新型コロナウイルスによるスポーツイベント中止、延期が相次ぐ中、野球界とサッカー界の共闘はめちゃくちゃいいよね

新型コロナウイルスによるスポーツイベント中止、延期が相次ぐ中、野球界とサッカー界の共闘はめちゃくちゃいいよね

コロナウイルスイメージ
2020年3月2日、日本野球機構(NPB)と日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)が会見を開き、「新型コロナウイルス対策連絡会議」を設立することを発表した。


プロ野球は現在、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために3月15日までのオープン戦を無観客試合として開催中。Jリーグも同日まで公式戦延期の措置を取っている。
その他、スポーツ界では相次ぐ試合の延期、中止が発表されており、先行きが見えない状況が続いている。
 
これを受け、日本の二大人気スポーツである野球とサッカーが協力し、今後についての対策を話し合うとのこと。両組織の主要メンバーが集まり、医学部教授ら専門家の助言を受けながら公式戦開催・再開を目指して情報収集、分析を行っていくという。
 
またJリーグの村井満チェアマンは、Jリーグの他にフットサルのFリーグ、女子サッカーのなでしこリーグ、バスケットボールのBリーグ、ラグビーのトップリーグ、バレーボールのVリーグ、アメフトのXリーグなどが所属する「日本トップリーグ連携機構」とも情報を共有していく考えも示している。


 

NPBとJリーグによる「新型コロナウイルス対策連絡会議」設立。緊急事態におけるエンタメ系イベント中止は仕方ない

政府によると、新型コロナウイルスの影響は「感染拡大を最小限に収めるにはこの1〜2週間が瀬戸際」。これを受けて、スポーツ界をはじめとした各業界はイベント開催の中止、延期に踏み切っている。
 
その中で発表されたNPBとJリーグによる「新型コロナウイルス対策連絡会議」
日本の二大人気スポーツが手を組み、イベント開催を目指して対策を練っていくとのこと。
 
これ、はっきり言ってめちゃくちゃいいと思う
 
僕自身もこの1、2週間で楽しみにしていたスポーツイベントが中止になったり、世間があまりにピリピリしているせいで外食する気が失せたりと、かなり窮屈な生活が続いている。
エンタメ業界や観光業界にも影響は大きく、一部では倒産に追い込まれた会社もあるとか。
 
 
正直、エンタメ系のイベントの中止や延期はある程度仕方ないとは思っている。何でもそうだが、緊急事態が起きた際に最初に切られるのは「なくても生きていけるもの」
 
別にスポーツ観戦をしなくても、アーティストのライブに行かなくても生きていける。命の危険をおかしてまで旅行に行く必要もないし、数ヶ月で事態が収束するなら家でおとなしくしていた方がいいに決まっている。
 
企業の業績が傾いた場合に最初に削られるのが宣伝費であるように、緊急事態に最初に削られるのが「なくても生きていける」エンターテイメントなのはやむを得ない。
 
プロ野球が高校生のトライアウト検討だって。最高じゃんか。Jリーグの投げ銭もそうだけど、他競技の指標になる可能性があるよね
 

すべてを中止、延期はやり過ぎ。閉塞感のある社会のためにとかではなく、現実的な話として

ただ、それを踏まえた上でオール中止、オール延期はやり過ぎではある。
 
別に「閉塞感のある社会を元気付けるためにスポーツが必要」とか「人間が生きていく上において必要な勇気、希望、感動」などという話ではなく。


単純にここまで一斉にストップしてしまうと、さすがに影響が大き過ぎるんじゃないの? と。
 
学校が一斉に休校になれば給食が大量に余るし、全国的に卒業式が取りやめになればそれをアテにしていた花屋が困る。
スポーツイベントやアーティストのライブが中止になれば、会場周辺の宿泊施設や飲食店、交通機関などの売り上げが丸々消えることになる。
 
高校野球のセンバツ甲子園の開催を議論中とのことだが、仮に中止になった場合は出場チームが宿泊予定だった宿舎や応援団の移動のための交通機関など、確実に得られたはずの収入がすっ飛ぶ。
 
イベントの規模が大きければ大きいほど多方面に影響が出るし、そうでなくても中止や延期によって困る人は必ずいる。
 
「その日に備えて準備していた選手のことを考えれば大した話じゃない」という意見も聞こえてきたが、とんでもない。イベント中止によって甚大な影響を受けるのは選手だけではないし、そもそも被害の大きさを他人と比べてどうこう言うのは不毛極まりない。
 
多くの方がおっしゃるように、すべてのイベントを右にならえでストップしてしまうのはあまりに乱暴。また「野球だけが特別扱いされている」などと憤るのも無意味過ぎる。
 

二大人気スポーツが協力して指針を示すことは大きい。あくまで「開催するために」という方針もいいよね

そういう意味でも、今回のNPBとJリーグによる「新型コロナウイルス対策連絡会議」設立は素晴らしい。
 
規模の大小、屋内屋外に関わらずスポーツイベントの中止、延期が相次ぐ中、野球界とサッカー界が先頭に立って対策を講じる。
 
現状、野球とサッカーは日本でもっとも人気のあるスポーツであることは間違いない。そして、その二大勢力が先頭に立つことによってスポーツ界全体に今後の指針を示すことが可能になる。
 
しかも彼らの方針は「今の状況で公式戦を開催するにはどうしたらいいか?」というのが基本線。中止、延期ありきではなく、あくまで開催を前提に対策を練り、それを各方面に周知していくという。
 
「我が阪神タイガース(ファンではない)2020年助っ人外国人適当評価。パッと見で成績を予想してみる」
 
どなたかもおっしゃっていたが、今回のNPBによる一連の対処はかなり評価が高いと思う。
春のキャンプ、練習試合ではこれまで通り客入れを行い、感染拡大に伴ってオープン戦を無観客での開催に。そして、開幕が迫ってきたこの時期に公式戦開催についてサッカー界と協力して対策を練る。
 
いきなりすべてを中止、延期するのではなく、極力影響を小さくするために“段階的に”、あくまで“開催を前提に”。
 
繰り返しになるが、この姿勢は本当に素晴らしいと思うし、「野球だけが特別扱いされている」という指摘がいかに的外れかがはっきりとわかる。
 

少しずつでも緊急時の対応がマニュアル化されればいいね。いきなり事態が好転するとは思わないけど

まあ、正直に申し上げると今回の会議設立によって何かが一気に好転するとは思っていない。
 
ひと言で「スポーツイベント」と言っても、競技や集客力など、イベントごとに状況はあまりに違う。
 
東京ドームの巨人戦ように毎試合4、5万人集まる巨大イベントもあれば、2、3000人の会場が埋まらないイベントもある。
屋内と屋外でも違うだろうし、たとえば3、4000人収容のアリーナが満員になるイベントと1万人収容の屋外スタジアムで4〜5割程度しか入らないイベントではどちらが危険なのかも不明。
 
「数千人規模のイベントを一度や二度中止しても意味はない」という意見はめちゃくちゃわかるが、じゃあ数千人って具体的に何人よ? という話。2000人でも5000人でも数千人だし、隣の人との密着度合によっても変わってくるはず。
 
「すべてのイベントを横一線で中止、延期するのはやり過ぎ」とは言ったものの、ちょうどいい線引きをするのは不可能に近い(気がする)。
 
そもそも現状は具体的な線引きをするためのデータが絶対的に足りていない(と思う)。だが、十分なデータが得られるというのはそれだけ事態が深刻化したことを意味する。
どちらにしても、トップ同士が専門家を交えて数回会議を開いたところで手探りでしかないのかなとは思う。
 
ただ、それを踏まえた上で日本の二大人気スポーツが協力して情報共有するのは素晴らしいと申し上げている。
 
僕も先日ボクシング興行に行った際、1、2時間ごとに会場の換気をしていたが、恐らくああいうのはこれまでにはなかったこと。仮に新型コロナウイルスが収束したとしても、インフルエンザが流行する時期の換気は間違いなく有効になるはず。
 
「長濱陸がクドゥラ金子を寄せつけずにOPBF戴冠。土屋修平は山口祥吾にTKO負けで復帰戦を飾れず」
 
1〜3月の時期の2、3000人規模の屋内会場では
「1、2時間ごとに換気を行う」
「出入り口やトイレに消毒液の設置」
「手洗い、うがいの徹底」
 
こういう細かい部分での工夫や心がけを周知する意味でも、今回の「新型コロナウイルス対策連絡会議」設立には期待している。
 
日本の二大人気スポーツである野球界とサッカー界が率先して呼びかけ、それがイベント開催におけるマニュアルとして定着すればいいよねという話。
 

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