高橋竜平完敗だったな…。ドヘニーが11RTKO勝利で初防衛成功。これはしゃーないか。ダニエル・ローマンと統一戦実現?【結果・感想】

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ニューヨークイメージ
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2019年1月18日(日本時間19日)、米・ニューヨーク州で行われたIBF世界S・バンタム級タイトルマッチ。同級王者TJ・ドヘニーがランキング10位の挑戦者高橋竜平と対戦。11R2分18秒TKOで勝利し、初防衛に成功した試合である。
 
 
2018年8月に岩佐亮佑に勝利し初戴冠を果たしたTJ・ドヘニー。
DAZNとの契約後一戦目の今回は、日本の高橋竜平を迎えての初防衛戦となった。
 
 
開始直後から軽快な動きで右を振るう高橋。
対する王者ドヘニーは、右リードを中心に高橋の出入りを寸断。カウンター気味の左で立て続けに顔面を捉え、攻撃の糸口を掴ませない。
 
状況を打破するため無理やり前に出てパンチを放つ高橋だが、ドヘニーのバックステップになかなか追いつけず。打ち終わりにリターンの左を被弾し、徐々に顔面を腫らしていく。
 
後半になってもドヘニーはペースを崩さず、冷静に高橋の突進をかわし右のヒットを重ねる。
時おり高橋の右がドヘニーの顔面を捉えるものの、全体を通して見れば完全にドヘニーの流れ。
 
最後は11Rにドヘニーのラッシュを浴びたところでレフェリーストップ。
初の世界挑戦でニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンの舞台に抜擢された高橋だったが、残念ながら王者の牙城は崩せず。完敗でキャリア4敗目を喫した。
 
 
なお、勝利したTJ・ドヘニーは次戦以降、WBAスーパー王者ダニエル・ローマンとの統一戦が期待されているとのこと。
 
「リナレスまさかの1RTKO負け。セサール・カノがデカくて長くて強かった。これをやられるとリナレスは厳しいよな」
 

完敗でしたね高橋竜平。研究され尽くしてコントロールされまくった

先日DAZNでO.A.されたこの試合をようやく観たので、その感想を。
 
とりあえず、高橋竜平は完敗だったなと。
 
僕はこの選手の試合をちゃんと観たのは今回が初めてだったのだが、いや~厳しい。正直、勝利の可能性がまったく感じられないほどのワンサイドゲームだった。
 
別に高橋竜平が弱いからとかではなく。
ドヘニーが強過ぎたわけでもなく。
 
完璧に研究され、コントロールされまくった結果がコレだった感じ。
 
「嗚呼、俺のバドゥ・ジャックが…。マーカス・ブラウンは相性最悪の相手だったな。額がパックリ割れる流血戦恐ろしやw」
 
「この挑戦は無謀だったのか?」という記事も見かけたが、その辺は僕にはよくわからない。


無謀かどうかはともかく、内容的には完敗としか言いようがない試合だった。
 
「俺のコバレフが勝ったどー!! アルバレスの圧力を抑え込んで王座返り咲き。慎重な破壊神ってのもいいじゃないですか」
 

左を封じられ、右は届かない。強引に前に出ればカウンターを被弾。手詰まり感が半端ない

最初にドヘニーと向かい合った高橋竜平を観て思ったのが、リーチが超短い
 
さらに、奥足重心で広めのスタンスで構えるドヘニーの頭がめちゃくちゃ遠い。
オーソドックスvsサウスポーという組み合わせ以上に、高橋の右が届くイメージがまったくわかなかった。
 
「ダニエル・ローマンvsTJ・ドヘニー。新しい扉のその先へ。後楽園ホールのリングは世界へ続いてた()」
 
過去の試合をちょろっと観たところ、恐らくこの選手の得意なパンチは左。
 
遠い位置から大きく踏み込み軽く左を当て、サッと安全圏に飛び退く。
左右に動いて相手をかく乱し、左を当ててポイントを稼ぐスタイル。
パッと見のイメージとしては、拳四朗の下位互換とでも言えばいいか。
 
そして、今回の試合ではその左がほとんど機能せず。
左右に動きながら踏み込みのタイミングを測るが、ドヘニーの右をかいくぐれずにどんどん被弾を重ねる。
 
ドヘニーは見た目以上にリーチがあり、なおかつ右も多彩。
さらにスタンスも広く後ろ重心の構え。大きく前に出した右足が邪魔で、高橋はうまく前に出られない。
 
踏み出し位置を外側、内側と使い分けて何とか右を当てる工夫をしていたが、ドヘニーの顔面が遠くてどうにもならない。
 
この右リードと広いスタンスによって、得意の左を完全に封殺されてしまった。
 
「ダニエル・ローマンがTJ・ドヘニーから2度ダウンを奪い王座統一! ドヘニーもナイスファイトな好試合に大満足です」
 
ドヘニーの右で出入りと左リードを機能不全にさせられ、初弾の右はリーチが足りない。
強引に踏み込んでもバックステップで楽々かわされ、身体が流れたところに左のカウンター。
開き直ってガードを上げて近づいても、至近距離の回転力で後れをとる。
 
ドヘニーとしては、右を細かく当てて動きを封じつつ、強引な踏み込みにはバックステップ→リターンで対処しているだけでいい。
全局面で上回る部分がないというか、本当に研究され尽くしていた感が強い。
 
プレスをかけて後退させるフィジカル、近場での打ち合い、リーチの長さ……。
何か一つでもドヘニーに対抗できる部分があれば、少しは違ったのかもしれないのだが。
 
まあ、王者陣営はそれをわかった上で高橋を選んだとは思うけどね。
 
「大健闘の井上岳志。ハイメ・ムンギアに3-0の判定負け。でもめちゃくちゃカッチョよかったよな。採点は…118-110かな?」
 

TJ・ドヘニーvsダニエル・ローマンの統一戦だってさ。どちらかと言えばローマン有利かな?


そして、勝利したドヘニーは次戦以降、WBAスーパー王者ダニエル・ローマンとの統一戦に進むとのこと。
 
ほほう、なるほど。
両者ともにDAZNだし、試合後のリング上でもノリノリだったし、これは実現しそう? なのか?
 
「岡田博喜にとってのベルトランは最悪な相手だったな。9RTKO負けで初敗戦。経験値と慣れと強者のメンタル」
 
ちなみにだが、仮にこの試合が実現したとして、個人的にはダニエル・ローマンが有利だと思っている。
 
前回の岩佐戦、今回の高橋戦とカウンターを駆使したクレバーな試合運びで勝利したドヘニーだが、恐らくこれだとダニエル・ローマンには通用しない。右リードを左で弾かれ、間合いを詰められ連打を浴びるパティーンに陥るのではないか。
 
「田中恒成vs田口良一決定か。どうなるかがまったくわからん。今回はTBSで全国中継されるってさよかったな」
 
むしろ、自分から強引に飛び込んで腕を振る以前のスタイルに戻した方が、勝利の可能性はありそうな……。
 
いや、でもドヘニーは相手のよさを消すのがマジでうまいからな。相手を研究して、それを実践する能力はかなり高いからな。
一概にローマン有利と言いきるのは危険かも。
 
そう考えるとアレか。
高橋竜平にとってはドヘニーではなくダニエル・ローマンに挑戦できていれば、もう少し接戦になったのかも? などと思ったり。
まあ、挑戦する側が相手を選べるわけがないので、言っても仕方ないのだが。
 
てか、僕としてはできればダニエル・ローマンvsレイ・バルガスの統一戦が観たかったですけどね。
 
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