阪神の新外国人、守護神マテオの2016年の成績を予想する【当たり外人確定? それともハズレ?】

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空と大地
虎の新守護神マルコス・マテオ、阪神入団間近?

阪神と大筋で入団が合意しているマルコス・マテオ投手の入団が間近だ。2015年12月21日にアメリカ・シカゴで身体検査を受け、問題がなければ正式契約の運びとのことである。

2016年シーズンの新守護神として期待がかかるマテオ投手については前回の記事で触れたところである。

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だが、個人的にこのピッチャーは中継ぎで使う方がいいのではないかと思った手前、具体的な数字の予想をするのを控えていた。

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ただ、今回正式契約間近の報道が出たことで、ほぼ阪神入団は確定したと言ってもよさそうである。さらにやる気満々の本人のインタビュー記事も掲載されたので、2016年の守護神はマテオでいくと考えて間違いないだろう。

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というわけで、阪神に入団するマルコス・マテオ投手の2016年シーズンの成績を改めて予想してみようと思う。

マテオの1年目の成績予想

まず最初に2016年シーズンの成績予想から申し上げておくと、

34試合2勝5敗21S 防御率3.31

1年間クローザーで固定されたと仮定して、大体このくらいの数字予想でいこうと思う。

まあ固定といってもずっと一軍にいるわけではなく、梅雨前に救援失敗が重なって一度ファームに落ち、2~3週間後にある程度安定して戻ってくるというパターンを予想している。

開幕直後は力のあるストレートとスライダーのコンビネーションでそこそこ抑えるものの、5月後半あたりから徐々に打たれ始めて6月半ばにいったん再調整を命じられるという流れである。

再調整を終えてファームから戻ってからはまあまあのピッチングを披露するものの、シーズン前半の連続救援失敗が響いての成績である。

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2年目の契約があるかは非常に微妙なところだが、シーズン後半から成績を上げた部分で期待値を込めての再契約という流れが理想だろうか。

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マルコス・マテオが日本で守護神として活躍するには

僕の「藤川球児クローザー、マルコス・マテオ中継ぎ」案を壮絶に却下してマテオにクローザーを任せるのだから、やはり彼には活躍してもらわなくては困る。

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では、マテオが日本にうまく適応してそれなりの数字を残すにはどうすればよいだろうか。それはやはり左打者をいかに抑えるかにかかっているとしか言いようがない。

先日の記事でも申し上げた通り、2015年のメジャーでの数字を見ると対右打者の防御率が3.24に対して、対左打者の防御率が5.23とほぼ2点ほど高くなっている。
さらに2014年のAAAでの成績を調べると、対右打者の防御率が2.18と優秀な数字を残しているのに対して、対左打者の防御率は5.94という散々な結果である。

実際の投球映像を見ても、左打者の外角へ逃げていく球種がないためにピッチングが単調になっていることがわかる。
特に投げそこないのスライダーは打ち頃で、中途半端に高めに抜けたボールを左打者に引っ張られるシーンは多い。
ドミニカで行われているウィンターリーグでDeNAの筒香がマテオからヒットを打ったという報道が出ていたが、それも甘く入ったスライダーをとらえてのものだったようである。

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マテオの課題はどう考えても左打者。明白すぎるほど明白だ。
逆にそれさえ克服できればかなり活躍できる可能性は高いのではないだろうか。

ストレート中心の配球に切り替えられるか

マテオが日本にうまく適応できるかは、左打者をいかに抑えられるかにかかっていると言ったが、それにはやはりストレート中心の配球に変更できるかではないかと思う。

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前回も申し上げたが、マテオのスライダーは曲がりが鋭くそこそこスピードもある。うまく決まれば効果的な球だが、その反面制御しにくい部分もある。
調子の悪い日は指に引っかけてまったくゾーンにいかないことが多く、高めに甘く入れば左打者にとっては絶好球になりやすい。

今のスライダーとストレートが半々くらいの配球だと、うまく見極められて甘いスライダーを狙い打ちされてしまうのではないだろうか。もしくはファールで粘られてフォアボール連発というパターンか。

2015年の球種別被安打率は、
ストレート:.205
スライダー:.209

となっており、両方の球種とも被安打率2割台前半と決して悪い数字ではない。コースさえ間違わなければマテオのスライダーは効果的な球であることは間違いないはずで、なおさら左打者には制御がしやすいストレートの割合を増やすべきではないかと思う。

あのスライダーが常に左打者の膝もとに決まっていれば完全に無敵なのだが、さすがにそこまで求めるのは酷だろう。しかもマテオのスライダーは好不調の波が激しく、日によってかなりキレが変わる。基本的にスライダー頼みの投球は避けるべきだと思う。

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マテオのストレートは呉昇桓ほどの威力はない。そしてメッセンジャーほどの角度のある球でもない。シーズン通して力勝負一辺倒でねじ伏せられるほどの球威ではないことは確かだろう。
だが日本の打者、特にセリーグは小粒な打者が多いので、マテオのストレートはある程度は通用する。目の覚めるような活躍はできないまでも、スライダーで目先を変えながらのピッチングをすればそこそこ抑えられるのではないだろうか。あの浮き上がるようなストレートが左打者のインハイに決まればそうは打たれないはずである。

問題はその球が常時投げられるかだが、最終回限定のクローザーということであれば連投による疲れもそこまで心配する必要はない。疲れが溜まって球威が極端に低下することもないだろう。

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まあ、本当は中継ぎで「右打者絶対抑えるマン」として起用するのが一番いいと思っているのだが。

報道やインタビュー記事を見る限り、やる気満々で日本に来るようなのでぜひともがんばってもらいたい。そして、シーズン終了後に「完全に見誤っておりました」と謝罪記事を書かなくてはいけないくらいの活躍を見せてほしいものである。

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