SDL Trados Studio 2011 基本の「き」 について [続き]

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SDL Trados Studio 2011 基本の「き」が発売されます。 前回の記事で、この『SDL Trados Studio 2011 基本の「き」』執筆の経緯をつらつらと書いたんですが、実を申しますと今回Tradosの本はやめようかなと思ってたんです。 理由はまあ、アレです。 「こいつ、2匹目のドジョウ狙いにきやがったな?」とか思われるのがちょっと恥ずかしかったので。というか、ドジョウ1匹も来てないですけどね。 いや、冗談はさておきですね。Tradosの本じゃない別のものにしようと思っていたのは本当でして。で、何について書こうとしてたかと申しますと、コレなんですね。「OmegaT」。オープンソースの翻訳支援ソフトです。 すごいですよねコレ。WindowsでもMacでもLinuxでも使えるし。 メモリも用語集も作れてオープンソースソフトですからね。 ちょっといじくってみた感じだとTrados 2007に近いかなという印象を受けました。 対応文書もかなりの数があって十分ビジネス使用に耐えうるんじゃないかなと。 要するにオープンソースでTrados 2007が使えちゃうってことです。すごくないですか? まあ、僕は翻訳者ではないのであまり無責任なことは言えませんが。 というのをね。これといったマニュアルもないみたいなので、試しに使い倒してマニュアル本を書いてみようかなと思った次第なんです。はい。 まあ結論は見ての通り、やめたんですけども。 なんでやめたかと申しますと、ひと言で言うと「意味ないかな?」と思ったからです。 「意味ない」とはどいういうことか。 要するに「あえてオープンソースを使うような人なら、自分で使い方を調べるくらいのITスキルはあるだろう」と思ったわけです。 業界標準に近いSDL Tradosではなく、代替品としてオープンソースを選択するような方なら、僕程度が調べることくらいは知ってて当たり前だろうと。そんな人たちに「基本 のマニュアル書きました」って申し上げても「何をいまさら」という話じゃないだろうかと。そういうことなんですね。 だから今回も「OmegaT」ではなく、SDL Trados Studioのマニュアルを執筆することにいたしました。 まあむしろ僕の個人的な希望はですね。 「OmegaT」みたいなオープンソースソフトを実際に使いこなしている翻訳者の方が、マニュアル本を執筆していただけないかなと。そう思っておるわけです。 まあ、別に本というカタチにこだわらなくてもですね。現場の翻訳者の方が発信することによって、こういうオープンソースソフトの存在がもっと認知されれば いいなと思ってまして。そうすればもっと翻訳者の方や企業の担当者が気軽に翻訳メモリに触れる機会が増えて、業界自体の活性化につながるかも知れないな と。で、翻訳業界の景気も上向いたりして、あわよくばSDL Trados Studioの一人勝ち状態を崩せるんじゃないかとか。そんな大それたことも考えたりしてるわけでございます。 もし本を執筆いただけるなら、そのお手伝いを僕がいくらでもさせていただきますよってことで。 まあ、難しいのはわかってるし、現場の翻訳者の方からすれば「そんな暇ねえよ」って話かも知れないんですけど。なおかつ執筆料が出るわけでもないですし、 むしろ「僕が編集のお手伝いするんでその分の料金ください」っていう死ぬほど身勝手な話なので、あまり大々的に言うことでもないのはわかってますし。 ただ、それ相応のメリットもあると思うんですよね。 マニュアル本として執筆することでソフトに対する理解も深まりますし、何より「本出したぜ!!」っていう実績ができるという。それが直接仕事に結びつくかは定かではないですが、結構話のタネにはなるような気はするわけです。はい。 いや、すみません。 ちょっと長くなっちゃったんでこの辺にしておきます。 とりあえずもう一度申し上げます。 2014年9月15日にSDL Trados Studio 2011 基本の「き」が発売されますので、どうぞよろしくお願いします。