田中恒成vsモイセス・フエンテス予想! 実は一番楽しみな試合。大みそかに試合が組みにくいだって? 当たり前でしょ【予想】

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英国スカイアイランド
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2016年12月31日、岐阜メモリアルセンター、愛ドームでWBO世界L・フライ級王座決定戦が行われる。
同級2位で前WBO世界ミニマム級王座の田中恒成が、1位のモイセス・フエンテスと対戦する。

デビュー以来7戦全勝中の田中恒成は、日本最速の5戦目でミニマム級王座を獲得したエリート。「中京の怪物」の異名を持ち、2015年大みそかには強豪ビック・サルダールからダウンを奪われながらも、得意の左ボディで逆転KO防衛を果たしている。

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井上尚弥と並んで日本の切り札と称される田中。
ドニー・ニエテスに善戦し、フランシスコ・ロドリゲスやオスワルド・ノボアを下した実績を持つ強豪フエンテスを迎える大一番。階級アップで減量苦から開放された怪物の本領に期待である。

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個人的に一番楽しみにしている試合がコレ。骨太路線の田中恒成に期待が高まる

中京の怪物・田中恒成、2階級制覇へ発進!!
実績十分のモイセス・フエンテスと一騎打ち!!

サルダールを逆転KOで下し、前哨戦と銘打たれたパティラノ戦をクリアした田中恒成。日本最速8戦目での2階級制覇を目指して大みそかのリングに出陣である。

相手は昨年のサルダールに勝るとも劣らない強豪モイセス・フエンテス。
王者決定戦ということで若干物足りなさを感じる方もいるかもしれないが、フエンテスはドニー・ニエテスに引き分けた実績のある文句なしの実力者だ。

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そして、この試合は年末の世界戦ラッシュの中でも、個人的に一番楽しみにしている試合でもある。
日本の若手No.1の座を井上尚弥と分け合う田中恒成が強豪フエンテスとどんな試合を見せるか。
「最速」という響きに若干こだわり過ぎている感は否めないが、この相手に勝つことができれば文句はない。ぜひとも度肝を抜く試合を見せていただきたい。

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勝敗予想は田中恒成の判定勝ち。スピードと正確性でフエンテスを翻弄できるんじゃないか?

今回の勝敗予想だが、田中恒成の判定勝ちでいきたいと思う。

KO勝利は難しいかもしれないが、意外と大差がついての判定になるのではないだろうか。

理由は両者のスピード差
特にハンドスピードとパンチの正確性に関しては、かなりの確度で田中が上回るように思える。

168cmと長身なフエンテスだが、スタイル自体は非常にオーソドックスな正統派である。
打ち下ろしの左右ストレートやフック、さらにリーチの長さを活かしたボディ打ちが得意で、長身を目いっぱい利用したスタイルとでも言えばいいだろうか。

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ただ、見た目と違ってそれほどパワーがあるわけではなく、KO率も高くない。
フランシスコ・ロドリゲス戦では、低い姿勢でグイグイ前に出てくる相手を持て余す傾向が見られた。
スピードも特段あるとは言えず、基本的には自分の得意な中間距離で打ち勝つことが前提のスタイルである。

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フエンテスの踏み込みを小さなバックステップでかわし、素早く踏み込んでの左。
さらに頭を下げて相手の右を避け、得意の左ボディを1発。すぐに身体を入れ替え左フック。

左を十分に意識させたところで右のオーバーハンドを顔面に1発。
身体を左に傾けながら左のボディ。

恐らく田中の激しい出入りとスピーディなコンビネーションにフエンテスはついてこられない。
フエンテスの得意な距離に留まりさえしなければ、普通にポイントアウトで勝てるのではないだろうか。

至近距離でのパワフルな打ち合いと、距離をとってのアウトボクシング。展開によってこの2つを使い分けることさえできれば、田中の2階級制覇は達成されると予想する。

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懸念材料は長身選手との対戦経験がないこと。ただ、パワー面での成長が見られる田中には相当期待できる

懸念材料としては、フエンテスが長身の選手という点だろうか。
恐らく田中恒成にとってはこれまでで一番の長身
というより、ミニマム級としてはかなり身体が大きい田中にとって、自分より大きな相手と対峙するのは初めてなのではないだろうか。アマチュア時代は知らないが。

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長身の相手にプレッシャーを感じ、前に出ることを躊躇するようだと雲行きは一気に怪しくなってしまう。
恐らく田中がフエンテスから12R逃げ切るというのは不可能である。どこかで足を止めて打ち合う場面が必ず出てくるはずで、その局面で打ち負けるようだと田中が勝利するのは難しい。

フエンテスには打ち合いの最中に顔面ががら空きになるという欠点があるので、左のボディを意識させて右フックというパターンは恐らくハマる。なので、田中としては相手の圧力を怖がらずに強引に前に出て打ち勝ちたい。というより、それをしなければ勝てない。

とまあ、あれこれと申し上げてきたが、何だかんだで大丈夫なのではないかと思っている。

ご安心ください。
田中恒成は日本最速で2階級制覇を達成します

理由は簡単で、田中恒成が普通にフエンテスよりも強いから。
正確に言うと「強くなった」から。

恐らくだが、田中恒成は2015年のサルダール戦で覚醒している

実を言うと、僕は今まで田中恒成という選手にあまり興味がなかった。
やたらと騒がれていたのでチラッとは観たのだが、「器用な選手だな」という印象以外、これといって注目するほどでもないと感じていた。

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全体的に脆弱過ぎて、こんなペラペラのフィジカルではいずれパワフルな選手に吹っ飛ばされてしまうのではないか。そんな感じで、「まあ別にコイツはいいや」と適当に流していた。

しかも自身のテクニックをやたらに誇示しようとするメンタルが見られ、そういう意味でもあまり好きなタイプではなかったという理由もある。どことなく和氣慎吾と同じ系統というか。

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ただ、前回のサルダール戦ではちょっと様子が違っていた。
腕から肩、胸など全体的に一回り大きくなり、身体に力感が感じられたのである。

中間距離の打ち合いではサルダールに遅れをとっていると判断し、すぐに接近戦に切り替えたのもよかった。ダウンを奪われはしたが、相手の弱点であるボディに狙いを定めるクレバーさも光ったし、本当にいい試合だったのではないだろうか。

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そして、恐らくあの試合で何かを掴んだのだろう。
今年5月に行われたパティラノ戦では、さらにパワーアップした姿を披露してくれた。
パティラノは決して弱い選手ではなかったが、その相手にほぼ何もさせずにKO勝利を飾ったのはお見事である。初めてのL・フライ級であれだけの試合ができるのだから、階級アップは間違いなく成功である。

これまでの「俺の超絶テクニックを見せてやんよ」というイキった精神性もなく、しっかりと腰を据えて相手と対峙する姿もいい。あとはもう少しフックが鋭角的になればKO率もさらに上がるような気がする。どんどん僕の好きな選手になっていく田中にワクワクが止まらないww

「覚醒した」は言い過ぎかもしれないが、少なくとも覚醒しかけていることは確かだろう。

いや、知らんけど。

大みそかにビッグマッチが決まりにくい? そんなの当たり前でしょ

「大みそかに限定したマッチメークをしようとする日本は、それだけで選択肢を狭めてしまっているのではないか?」

最近よく聞く話である。

日本のボクシング界では大みそかに世界戦が集中することが多く、年間スケジュールをそこから逆算する傾向にある。そのため、どうしても相手と都合が合わせにくくなってしまう。
名のある選手を呼ぼうと思っても、大みそかという条件がネックで交渉がとん挫するケースが後を絶たないのではないか。
そんな感じの議論が行われている次第である。

想像するに内山高志を始め、多くの選手の海外挑戦が実現しなかったことへのジレンマが広がっているのだろう。

「内山国内防衛ワロタ _( ̄▽ ̄)ノ彡 だから言っただろww 大田区総合体育館を想定しておけと」

とはいえ、大みそかのマッチメークがうまくいかないことなど当たり前の話で、今さら議論するほどのことではない。
中には他国の経済情勢などを絡めて小難しい話をされている方もいるようだが、ただただ「ご苦労さま」としか言いようがない。

いかに日本のテレビ業界が年末年始に勝負を賭けているか。大きなお金が動いているか。
別にわざわざ日本と外国の経済を比べなくても、そんなことは12月30日~1月3日までのテレビ欄を見れば一目瞭然である。
ボクシング界にも多くのお金が入る時期であることは明白すぎるくらい明白だ。

それが逆にマッチメークの幅を狭めてる?
大みそかという条件がつくと試合が決まりにくい?

いや、そりゃそうだろ。
年末年始にわざわざ東洋の島国に来たいか?
時差ボケのまま新年を迎えたいか?

普通に試合をすれば大金がもらえる有名選手ならなおさらである。
既婚、独身に関わらず、1年で最も家族と過ごしたい時期に、いちいち遠い日本まで来ようと思うわけがない。

たとえば12月10日に英国でカリド・ヤファイと防衛戦を行うルイス・コンセプシオン。確かヤファイよりも先に井上尚弥陣営がオファーを出していたと記憶している。
結局報酬面の差でヤファイに先を越されたという話だが、大みそか開催という条件がネックになったことも間違いないはずである。

「河野惜敗!! 激闘の末、コンセプシオンに敗れる。引退なんかするなよ?」

少し冷静になれば簡単な話で、コンセプシオンの立場で考えれば12月10日開催がどれだけ有意義かはすぐにわかる。
12月10日に試合をすれば適度に休息をとりつつクリスマスを迎えられ、大みそかから新年にかけても家族でゆっくり過ごせる。

「大沢、オスカル・バルデスに7RTKO負け。実力差を承知で海外のリングに上がるのは本当に「すばらしい」のか?」

勝てば最高、たとえ負けたとしても2017年に向けて英気を養えるわけで、おまけに報酬も高いのであればわざわざ日本を選択する理由が見当たらない。
そりゃあ断られますわな。

「ランキング上位の選手から順番に声をかけているが、なかなかOKをもらえない。井上が強すぎるせいで対戦を避けられている」←これ、もうええっちゅうねんww

つまり、必然的に大みそかに呼べるのは微妙な中堅どころが中心になるわけである。

そして、その状況下でモイセス・フエンテスのブッキングに成功した田中陣営は本当にすばらしい。恐らくこの時期に日本ボクシング界が呼べる選手の中では最上級。
そういう意味でも、田中恒成にはがんばってもらいたいと思っている。

「井岡がララを11RKOに下して快勝!! エストラーダとの対戦指令に従う…ないかなぁ」

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