う。そういう意味でも「ウィリー・モンロー・ジュニアをスケールダウンさせた」イメージである。
 

オロスコさんはケアンドレ・ギブソンをかなり持て余す。苦戦の末に、オマケな感じで生き残りそう

それでも、このケアンドレ・ギブソンがなかなかいい選手であることに変わりはない。
しかも今回の試合はウェルター級契約。前戦のアブネル・ロペス戦を観る限り、オロスコさんは相当苦労させられるのではないだろうか。
 
申し上げた通り、ケアンドレ・ギブソンは距離感を掌握するのが得意なアウトボクサーである。だがウィリー・モンロー・ジュニアほどのキレはなく、ファイタータイプの強引な突進を持て余す傾向が見られる。
 
なので、オロスコさんが優位に試合を進めるためにはいかに懐に入れるか。ケアンドレ・ギブソンのインサイドから高回転のコンビネーションを打ち込むシーンを多く作れるかにかかっている。
 
とはいえ、アブネル・ロペスにあれだけ押し込まれる姿を観ると、オロスコさんが前に出て勝負する展開に持ち込むのは決して容易くない。
 
あの試合を観てもわかる通り、アントニオ・オロスコさんの課題はパワー面。前に出てこそ力を発揮するスタイルのわりに、1発1発のパンチに破壊力が足りない。以前の記事でも申し上げたが、あれだけ思いきり腕を振り回しているのに、なぜか相手はケロッとしているのである。
 
なおかつ普段からウェルター級を主戦場にするケアンドレ・ギブソンとの試合とあって、オロスコさんが自分の間合いで思いきりコンビネーションを出す展開にはなりにくい。
 
となると、オロスコさんができるのは持久走作戦。ロペス戦で見せたように、ひたすら左右に動き回って芯を外し、ヒット数で上回る作戦である。
 
「ギャビン・マクドネル敗北!! レイ・バルガスがポイントゲームを制して初の王座奪還!! 手がなが〜〜い!! 動きがはや〜〜い!!」
 
そして、最終的には僅差の判定勝利。期待値の高さやデラホーヤのお気に入りということも影響して、オロスコさんの手が上がるという結末がもっともベターではないだろうか。
 

かなりいばらの道が待ち構えているオロスコさん。どうにかS・ライト級の隙間をついて王座を奪還したい

恐らく陣営がケアンドレ・ギブソンを選んだ理由は、自分より身体の大きな相手をパワーで圧倒してほしいから。実際、王者になるためには持久走で判定を拾っていては先は暗い。
ただ、この相手に至近距離での打ち合いを挑んでしまうと、経歴に傷がつくかもしれないというジレンマ。
 
ウェルター級でやるには身体が小さくフィジカルが足りない。
だが、S・ライト級のトップ戦線はパッツンパッツンでなかなか手が出せない。
 
何となくだが、アントニオ・オロスコさんからはエイドリアン・ブローナーと共通するものを感じる。むしろ無敗レコードをキープする必要がある分、ブローナーよりタチが悪いか。
 
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八方ふさがりのオロスコさんがこの状況を打破するには、やはりバーンズvsインドンゴ戦の勝者がどちらかのタイトルを返上するのを待つくらいだろうか。WBAでもIBFでも返上してくれれば、そのタイミングで決定戦に進むことができる。
 
強豪揃いのS・ライト級の隙間を狙って、何とかオロスコさんが王座を奪還することを願う次第であるww
 
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