清原逮捕に対する中畑清の発言に納得がいかない件。「ああ、やっぱり」って何? 事件についてどこまで知ってるわけ?

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メキシコの街イメージ
清原和博逮捕。

このニュースが駆け巡って以来、各方面が騒然としている。
「球界の番長」と呼ばれ、独特のオーラと無類の勝負強さで並び立つ者のいない存在感を放っていた清原和博。
この人気者の逮捕劇が世間に与えた衝撃は大きく、連日マスコミが騒ぎ立てる事態となっている。

そして、2015年シーズンまで横浜DeNAベイスターズの監督をつとめた中畑清氏がこの報道を受けて「ああ、やっぱりと思わせる部分はある」というコメントを残している。

前DeNA監督・中畑氏「ああ、やっぱりと思わせる部分ある」

さんざん語られているので今さら事件の概要には触れないが、野球ファンの間でもこの話題で持ち切りである。

・甲子園のスターの転落
・KKコンビの決裂
・巨人に行ってからおかしくなった
・心が弱い人間ほどよく吠える

などなど。

転落に至るまでの経緯を分析していたり、かつての思い出を語ったりと各々の思いを吐露したブログやSNSなどが散見された。

引退して7〜8年が経つ今もこれだけの影響力を持つ清原はやはりスーパースターだったのだと改めて思う次第である。

成績の下降と反比例して風貌が強面に変わっていった清原

僕は正直なところ、野球選手としての清原に大した思い入れはない。
この選手のプレーを目にするようになったのはFAで巨人に移籍した1997年以降なのだが、このときはすでに.250〜.260 HR20〜25前後のピークを過ぎた選手になっていた時期である。

清原の年度別の数字を見ると、1992年を境に下降線を辿っていることがわかる。要するにその頃からすでに力は落ち始めていたのだが、露出の少ないパリーグだったことと最強西武の四番打者だったことで過大評価されていたのだろう。

デストラーデが退団した翌年の1993年から三振数が増加して成績を落としているところを見ると、後ろを打つ打者のサポートがなくなったことで他球団からのマークがきつくなったことも関係していると思われる。
力が落ちた時期に巨人に移籍して、期待値と現実が乖離していたせいで必要以上にバッシングを受けてしまったということなのだ。

「ベイスターズCS初進出に際して愚将中畑清を語る。まあCS進出は1年遅かったよな」

ちょうど過度な筋トレで身体を不自然に大きくしたり、どんどん強面の風貌に様変わりしていったのもこの頃である。
「球界の番長」と呼ばれ、肩で風切って歩く姿に目をしかめるファンも多かった。アンチが急激に増加したのもちょうどこの頃で、それも「巨人に行ってからおかしくなった」と言われるゆえんだろう。

当時、僕の知り合いの巨人ファンが「清原より絶対に桑田の方が打つ」とキレ気味に話していたことをよく覚えている。
「あんな偉そうにしてるのに成績は伴わないんだからイライラする」とも言っていた。

「野球賭博の高木京介が八百長も? ないないww 八百長は絶対ないから安心しとけ」

ただ、常々申し上げている通り僕は基本的にスポーツ選手の人間性には興味がない。なので清原がどれだけチャラくなろうが、肌がどす黒く変貌しようがどうでもいいと感じていた。
とにかく打てない清原の姿に落胆し、たまに見せる意味不明な勝負強さに驚かされる。強烈な印象を残すまではいかないが、見ていてまあまあ楽しい。そういった類の選手であった。

「野球は長い。5回にしろ(松本人志)それいいかも(上原浩治)」

格闘技好きをこじらせ過ぎて、格闘技用のマウスピースを装着してベンチで応援する清原を見たときはさすがに笑ってしまったが。
 
「「リスペクト」を便利使いするお前らに言いたいことがある。「マスコミ対応もプロフェッショナルの仕事だ」ってのはお前らマスコミ側が言うことじゃないから」
 

今の清原はあくまで「容疑者」。犯罪が確定したわけじゃないからな

何度も言うが、僕はスポーツ選手の人間性にはあまり興味がない。
人としてどれだけダメ人間でもプレーで結果を残せばそれでいいし、いくら聖人君子でも結果を残せないのであればプロとしては失格。基本的にはその選手のプレーにしか興味がない。

「サッカーJ3の存在意義とは? Jリーグの3部は必要か?」

だが、今回の中畑の発言だけは意味がわからなかった。

「ああ、やっぱり」だ?
これはどう考えても違うだろとしか思えない。

一つはっきりさせておかなくてはいけないのは、清原和博の現在の状況はあくまで容疑者であること。決して罪人ではないことである。

これから容疑者→被告→刑が確定→受刑者と進んでいくと考えられるが、現時点では犯罪の疑いをかけられているだけの元プロ野球選手である。

血液検査で陽性反応が出たとの報道があったが、少なくとも中畑のコメント記事が出た時点では所持の疑いでの逮捕だったはずだ。

「松坂大輔日本復帰登板で炎上。でも実はそこまで悪くない?」

発言にある程度の影響力を持った立場の人間が、犯罪者でもない、刑も確定していない清原に対して「ああ、やっぱりと思わせる部分はある」などというコメントを発する。この神経が僕にはわからない。

そして、この発言を賞賛する人間が多いことも理解できない。

これこそ正直な言葉?
皆の心情を代弁した?
さすが中畑?

何を言っているのだ。
意味がわからん。
まったく意味がわからん。

前から思ってました。中畑清は軽率で思慮の足りない人間であると

実を言うと、僕はこの中畑清という人間の思慮の浅さや軽率さは常々気になっていた。
自分のチームの伸び悩む選手を「坊ちゃん」と呼んで茶化したり、誰がどう見ても捕れないような暴投を逸らしたキャッチャーを「素人」呼ばわりしたり。相当の信頼関係がなくては許されないような言葉をマスコミの前で平気で口にするのである。

采配面でもそうだ。
一時の感情で刹那的に一軍と二軍を入れ替えしたり、少しいいピッチングをした投手を何連投もさせてあっという間に潰したり。あげくの果てに「リリーフが足りない」「戦力が足りない」などという本末転倒な発言である。

何を言っとるんじゃ。
ベイスターズに力のある投手はたくさんおるわ。
お前が好き勝手に運用して潰しとるんじゃ。

絶好調男、生粋のモチベーターなどと言われてはいたが、実際はまったく違う。
本質的な部分は恐怖でチームを支配する鬼軍曹。そして、固定観念と短絡的な思考で采配を振るうだけの監督である。

その軽卒で思慮の浅い人間性がモロに出た今回の「やっぱり」発言。
どのようなニュアンスで言ったのかはわからないが、それこそ「やっぱり」である。
ああ、中畑なら言いそうだと。

「プロ野球に八百長はあるのか? できるのか? 賭博はあったけど」

今回の件を受けた選手や関係者の反応は、

・驚いた
・言葉がない
・残念な気持ち

往々にしてこういった無難なものばかりである。

「野球賭博、声出し金銭授受、敗退行為。アホらしいったらありゃしない」

そりゃそうだ。
なぜなら今は真相が明らかになっていないから。そんな状況で不用意な発言などできるわけがない。普通の神経を持った大人なら当然わかることである。

もう一度言うが、僕には中畑のこの「やっぱり」発言が称賛されている意味がわからない。

ましてや中畑は2015年まで、4年間にわたってセリーグのチームの監督をつとめていた人間である。一般人が憶測でしゃべる無責任発言とはレベルが違う。愛甲のような雑魚の発言とは影響力の大きさが違う。

自分の立場でこのような発言をすれば、どんな影響があるかくらい少し考えればわかりそうなものである。
万一清原が無実だった場合、名誉棄損で訴えられてもおかしくないレベルの暴言である。
この中畑清という人間のうかつさは僕の理解をはるかに超えている。

「巨人山口俊誕生!! ストーブリーグの巨人の補強戦略が的確過ぎて開いた口がふさがらない。そしてDeNAの間の悪さが……」

NOSAWA論外逆転無罪。こういうことが実際にあるんだよ

2012年にプロレス界を激震させた事件を覚えているだろうか。
NOSAWA論外選手と女子レスラーの紫雷イオ選手が、メキシコから帰国した際に大麻密輸の疑いで逮捕された事件である。

NOSAWA論外選手が元来問題児であったことも影響してか、この事件に対しての世間の反応は散々なものだった。

「やっぱり」「思った通り」といった辛辣なものから、リングネームをもじった「論外だな」というお決まりの罵倒まで。ありとあらゆる罵詈雑言で2人のレスラーをなじり倒したのである。

だが、結果は驚愕の無実
ことの真相は定かではないが、NOSAWA論外と紫雷イオが大麻を使用した事実はなかったことは確かなようである。

詳細はこの方のブログに書いてあるので、興味があれば目を通していただければと思う。

【Dropkick vol.7】NOSAWA論外&高山善廣「おつとめおつかれさま」無実対談

そう。
こういうことがあるのだ。
今回の清原が無実になるとはとても思えないが、実際に裁判が行われて罪が確定するまでは、中畑のような立場の人間が「やっぱり」などという言葉を使ってはいけないのである。

余談だが、NOSAWA論外逮捕当時に更新された鈴木みのるのブログが以下である。

鈴木みのる『いま思うコト』

プロレスファンであり鈴木みのるファンである僕が断言しよう。
これが男だww

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