部落差別ねえ…。それより僕のブラック田舎あるあるを紹介してみようか。弱い世界じゃ強いだろうが強い世界じゃ下の下のゲットーww【長文】

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スナイパーイメージ
先日、下記の記事がYahoo! JAPANのトップページに掲載されました。


「「家系図や写真まで…」ネットの部落差別が消えない理由とは? YouTubeの“部落探訪”に「悪意がすごい」の声」
 


「壁に「部落の学校消えろ」落書き、口伝え、レッテル…出身者が語る被差別部落の姿」
 
AbemaTVで放送中の「Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース」内「部落ってナニ?」のテーマで、被差別部落出身のゲストがその経験を語りました。
 
ネット上には悪質な部落差別が広がっており、いまだに無知ゆえの心無い差別が後を絶たないとのこと。
過去、就職活動でも不利になった事例もあるなど、現在も根深い問題として残っています。
 
「手を出したら負け? わからないヤツは殴ってもいい? 学校での体罰は是か非か←いや、ダメに決まってるけどなw」
 

部落地域の近くに住んでいました。差別どうこうはともかく、「田舎あるある」を気楽に紹介していこう

表題の通りですが、僕がかつて住んでいた地域はいわゆる「同和地区」「部落」と呼ばれる場所と隣接していました。
正確には僕はその地域の出身ではなく、小学校に入学する前に移り住んだ人間です。ですが、小学校からの学生時代をそこで過ごしました。
 
これについてはいつか書いてみようと思ってはいたのですが、なかなかきっかけがなく。
今回、上記の記事が出たことで「ほう、いいタイミングだから部落について書いてみようか」と思った次第です。
 
と言っても、僕はここで部落差別の問題や人権について語るつもりはありません。
そもそも論として、これまでの人生で自分の育った地域で差別があったと感じたこともなく、特にその部分を意識したこともありません。
 
正直なところ、「いまどきそんな前近代的なことをするヤツなんておるの?」と思っているくらい。
 
「北海道好きな街、もう一度行きたい街ベスト5(5~3位)。観光の参考にはならないよ。僕が好きなだけだから」
 
なので、今回僕が紹介するのは「田舎あるある」の話。
同和地区どうこうはあくまできっかけで、自分の育った場所の「田舎あるある」を気楽に羅列していこうと思います。
 

差別を感じたことはないけど、閉鎖的な場所ではあったよね。振り返ってみると、特殊な部分も多いかも

まず、僕はこれまで部落地区が隣接する場所で育ったことによる違和感や差別を感じたことはないと申し上げましたが、よくよく振り返ると「やっぱり閉鎖的な場所だったなぁ」と思うことはいくつかあります。
 
一番わかりやすいところでは、地域の運動会が「部落対抗運動会」と呼ばれていたこと。
年1回、学校の運動会とは別に地区対抗の運動会が開催されるのですが、そこでのチームの呼び名がすべて「〇〇部落」でした。
恐らく差別的な意識はなく、単に「地域」「集落」の意味合いで使用していたと思われます。当然僕もごく普通に「部落」という言葉を受け入れていました。
 
「高齢化社会を乗り切るために優先席を撤廃しようぜ。んで、30~40代優先席を作ろうぜ」
 
また、僕の住んでいた地域は山間部にあり、最寄りの駅(車で約30分)に行くには山を一つ登る必要があります。
ところが、ある時その山が切り崩されて団地が建ち並び、多くの家族が移住してきました。
 
それまでの僕にとって、自宅から徒歩15分圏内というのは完全に未開の地でした。ですが、大掛かりな工事によって未開の地はあっという間に文明の息づく場所に変わったのです。
 
そして、もともと山間部に住んでいた大人たちは、新しく越してきた人たちの子どもを「団地の子」と呼び、逆に僕たちは彼らから「谷の子」と呼ばれていたそうです。
 
これについては当時まったく知らなかったのですが、あとで親から聞かされて「マジかww」「大人キョワい」 と思った記憶があります。
 
「会社勤めの社会人が知っておいた方がいい○○のこと。労働基準法? 自分を守るための法律あれこれ」
 
その他、田舎や部落の話とは関係ないですが、近隣に孤児院があり、各学年に数名その施設から通う子どもがいました。
これについても当時は疑問に思うこともなかったのですが、改めて思い返すとなかなか特殊な地域だったのかもしれません。
 
 
後はまあ、将来的に大掛かりな道路拡張工事の予定があると聞いて、行政から立ち退き料が出るという噂に色めきだったくらい。
そのすぐ後に工事が20年後だと聞かされて絶望したわけですがww
 
 
えっと……。
ここまで大丈夫っすか?
引いてないっすよね?
 
「恵方巻きビジネスが絶対にコケる3つの理由。恵方巻き大量廃棄? だから恵方巻きにはポテンシャルはないとあれほど…」
 

田舎あるあるその1:近所の川が一級河川

前置きが長くなりましたが、まずはコレ。
家の近くを流れている川が一級河川です。
 
まあ、基本ですね。
 
ある日の学校帰りに、都会の小学校の社会科見学っぽい集団と遭遇しました。
 
担任の先生らしき人が「一級河川」の標識を指差して、「この標識はね、国が定めるほどのきれいな水が流れている川に立てられるものなんです。こういう川は本当に貴重なんですよ」とドヤ顔でスタイリッシュに語っているわけです。
で、それを都会の小学生が遠い世界の出来事のような目でスタイリッシュに聞いている。
 
この光景を見たときの複雑な気持ちね。
普段遊んでいる川がそんなに貴重な場所だったという事実と、スタイリッシュな都会人の異世界に紛れ込んだ感
 
「連載「ボクらは「貧困強制社会」を生きている」に対する自己責任論者が一向に消えない件」
 
いや、だって。
この前、川の源流まで行ったばっかりだからね自分。
こんな本流を見て満足してるようなヤツらとは格が違うからね。
 
小学生ながら、謎の敗北感に苛まれたことを鮮明に覚えていますww
 

田舎あるあるその2:社会科見学がクラスメートの家


はい、続いてはコレ。
 
社会科見学というか、課外授業がクラスメートの家です。
 
社会科の授業で農業について習うのですが、地域が地域なだけあってクラスには家が農家を営んでいる子どもがたくさんいます。
中でも学校から徒歩15秒の場所に住む〇〇さんの家はありがたい。
米の収穫時期になると、毎年その家にお世話になるのが我が校の通例となっていました。
 
ちなみにですが、〇〇さんの家は畜産業も営んでおり、隣接する牛舎で牛を飼育しています。
そして、当然のことながら牛が脱走し、ご近所一帯を巻き込んだ大騒ぎになったという逸話もあります。
 
社会科見学、牛の脱走。
基本中の基本です。
 
「多摩ニュータウン=ゴーストタウンとかいう風評被害。クソ賑わっててワロタw ここがゴーストタウンなら日本の9割ゴーストタウンだわ」
 

田舎あるあるその3:人を襲う野良犬

表題の通りですが、一時期野良犬が人を襲うケースが頻発しました。
 
原因は、近隣に住む一人暮らしのおっさんが野良犬に餌をやり始めたことによるもの。
その結果、放し飼いされた犬が何匹もその辺をうろつき、誰彼かまわず噛みつくという惨事を招きました。
 
これ、田舎あるあると呼んでいいかは不明ですが、ちょっとシャレになってなかったです。
おっさんの家はちょうど通学路上にあり、そっち方面の子どもにとっては毎日がサバイバル。
 
脇道から飛び出してきた犬に追い回され、畑の中を逃げ惑い、命からがら逃げ切る。
中にはズボンの裾やパンツを持っていかれたクラスメートもいました。
 
学校からは「野良犬が出没するので帰り道に注意しましょう」というお達しが出るのですが、いやいや、どうすりゃええっちゅうねんww 一本道やぞww
 
「人間には生まれながらの“不良品”が存在するのか。川崎殺傷事件に対する松本人志の発言・炎上を受けて考えてみる」
 
田舎民たるもの、野良犬に追いかけられてこそ一流()と呼べるのです。
 

田舎あるあるその4:地元の名士とんでもねえ

もともとその地域に住んでいた人の中にはとんでもなく裕福な家庭が存在します。
 
各地区ごとに同じ名字の家族が点在し、その総本家ともなると凄まじいことになります。クラスメートの中にも地元の名士と呼ばれる家の子どもがいましたが、冗談抜きで格が違いました。
 
家に高級車が〇台とか、小学校低学年でお年玉が15万円とか、目の前に見える山がぜ~~んぶ所有物だとか。
生まれながらの勝者とはああいうことを言うんだなと。
 
「北海道好きな街、もう一度行きたい街ベスト5(2~1位)。超自己満足ランキング完結編。結局ドライブが楽しいかどうか」
 
そして、地元の名士は地域や学校への影響力も絶大です。
近所にかなりデカめのお寺があるのですが、ある時住職が引退するにあたり、跡目相続の儀式を行うことになりました。
 
ですが、その日はちょうど小学校の運動会の日。このままだと住職の息子はどちらか一方にしか参加できません。
 
この事態に地元の名士である住職は盛大にブチ切れるわけです。
 
ふざけんじゃねえ。
運動会をずらしやがれ。

 
結果、小学校の運動会は別日にリスケ
嘘のようなホントの話ですww
 
「中学高校のマラソン大会を中止する方法←「あの行事の存在が許せない」「マラソン大会の意味がわからない」」
 

田舎あるあるその5:おっさんはゴルゴ13

これは以前書いたことがあるのですが、通学途中の家にゴルゴ13が住んでいました
「何言ってんの? アンタ」と思うかもしれませんが、マジもマジ、大マジです。
 
ボロボロのトタン屋根の木造一階建て。
何とも言えない雰囲気をまとった建物に、ゴルゴ13は一人で住んでいました。常に真っ青なウインドブレーカーを身につけて。
 
「仕事ができない人は「相手への敬意が足りない」ってそりゃ知ってる」
 
下校時にその家の前を通るのですが、おっさんはいつも軒先で寝ています。
破天荒かつ無防備なその姿に、僕たちがただならぬ雰囲気を感じ取っていたのは言うまでもありません。
 
そして、ある時期からおっさんはダーツライフルによる的当てを始めるのです。

 
「バシュッ!」
「カンッ!!」
 
ライフルから矢が放たれると同時に、的を射抜く軽快な音が鳴り響く。
普段、軒先でだらしなく眠るおっさんとのギャップは神々しくさえあります。
 
両親が働いている時間に惰眠をむさぼる姿。
それに対し、獰猛な輝きを放つライフルで華麗に的を射抜くクールな立ち振る舞い。
 
我々のような田舎のガキんちょには、おっさんの人生はひときわ輝いて見えます。まさに未知との遭遇です。
 
正真正銘、地元のゴルゴ13。
おっさんは僕たちにとってのヒーローでした。
 
「会社で老害に遭遇したことある? 僕はあるよ? あなたの会社の老害はどんな人?」
 
そんなある日、一つの事件が起きます。
 
いつも通り僕たちが下校していると、友人のN君が突然「あ、蛇だ」と叫びます。
N君が指差す方向を見ると、確かに1匹の蛇が木に巻き付いていました。
 
「どうする?」
「やべえよ」
顔を見合わせ、口々に言う子どもたち。
何が「どうする」で「やべえ」のかはまったくわかりませんが、とにかく「やべえ」のです。
 
すると、グループの中での一番の切れ者であるM君が言いました。
「おっさんに頼んでみようよ!!」
 
おおう……。
何という名案を……。
 
その場にいた全員の顔がパッと輝きます。
そう、僕たちにはおっさんがいたのです。
 
日頃から銃の腕を磨き、有事に備えるおっさんが。
ゴルゴ13にも匹敵する実力を持つスナイパーが。
 
このピンチを救えるのは世界でただ一人。おっさんしかいないのです。
 
「「小さな村の物語 イタリア」とかいう暴力的癒し番組。土曜日の夕方、大切なものを求めて僕はテレビの前で旅に出る」
 
僕たちはおっさんの住むトタン屋根の小屋に一目散に駆け出します。
 
考えるより動け。
誰もが「おっさんvs蛇」の頂上決戦に心を躍らせています。
 
「政治的発言をする芸能人が仕事を干されるのが当然なワケ。正しいか間違いか、右か左かは関係ない」
 
そして、その日も自己研磨に励んでいたおっさんを連れ出し、強引に蛇の前に立たせたのです。
 
「ほら、あの蛇だよ」
「銃で撃ってよ」
「危ないから」
僕たちは盛んにおっさんを煽ります。
「やべえ」もクソもない、一種の高揚感がその場に充満しています。
 
そんな僕たちを尻目に、おっさんはこう言いました。
「いや、無理だよ……」
「効かないよ……」
「意味ないよ……」
「やめた方が…いいよ……」
あの時の泳ぎまくったおっさんの目は今でも忘れられません。
 
「「ルサンチマン」を知っているか? 花沢健吾のデビュー作にして最高傑作。陰キャラぼっちの居場所」
 
数年後、おっさんは小屋だけを残し、いつの間にか僕たちの前から姿を消しました。
 
立つ鳥跡を濁さず。
地元のゴルゴ13伝説はこうして静かに完結したのです。
 
 

 

 

 
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