「大竹が負けるわけない」←これ言ったヤツ出てこい。僕だけどw マジか…。ドグボエの猛ラッシュに巻き込まれ1RTKO負け【結果・感想】

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2018年8月25日(日本時間26日)、米・アリゾナ州で行われたWBO世界S ・バンタム級タイトルマッチ。同級王者アイザック・ドグボエと6位大竹秀典が対戦し、ドグボエが1R2分18秒TKOで勝利。初防衛を飾った試合である。
 
 
2014年のスコット・クイッグ戦以来、キャリア2度目の世界挑戦となった日本の大竹秀典。
相手は今年4月にジェシー・マグダレノを下し、初防衛戦を迎えた無敗のアイザック・ドグボエ。
 
23歳の王者に37歳の大竹が挑むということで、アップセットが期待された試合でもある。
 
 
だが、結果はドグボエの圧勝。
大竹は開始直後から強烈なパンチを浴び続け、2度のダウンを喫する苦しい展開。
 
最後もリング中央で猛ラッシュを浴び、よろけたところでレフェリーストップ。
ラストチャンスと思われた一戦を飾れず、無念のTKO負けとなってしまった。
 
 
なお勝利したドグボエは、近い将来WBA王者ダニエル・ローマンとの統一戦を望んでいるとのこと。
 
「亀海完敗…。グレグ・ベンデティとのカウンター勝負で歯が立たず。今回はどうにもならなかったな。動きは落ちてないと思うけど」
 

本当にすごかったなドグボエ。「大竹が勝つ」とか息巻いてたヤツ誰だ? 僕だけど

ドグボエ圧勝。
大竹秀典、キャリア初のKO負け。
 
先日の記事で「予想するぜ」と言いつつ自分の希望を並べ立てた結果、豪快に赤っ恥をかくという予定調和を達成したわけだが、それはそうとドグボエ強かったなと。
すでに「S・バンタム級最強は間違いない」という声が多数聞こえてくるが、それもまた「確かに」という感じ。
 
本当に恐れ入りましたとしか言いようがない。
 
「大竹がドグボエに負ける要素が見当たらない件。世界王座初戴冠おめでとう大竹秀典。どうせ勝つから今から祝福しとこうぜ」
 
とりあえず、大竹陣営の作戦は間違いではなかったと思う。
 
左を出しながら前進し、身体を寄せての打ち合い。
頭の当たる位置でゴツゴツと強いパンチを入れていく。
大竹がもっとも得意とするパターンである。
 
あの位置関係であればドグボエの強打もある程度抑えられる(と思った)ので、1R目から身体を密着させるやり方は全然悪くない(はずだった)。
 
「攻略されちゃってたな…。ドグボエがナバレッテに再戦でKO負け。そこでいくらぶん回しても届かないのよ」
 
だが、その距離でも思った以上にドグボエの腕の振りが強い。
密着状態から左の1発で大竹を下がらせ、一瞬スペースができたところに強烈な左右フックを叩き込む。
慌てて大竹が前に出ようとすると、頭を下げてボディアッパー。さらに、微妙に立ち位置を変えつつ間髪入れずに顔面へ。
 
得意な距離でいきなり打ち負けた大竹。
早くも身体がくの字に曲がり、微妙に顔が下がったところにアッパーをもらう。
ガードの上から左右フックを浴び、そのつど身体が流れる。
 
「公平なジャッジなんて存在しないよね。それよりジャッジを味方につけた方が建設的かな? カネロvsゴロフキンの判定結果が物議」
 
そして、あまりの猛攻に怯んで足が止まり、中間距離で対峙してしまう。
その瞬間、見えない位置から左フックがドカン。
ドグボエの得意な中間距離〜やや近めの位置で、一番得意なパンチを被弾してのダウンである。
 
「伊藤雅雪vsシュプラコフ予想。勝てるでしょ。伊藤がパワーでねじ伏せるんじゃない? しかもカッコいいし」
 
正直、この距離で大竹が活路を見出すのは不可能に近い。
 
大竹が勝機を掴むにはとにかく密着状態をキープするしかないのだが、どうしても圧力を抑えきれずに下がらされてしまう。
 
「ビボルvsチレンバ感想。おいおい、チレンバ次は勝てるんじゃないか? いい試合だったな。ビボル勝利は文句ないけど」
 
残念ながら、最初のダウンでほぼほぼ勝負あり。
 
あとはひたすらドグボエが気持ちよく腕を振り、レフェリーが試合をストップするのを待つだけの地獄。
まさしく「何もさせてもらえなかった」という言葉がぴったりの2分半だった。
 

大竹の作戦は間違いではなかったよね。あの距離で打ち合わない限り勝つのは難しいし、あそこを耐えればもしかしたら…

ただあえてタラレバを言うのであれば、あそこを耐え抜けば何かが起きた可能性はあるかな? というのはちょっとだけある。
 
前回の記事でもあれこれと「大竹が勝つ理由」を述べたわけだが、何をするにもとにかく前半3Rを乗り切ることだろうと。
 
「ウィリー・モンローJr.が村田に挑戦だと!? ロサレスvsバーンズ、テクアペトラvsビーモン、モンローvsマシエル振り返り」
 
ドグボエが接近戦で勝負してきた場合、前半は間違いなく猛然と腕を振ってくるはず。
ここをノーダメージに近い状態で切り抜けさえすれば、流れを掴める可能性はある。
中盤以降、ドグボエは必ず小休止する時間帯がある。そこからうまくペースアップできれば、後半から得意の至近距離で打ち合う展開に持ち込めるのではないか。
 
「ワンヘンすご過ぎワロタw タドゥランに判定勝利でV10達成、メイウェザー超え。ボクシングはゲージュツでありカガクであるw」
 
逆にドグボエの猛打に面食らい、早いラウンドで捕まった場合はシャレにならない。
最悪序盤〜中盤KOもあり得るかも?
みたいな。
 
「ドヘニーに翻弄されて岩佐陥落。戦略負けですかね。持ち味をうまく消されたかな。てか、ボクシング人気すげえ」
 
そして、展開としてはだいたいその通り。
大竹はドグボエの猛打を封じるために初回から身体を密着させ、得意の距離での打ち合いを挑む。
 
だが、ドグボエの強打はその位置でも健在で、大竹はスペースを潰しきれない。
 
ボディを打たれ、身体が曲がって顔が下がったところに山ほどアッパーをもらい、前進を止められる。
精神的にも気圧され、ドグボエの得意な距離に留まったところに左フックを盛大に被弾してジ・エンド。
 
「井岡vsアローヨ予想。すごい試合になりそう。てか、がんがれ井岡一翔。とにかく勝つしかないぞ。めっちゃ期待してる」
 
繰り返しになるが、大竹陣営の作戦は間違いではなかった。
だが、至近距離でのドグボエのラッシングパワーは想定をはるかに超えており、序盤で心身ともに甚大なダメージを背負わされた。その結果、長所を発揮する前に終わってしまった感じ。
 
ぐうの音も出ないほどの完敗には違いないが、あそこを耐え抜いた次の展開も観たかった気はする。
 
「神試合希望ダニエル・ローマンvsギャビン・マクドネル。好ファイト(スケールの小さな)の予感がするぞ」
 

井上尚弥vsアイザック・ドグボエ? どうなんすかね? 実現性自体が低い気がするんですけど

なお、以前ドグボエがマグダレノに勝利した際、「これは井上尚弥のラスボスきたか?」などと申し上げたが、実際はどうなのか。
 
「ドグボエすげえな。マグダレノに圧勝やんけ。強フィジカルのカウンターでKO勝利。井上尚弥のラスボス交代か?」
 
いや、どちらが勝つかではなく、単純に試合が実現するかどうか? という話。
 
恐らくだが、井上尚弥がバンタム級に留まるのは最低でも1年〜1年半。WBSSで優勝(or準優勝)すると仮定すると、決勝は2019年の秋あたりか。
そのあと年末に日本で防衛戦→階級アップと考えると、S・バンタム級に進むのは2020年からということになる。
 
「野口将志vs阿部麗也、宮崎辰也vs近藤明広ほか、第576回ダイナミックグローブを観戦したので感想を言っていこうか」
 
対するドグボエは160cm未満の身長ながら減量苦が伝えられており、今すぐにでも統一戦→階級アップしたい感が尋常じゃない。
最終目標の6階級制覇が可能なのかは知らんが、井上尚弥をS・バンタム級で待つのは現実的ではないような……。
 
むしろ不健康なまま現階級に留まるより、さっさと統一戦を終えて階級アップした方がドグボエにとってもいいのではないかと。
 
「猛獣井上尚弥がマクドネルを1RTKO。あんぐりですね。解説山中慎介に喋る暇を与えない秒殺劇。マクドネルはお疲れ」
 
いや、知らんけど。
 

ダニエル・ローマンvsギャビン・マクドネル、井上尚弥vsパヤノはどちらも期待してます。マクドネルはいい選手だし、パヤノもがんがれ


ちなみにだが、2018年10月に予定されているダニエル・ローマンvsギャビン・マクドネルの一戦は結構いい試合になるんじゃないの? と期待している。
 
2017年2月のレイ・バルガス戦でも思ったが、個人的にギャビン・マクドネルは兄のジェイミーよりも少しだけいい選手ではないかと。
ダニエル・ローマンとは、距離とアングルの壮絶な奪い合いが展開されると予想しつつ。
まあ、スケールの大きさはまったく感じられない試合になるとは思うが。
 
「ギャビン・マクドネル敗北!! レイ・バルガスがポイントゲームを制して初の王座奪取!! 手がなが〜〜い!! 動きがはや〜〜い!!」
 
さらに言うと、井上尚弥vsファン・カルロス・パヤノ戦は、パヤノのがんばりに大いに期待している。
井上は久しぶりの対サウスポーだし、パヤノは小型版ジェシー・マグダレノのイメージで。
最終的に井上が勝利するにしても、多少でもバタバタする姿があればいいなと。
 
「ドグボエ完敗。新王者ナバレッテが天笠尚に見えたな。そして、長谷川穂積とかいうドグボエ大好きおじさん」
 
いや、これを言うと「井上尚弥を見る目がひねくれ過ぎ」と怒られるのだが、まあ、ええやないですかw
井上の苦戦を観たい人間としては、どこかで一矢報いてくれるヤツが現れるのを期待してますよ。
 
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