田中将大、タイガース戦に登板。勝敗つかずも7回途中1失点の好投!! 現地時間4月23日(日本時間24日)【MLB。田中将大、今日の結果】

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バッティングイメージ
米大リーグニューヨーク・ヤンキースに所属するマー君こと田中将大投手が現地時間の4月23日(日本時間24日)、敵地(コメリカ・パーク)でデトロイト・タイガース戦に先発。中四日の日程、気温4度の極寒の中での強力タイガース打線ということで注目されたが、6回1/3を投げて94球3安打1失点(防御率3.22)。6つの三振を奪う好投を見せた。
同点の場面で降板したため勝敗はつかなかったがチームは2-1で逆転勝利。現地では田中のピッチングを評価する声が挙がっているという。

とにかく寒そう
田中どうこうよりもこれが映像を観た瞬間に感じた素直な感想です。
この日の試合は、特に肘に爆弾を抱えた投手にとってタフなものとなりそうです。

さらに前回登板がよかっただけに、今回ダメだとまた厳しい評価を下されてしまう大事な登板です。中四日の日程への対応を含め、前回のようなピッチングを期待したいところです。

「田中マー君、右肘の不安一蹴!! 圧巻の7回無失点8Kでレイズを支配」

今日は前回以上にまっすぐがいい。でもまだ身体が動いてないか?

1回。
先頭のゴースに対しての初球。90マイルのまっすぐで空振り。ワンストライク。
球速表示以上に高めに伸びる力を感じる。
お、今日のまっすぐはいいかもしれないぞ?
そんな期待を抱かせる初球。
ところが、1-2と追い込んだ4球目。スプリットをゴースが鋭く振り抜く。レフト戦を破られツーベース。いきなりのピンチ。
逆に今日のスプリットはあまりよくないかも知れない。

続く2番キンズラーは内野ゴロ。その間にゴースが三塁へ進む。
ワンアウト三塁。ここからタイガース自慢の強力クリーンアップの登場である。初回に訪れたいきなりの山場。

まずは2012年三冠王のメジャー最強打者ミゲル・カブレラ。
一球目。カットボールが外に外れてボール。だがキレはいい。
二球目もボールになり2-0。
三球目。外角へさらにキレのあるカットボール。ファール。
四球目はまっすぐ。これもファール。だが、カブレラが微妙に振り遅れている。やはり今日のまっすぐには力がある。
五球目のまっすぐは低めに外れたが、この日最速の93マイル。フルカウント。
六球目は低めの変化球。カブレラはまったく手を出す気配なし。フォアボール。さすがである。

ワンアウト一、三塁で打席には最強打線の4番ビクター・マルティネス。
早くも全力投球の田中。
四球目の力のあるまっすぐでレフトフライに打ち取る。
だが、楽々犠牲フライとなり1点を失う。

ツーアウトとなり5番のJ.D.マルティネス。
ここもスライダーとスプリット、ツーシームで追い込み、最後はキレのあるカットボールで見逃し三振に打ち取る。

初回1失点。
全体的に調子は悪くなさそうだが、まだ完全に身体が暖まっていない感じだろうか。

今日の印象としては、スライダーとスプリットが多め。ツーシームはまあまあだが、スプリットの落ちには鋭さが足りないか。カットボールとまっすぐはかなりいい。特にまっすぐには力があるので、変化球よりも直球系で押していく方がいい。そんな気がした。

カーブの使い方が効果的。本当に器用な田中

2回、3回と無難に三者凡退で切り抜ける田中。
だんだん調子が出てきたか。球速以上に速く見えるまっすぐに加え、カウント球に使っているスライダーのキレも増してきたようである。さらに、初球にさらっとカーブを投げてストライクをとる投球術などはさすがとしか言いようがない。

3回。
ワンアウトからゴースをフロントドアで見逃し三振にとる。この辺り、完全にコツをつかんだのではないだろうか。本当に器用なピッチャーである。

ただ、やはり今日のスプリットはあまりよくない。落ち方に鋭さがなく、山なりで沈んでいく印象が強い。これは多投すると危ないかも知れない。

4回もツーアウトからランナーは出したものの、続くセスペデスを三球三振に打ち取る。空振りをとった最後のスプリットはいい落ち方をしていた。この球が投げられれば問題はなさそうな一球だった。

まっすぐが本当にいい!! あんまり投げないけど……

5回。
相変わらずスプリットはよくないが、打ち気をそらすカーブが絶妙にうまい。どうやら今日は初球の入りはカーブ、スライダー中心にいくことに決めたようである。
まっすぐは間違いなくいいので、もっとゴリ押しでいけばいいのにともどかしくなる。

6回。
少しツーシームに抜け球が増えてきただろうか。
まっすぐは相変わらずいい。
初回にヒットを打たれている一番ゴースには渾身のまっすぐをガンガン投げ込むが、明らかに振り遅れるゴース。打球はまったく前に飛ぶ気配がない。三振にとった最後の球など、肘の不安のある投手のそれとは思えないキレである。素晴らしい。

7回。
表の回に打線が同点とし、1-1で迎えた7回裏である。
前の回から徐々に抜け球が増えて怪しくなってきている田中。うまく切り抜けられるだろうか。
先頭のビクター・マルティネスを打ち取り、5番J.D.マルティネスを迎える。
初球。甘く入ったスプリットを捉えられ、打球はレフト戦を破るツーベース。
今日、微妙に落ちが悪いスプリットを打ち返される。
ただの山なりの半速球。
やばい。これは危険信号。

続く6番セスペデス。
ここが勝負所と見たのか、力を入れて投げる田中。
だが初球、二球目とスプリットが引っかかってコントロールが定まらない。カウント2-0。
三球目。内側への力のあるまっすぐ。ファール。
四球目も同じコースへまっすぐ。これもファール。
二球ともインコースの球が一塁側へのファールになるところを見るに、球の力はまだまだあるようだ。カウント2-2。
しかし五、六球目ともに引っかけてしまい、低めに外れてフォアボール。
ワンアウト一、二塁となったところで交代。
94球、3安打2四球1失点の内容での降板となった。

省エネピッチングを掴みつつあるのか?

勝敗はつきませんでしたが、7回途中まで投げて1失点。文句なしのQS達成です。
課題の中四日にも対応できましたし、極寒の中でも素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。

この日のピッチングや前回のピッチングを見るに、もしかしたら今シーズン課題にしている省エネピッチングのコツを掴みかけているのかも知れません。もちろんまだ4月で気温も低く、相手打者も本調子ではないので断言はできませんが。

「球速が出ない? 肘? 田中将大投手が開幕戦黒星スタート」

ただ、何度も言うように田中投手のすごさはこのずば抜けた対応力にあるので、開幕から一ヶ月弱で大体の微調整を終えた可能性は大いにあると見ています。

どの程度力を入れれば相手を抑えられるのか、どこまでなら次の登板に影響が少ないのか。そういったさじ加減を自分の中に確立し、その日の調子に合わせた球種を選択していく能力。次回登板ではさらに研ぎすまされてくるのではないでしょうか。

とにかくこのまま健康で投げ続けてほしいものです。

「田中将大(ヤンキース)、復帰戦で7回1失点! 堂々の投球で敵地を震撼させる!!」

次回登板もまた楽しみです。

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