テオフィモvsコミーはテオフィモにも勝機があると思う。ウダウダやってないでさっさと正式決定しれ。コミーvs中谷も観たかった【予想・展望】

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IBF世界ライト級王者リチャード・コミーの防衛戦が2019年12月14日(日本時間15日)に米・ニューヨーク州で予定されているとのこと。
相手は同級1位のテオフィモ・ロペス。現在14戦全勝11KOの強打者で、今年7月に日本の中谷正義を3-0の大差判定で下し指名挑戦権を獲得した選手である。
 
また、この日のメインではWBO世界ウェルター級王者テレンス・クロフォードが同級1位エギディウス・カバロウスカスを相手に3度目の防衛戦に臨む予定で、同興行にはマイケル・コンランvsアイザック・ドグボエ戦が組まれる可能性が高いとのこと。
 
 
ライト級プロスペクトのテオフィモ・ロペスが強打のベテラン王者リチャード・コミーに勝利し、初戴冠を果たせるかに注目が集まる。
 
「テオフィモを観てると筋トレしたくなる。リチャード・コミーを2RTKOに下して初戴冠。やっぱり中谷正義引退は惜しいよね」
 

テオフィモvsコミー決まるの? 決まるよね? 本当は中谷正義vsコミーが観たかったけど

ライト級期待のテオフィモ・ロペスの初タイトルマッチが実現間近とのこと。
 
現王者リチャード・コミーは2019年6月にレイムンド・ベルトランをKOして初防衛を果たすなど、通算KO率が90%近い強打者。前戦で日本の中谷正義に大苦戦を強いられたロペスにとっては再び厳しい戦いが予想される。
 
などと言ってはいるが、指名戦の指令が出て以降、ロペス陣営のリアクションが聞こえてこないのはどういうことか。
 
中谷正義に大苦戦して自信をなくしたか、単純にウェイトが厳しいのか。何とも言えないところだが、これまで自信満々だったロペスがおとなしくなってしまったのは残念ではある。
 
てか、決まりますよねこの試合。
個人的にはテオフィモ・ロペスにもそこそこ勝機があると思っているのだが。
 
「中谷正義惜しい! テオフィモ・ロペスに判定負け。でも間違いなく通用するとは思ったよね」
 
まあ、どなたかもおっしゃっていた気がするが、僕はどちらかと言えば中谷正義vsリチャード・コミー戦が観たいと思っていた。
 
恐らくコミー相手にも中谷の長身と左は大いに機能するはずで、イメージ的には2016年9月のロバート・イースターJr.vsリチャード・コミー戦と似た流れになったのではないか。前回のテオフィモ・ロペス戦同様、vsリチャード・コミーでも十分中谷に勝ち目はある(はず)。
 
とは言え、負けてしまったものは仕方ない。
気を取り直してテオフィモ・ロペスvsリチャード・コミー戦の流れを考えてみようと思う。
 

勝敗予想はリチャード・コミーの判定勝利。矢のような左と高い身体能力の強打者

とりあえず勝敗予想だが、今回はリチャード・コミーの判定勝利でいきたい。
 
ただ、挑戦者のテオフィモ・ロペスが勝つ可能性も十分あると思っている。
判定で勝つならコミー、KOするならロペス。割合としては6:4でコミー有利。だいたいそんな感じである。
 
「これが僕のコバレフ! ヤードに苦戦しつつも11RKO勝利で初防衛に成功。もうカッチョいい」
 
まず王者リチャード・コミーについてだが、この選手の特徴は何と言っても長いリーチとバネ。
身長173cmに対してリーチが180cmと異様に腕が長く、遠い間合いから一気に距離をゼロにするバネもある。
 
矢のような左でスペースを確保し、ジリジリとプレッシャーをかけてからの右。
身体を目いっぱい伸ばして放つボディストレートや中間距離でスタンスを広げたままののフルスイングなど、端々に身体能力の高さが感じられる選手である。
 
その反面ディフェンスは緩く、基本的に被弾は多い。
前回のベルトラン戦でも、相打ち覚悟のフルスイングが先に当たったという紙一重のタイミングも目立っていた。
 
また、2016年12月のデニス・シャフィコフ戦ではシャフィコフのプレスをさばききれずに僅差判定負けを喫するなど、連打型の相手を持て余す傾向も見られる。
 
一足飛びで間合いを詰める身体能力と躊躇のないフルスイングは文句なしですばらしいが、若干安定感が足りない印象かなと。
 
「井上拓真vsウーバーリ。クッソ厳しそうな相手だけどがんばれ拓真。統一王座戦で初の兄弟W世界戦が実現」
 

カウンターと爆発力のテオフィモ・ロペス。コンディションさえ戻れば…

対する挑戦者テオフィモ・ロペスについてだが、何度か申し上げているようにこの選手はカウンターを得意とする。
 
・L字気味の構え
・一瞬の爆発力
・見切りのよさ
・追い足のなさ
・近場での回転力
 
低いガードと上体の動きでパンチをよけ、反動をつけてカウンター、そのまま連打につなぐ。
一瞬の爆発力、ダッシュ力は目を見張るものがあるが、リーチが短く射程は近い。また、基本的に後の先を狙うスタイルで追い足がある方ではなく、前戦では中谷正義の鋭く長い左に大いに苦労させられている。
 
ガードが低い分ディフェンスは緩いが、射程内での殺傷力は高い。
減量苦など、ライト級を維持する上での不安はありつつ、コンディションさえ作れればトップレベルの実力を持つ選手である。
 
「井上尚弥vsドネア予想。ドネアはぶん回しの1発を当てるしかなさそうだけど…。開催地なんて日本以外ないのに」
 

そこそこ拮抗するんじゃないかな。コミーの左にロペスがどこまで対応できるか


以上を踏まえた上で今回の展望を考えてみるわけだが、個人的にはかなり拮抗すると思っている。
 
勝負の分かれ目になりそうなのはやはり左。コミーの左にロペスがどのくらい対応できるかによって、試合の流れが大きく変わりそうな気がしている。
 
 
申し上げたようにテオフィモ・ロペスは一瞬の爆発力は凄まじいが、射程が短く追い足もない。
長いリーチを活かして遠い位置から矢のようなリードが打てるコミーとは距離が違うので、まずはここを乗り越える必要がある。
 
ただ、コミーの左は中谷ほど連打が出るわけではなく、どちらかと言えば単発。イメージ的には同じガーナ出身のアイク・クォーティに近い。
 
1発の威力はあるが、その分モーションも大きい。
パンチの戻り際に距離を詰めて得意の連打に巻き込むには、コミーは比較的やりやすい相手だと思う。
 
「クロフォードvsカバロウスカス決定。予想というか、これはクロフォードが勝たなきゃダメなヤツ」
 
また、コミーは至近距離で自分のリーチを持て余す傾向もあり、懐にさえ入れば一気にロペスが流れを掴むことも考えられる。どちらにしても、ロペスがコミーの左をどれだけ外せるかが重要になるのかなと。
 

コミー勝利予想だけど、テオフィモのKO勝利も十分ある。どちらが勝ってもvsロマチェンコは厳しい?

まあでも、アレなんだよな。
前回の中谷戦を観ると、ロペスは遠い位置からの左にほとんど対応できていないのがね……。
 
何とか上体の動きで芯を外してはいるが、そのつど顔を跳ね上げられ出足が止まる。
バックステップが効く方でもないため、無防備にボディストレートをもらうシーンも多い。恐らく今回も離れた間合いからのボディに苦しめられるのではないか。
 
「黄昏時のサーマンが若き王者パッキャオ(40)に2-1で敗れる。肘も痛いし足も動かない。だから僕はサーマンに感動した」
 
遠い位置ではコミーの左リードがロペスの顔、右がボディを捉えるが、どこかでロペスが同時打ちのタイミングで一気に距離を詰める。そのままコミーの懐でロペスが懸命に腕を振るが、決定的な1発が入る前に腕を抱えられ、動きを封じられてしまう。
 
離れた位置ではコミーが長いパンチでロペスを削り、近場の差し合いではややロペス有利。だが、そのつどクリンチが発生してリング中央で仕切り直し。全体の流れとしてはこんな感じになるのではないかと。
 
で、トータルのヒット数でコミーが判定勝利を挙げる。
逆にどこかでロペスの1発が当たればロペスのKO勝ち。
 
可能性としては、6:4くらいでコミー有利。
ロペスにも十分チャンスはあるが、最終的にはコミーの左が機能すると予想しておく。
 
 
ちなみにだが、どちらが勝ち残ったとしてもロマチェンコに勝つのは難しいと思っております。
 
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