映画化必須の日本シリーズ2016!! 日ハムが本拠地で三連勝で王手。広島を追い詰め、マツダスタジアムで決着へ

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サンセット北海道
熱戦が続く2016年日本シリーズ。
10月27日に札幌ドームで第五戦が行われ、日ハムが5-1で広島を下した。

2勝2敗のタイで迎えた札幌ドームでの三戦目。
1-1の同点の最終回、2アウト満塁の場面で日ハム西川が広島のクローザー中崎から満塁ホームランを放ち、劇的なサヨナラ勝ちを決める。

「代わったところに打球が行くには根拠がある。2016年4勝2敗で広島を下して日本ハム優勝!!」

これで対戦成績を3勝2敗とし、日ハムが2006年以来10年ぶりの日本一へ王手をかけた。

3連勝で勢いに乗る日ハムがこのまま押し切って優勝を決めるか。
広島が得意の本拠地で意地を見せるか。
いよいよ2016年プロ野球の大詰めである。

なお29日の第六戦からは、再び場所をマツダスタジアムに移して行われる。

神試合の連続!! 日本シリーズおもしろすぎる

日本シリーズがおもしろい。

特に札幌ドームでの三戦はすべてが神試合といっても過言ではないほどで、この数年でも断トツにおもしろい日本シリーズではないだろうか。

「絶対におもしろい日本シリーズになる」とは言ったが、正直ここまでだとは予想していなかった。ここ数日、僕は観戦中の興奮と試合後の脱力感でクタクタであるww

「マジで予想困難な日本シリーズ2016!! 広島カープvs日本ハム。黒田も大谷もドラマチック過ぎて意味がわからないw」

2連敗からの3連勝で王手をかけた日ハム。
敵地札幌ドームで勝ち切れなかった広島。

僕は今回、広島を応援しているので悔しさはあるのだが、あまりの激闘によってそういう感情はどこかにすっ飛んでしまっている。

どっちもがんばれ。
どっちも負けるな。
心境としてはそんな感じである。

そして、いよいよ日ハムが王手をかけた上での第六戦目を迎える。
星勘定だけを見れば追い詰められた広島だが、得意のマツダスタジアムということでまだまだ諦めるわけにはいかない。
第六戦の先発増井を打てればまた波に乗れるだろうし、依然として予断を許さない状況である。

第二戦で好投を見せた野村が再び日ハム打線を封じるのか。
札幌ドームで絶好調だった日ハムのリリーフ陣は調子を維持できるのか。
調子が下降気味の広島リリーフ陣は、1日の休養でコンディションを戻せるのか。
一発攻勢で流れを掴んだ日ハム打線は勢いのままに広島の投手陣を打ち崩せるのか。
対する広島打線は粘り強い打棒を発揮することができるか。
そして、最終第七戦に黒田の先発はあるのか。

すべてが見どころ、すべてに注目の日本シリーズ2016。
いよいよ決着戦の幕開けである。

痛恨の拙攻で流れを手放した広島。緒方監督の采配ミスだった……

本拠地で順調に連勝した広島だが、札幌ドームでまさかの3連敗で王手をかけられてしまう。

大きな要因として考えられるのは、やはり監督の采配だろう。
2016年シーズンに急激な成長を遂げ、巨大戦力をうまく運用してペナントレースを乗り切った緒方監督。だが、札幌ドームでの3連戦では相当な焦りが見られたことも確かである。

それが顕著に感じられたのが第四戦の8回表。
ノーアウトから四球で出塁した新井に代走赤松を起用。
ここまではよかったのだが、続く鈴木誠也に何と送りバントを命じてしまうのである。
しかも当の鈴木はサイン見逃しにより、初球をフルスイングの空振り。
慌ててベンチからコーチが飛び出して指示を出すが、2球目をファールしてあっさり追い込まれてしまう。
結局鈴木はその後の落ちる球を打ち上げて1アウト。

続くエルドレッドも凡フライを打ち上げ、ノーアウト1塁のチャンスでランナーを進めることもできず。さらに、2アウト1塁の場面で赤松が単独スチールを試みるも、結果は無残にもタッチアウト。

大チャンスを逸した裏の回にレアードのツーランで勝ち越されてジ・エンドである。
大事なノーアウトのランナーを活かせないどころか、自らの手で流れを手放すという最悪の攻撃である。

カープの持ち味である「横綱相撲」を見失い、最悪の「小技」を発動した緒方采配

繰り返しになるが、あの8回の攻撃は本当に最悪だった。
ノーアウト1塁で打席には鈴木誠也。
鈴木は今シーズン3回しか送りバントを成功させておらず、しかも前日の試合で相手投手の谷元からヒットを打っているのである。
さらに言うと、たとえ送りバントを成功させたとしても1塁が空くのでエルドレッドを敬遠すれば野間、石原という低打率の打者との勝負に持ち込める。
どう考えても、あそこは鈴木誠也に思いきりバットを振らせるべき場面だったとしか言いようがない。

恐らくだが、前の回まで相手投手のバースに完璧に抑え込まれていたのが響いていたのだろう。
このままだと得点チャンスは多くない。だったら確実にランナーを進めて1点を取りにいこう。
そう考えた上での送りバント指示だったのである。

だが、残念ながらそれは愚策以外の何物でもない
バントが苦手な選手にできもしない送りバントを強要し、2ストライクと追い込まれた場面からヒット狙いに切り替える。
案の定凡打で終わり、続くエルドレッドも倒れる。
手詰まり感が漂ったところで俊足赤松の盗塁でワンチャンを狙うも失敗。完全に流れを手放した上に、次の回にレアードにドカン。

言ってみれば、あれは巨大戦力を有しながらも無駄に動いてチャンスを潰しまくった2015年の緒方采配そのものである。

「2016年広島カープ優勝確実か? オールスター直前で2位に9ゲーム差をつけての首位」

あくまで広島の持ち味は「横綱相撲」
バースの好投によって、一番大事な局面で緒方監督がその大前提を見失ってしまったのは本当に痛かった。
あれこれと策を弄して得点機を逸し、逆に失点はほぼホームランという事実。これを見るだけでも、広島がどんな野球をやるべきなのかははっきりしているのだ。

第三戦の黒田の力投がチームに焦りを生んだ? すべては松山のダイビングから始まっている

ここぞの場面で緒方監督が我を忘れ、痛い敗戦を喫した広島。
この根本的な原因は、突き詰めていけば第三戦に先発した黒田であることは間違いない。
初回に失った1失点以外はほぼ完璧という好投を見せるものの、6回途中で負傷降板、8回にリリーフのジャクソンが打たれて逆転を許した試合である。

8回裏、2アウト1、2塁。
レフトに上がった中田の打球に松山がダイビングを試みるも、わずかに届かず後逸、そのまま逆転を許したシーン。

今さらだが、あそこはどう見てもああいうギリギリのプレーを要求される場面ではない。外野が深めにポジションをとっていたことを鑑みるに、ベンチとしては同点はOKという考えだったことは明白である。

松山もそれは当然理解していたはずで、それでもなおかつ突っ込んでしまった。これはやはり、黒田の力投が影響したと言わざるを得ない。

・今シーズンで引退
・現役最終登板になるかもしれない試合
・勝ち投手の権利を持ちつつ、無念の負傷交代

恐らく松山の中で「この試合だけは何としても黒田さんに勝ちを!!」という思いがあったのだろう。
残された力を振り絞って今年一番のピッチングを見せた黒田の姿に松山が一瞬の判断を誤った。そういうことなのだ。

「黒田200勝(まだ)、広島カープ優勝(する?)、引退(しない?)を受けて、黒田博樹の現状を考える」

さらに、あの松山のプレーは緒方監督の心に及ぼした影響も大きかった。
あの場面で守備固めの野間を出さなかったことへの自責の念が生まれ、それが次戦以降の早めの仕掛けへの引き金となる。
そして、打線がバースに完璧に抑え込まれたことで焦りが頂点に達し、「鈴木誠也への送りバント指示」という愚策を引き出したのである。

特定の投手に依存し、酷使で使い潰す2015年のクソ采配が再び顔を出す

さらに言うと、リリーフ陣の起用法にも緒方監督の焦りははっきりと見てとれる。
このシリーズでの広島のリリーフを見ると、今村とジャクソンは全試合に登板、中崎も3試合に登板中である。
それに対し九里や一岡、福井はいまだに登板機会がなく、本来勝ちパターンのヘーゲンズもわずかに2球投げただけ。

どんな局面においても勝ちパターンしか信用せず、特定の投手を酷使して使い潰す。これぞ2015年緒方采配の真骨頂である。

第五戦で不調の加藤をあっさりあきらめ、メンドーサにロングリリーフを任せるなど、栗山監督の采配が柔軟で鮮やかだっただけに余計に目立ってしまう。

DH制に慣れていないのもあるだろうが、やはり第三戦の黒田を勝たせたい一心で無理をしたことがシリーズの流れを変えてしまったとしか思えない。

しかも第六戦の日ハムの先発は大谷ではなく増井である。
中四日のジョンソンで必勝を期したはずが、見事に目論見が外れた広島に対し、日ハムは最終戦に万全の状態で大谷を送ることができる。なおかつ「クローザー大谷」という選択肢も考えられるというおまけつき。
レジェンド黒田の力投によって引き起こされた緒方監督の焦りが、すべての面で悪循環を生んでいる状況である。

「2016年日本シリーズ、三戦目以降展望。優勝目指してがんばれ広島カープ!!」

映画化必須!! 最後はレジェンド黒田と二刀流大谷の一騎打ちってことでいいんじゃないの?

さんざん申し上げてきた通り、現時点では圧倒的に日ハムが有利な状況である。
だが個人的な意見としては、ここから先はウダウダ言わずに黙って見守るのが一番いいのではないかと思っている。

何度も言うように、今回の日本シリーズはどんな結果になってもドラマが満載である。それこそ映画化されてもおかしくないほどに

第二戦で打たれた増井が第六戦でリベンジを果たして日ハムが優勝を決める結末。
第二戦で抑え込まれた野村を打ち崩して日ハムが優勝を決める結末。
第六戦で広島が意地を見せるも、最終戦で大谷が広島打線を牛耳って「やっぱり大谷が主人公だった」という結末。
第六戦で増井を打ち崩した広島打線が、最終戦でも大谷を攻略して優勝を決める結末。
最終戦で日ハム打線が黒田を打ち崩して引導を渡す結末。
最終戦で大谷と黒田の投手戦の末、正真正銘の最終登板を黒田が制して広島が優勝を決める結末。

みなさんはどのドラマが見たいですか?

ちなみに僕はもちろん、黒田が大谷に投げ勝って広島が優勝するパターンです。

結局最後は黒田博樹vs大谷翔平。
我々凡人はおとなしく観てりゃいい。
要はそういうことなのだ。

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