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小原佳太がトロヤノフスキーに場外に吹っ飛ばされる!! 模造テクニシャンを大量に生み出したメイウェザーの功罪を許すな【結果・感想】

ボクシング観戦, 趣味, 雑談 | 2016年9月10日 | タグ: , , ,

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ロシアの地下鉄イメージ
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2016年9月9日、ロシア・モスクワでIBF世界S・ライト級タイトルマッチが行われ、同級王座エドゥアルド・トロヤノフスキーがランキング3位の小原佳太と対戦。2R1分35秒TKOで下し、2度目の防衛に成功した。

不利な敵地で果敢に王座に挑んだ小原佳太だったが、結果は圧倒的な力の差を見せつけられての完敗。S・ライト級で日本人が王座を奪取することが困難だと改めて証明されてしまった試合となった。

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一方的過ぎる結末。小原佳太何もできず……。力の差があり過ぎた

トロヤノフスキー圧勝!!
小原をリング外にドーン!!

序盤から軽快なステップで相手の周りを回る小原に対し、いつも通りのどっしりとした構えで冷静に距離を詰めるトロヤノフスキー。

1R中盤から両者の距離が徐々に詰まり、左右のフックが小原の顔面を捉え始める。
2Rに入り、自分の間合いを保てなくなった小原は右のフックをモロにもらう。そしてグラついたところに激しい追撃を浴びて豪快にリング外へ吹き飛ばされる。
フラフラになりながらも何とかリングに戻るも、最後はコーナーに磔にされてラッシュを浴び、あえなくレフェリーストップ。

トロヤノフスキーのお見事な2度目の防衛である。
というより、あまりに力の差があり過ぎて小原が何もできなかったという方が正解か。

試合後の小原が「いろいろ試す準備をしてきたが、チャンピオンが強かった」とコメントしているように、何かを仕掛ける余裕もなく倒されてしまった試合。まさしく一縷の望みもない完敗である。


日本人には困難と言われる階級で、しかも完全アウェイの地で果敢に挑戦した小原の姿勢は確かに賞賛に値する。
だがトロヤノフスキーの立場で考えるなら、もしかしたら「イージーな相手を選んだ茶番防衛戦」という批判を受けてしまうのかもしれない。
常日頃から国内防衛を繰り返す日本人王者に罵声を浴びせる日本のボクシングファンの姿を目にしている手前、いらぬ心配すら沸いてくる。それほど一方的な試合だった。

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両者の過去の試合をちょろっと観て「そっ閉じ」しました


完敗を喫した小原だが、この試合は日本人が海外でタイトルに挑戦する数少ない機会ということで、かなり注目されていた試合である。戦前から不利予想が多かったものの、困難と言われる階級で無敗の王者に挑む小原の姿勢はそれだけでボクシングファンからは好意的に見られていた。

こういった評価を耳にしていたので、僕もこの試合にはそれなりに注目していた。

そして、両者の過去の試合を観てみたところ、30秒ほどで静かに目を閉じた次第である。
「うん、こりゃアカン。小原は勝てん」

小原佳太の印象をひと言で言うなら「右の和氣慎吾」。
目がよく防御勘にも優れ、カウンターが得意なテクニシャン。ただ、身体能力自体はそこまで高いわけではなくフィジカルも足りない。和氣よりも若干攻撃的だが、そこまでのものはない。
国内戦線では持ち前のテクニックと身のこなしで相手を翻弄できるが、ガチの突進力を持った相手にはパワーでねじ伏せられるのではないか。
カウンターと足さばきがどこまで通用するかだが、とにかくフィジカル面が脆弱過ぎてトロヤノフスキー相手ではたぶん厳しい。

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対するトロヤノフスキーはどっしりとした構えの堅実なスタイル。
ガードを高く上げて、リーチの長いジャブを出しながらジリジリと距離を詰める。相手にロープを背負わせたところで強烈な左右のフックから右の強打を叩き込む。
どことなくアンソニー・クロラやジョシュ・ウォーリントンなど、最近の英国ボクサーと似ている部分があるのかもしれない。

いわゆる「ロシアンフック」というヤツなのか、ややパンチの軌道が外旋回なのは気になったが、身体の強さや距離の詰め方などは普通にエグい。タイプ的に見ても、小原との相性は最悪。もしも小原が勝てるとしたら、それこそ序盤に玉砕覚悟のカウンターを叩き込むくらいしかないのではないか。

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そんな感じで、あえて予想をするまでもなくトロヤノフスキーが勝つ。小原にとっては相当厳しい試合になるのではないかと思っていた。


そして、結果的にはほぼその通りだったのではないだろうか。

1Rの残り33秒あたりで小原がオーバーハンドの右をヒットするのだが、あの右がもう少し深く入っていればもしかしたら何かが起こったのかもしれない。
だが、相手の圧力を警戒するあまり後傾姿勢のままのパンチだったことも確かで、あの右でダメージを与えられなかった時点で小原の勝ちはなくなっていたとも言えるのだろう。

これは別に僕の予想が的確だったとかではなく、単純に両者の力量差が歴然とし過ぎていた。それだけの話である。

2Rに圧力を強めたトロヤノフスキーが小原を捕まえてリング外に吹き飛ばすわけだが、正直遅かれ早かれああいう展開は訪れていたのではないかと思う。試合序盤だったために強烈なインパクトを与えたが、それが6Rだろうが10Rだろうが、結局小原にとっては凄惨な結末しか残されていなかったような気がする。

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超絶テクニックを見せつけたメイウェザーの功罪を許すな。テクニシャン系の選手がこのスタイルを選択するのはメイウェザーのせい?

国内では無双していた身体能力系テクニシャンが世界レベルの選手に完膚なきまでに叩きのめされる。個人的に、今回の小原佳太や和氣慎吾のようなパターンは今後しばらく続くのではないかと思っている。

そして、その原因は間違いなくメイウェザーにあると思う。
代表的なものを挙げるとすれば、1つは2003年のフィリップ・ヌドゥ戦でのロープ際のディフェンス。
ヌドゥがメイウェザーにロープを背負わせ数十発のパンチを打ち込むが、メイウェザーがL字に構えたショルダーディフェンスと上半身の動きですべてを防ぎきってしまうシーンである。

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そして、もう1つは2007年のリッキー・ハットン戦。10Rに左のカウンターでダウンを奪ったシーンである。
メイウェザーをコーナーに追いつめたハットンが大きく踏み込みんで左フックを打ち込むが、小さくサイドステップしたメイウェザーが左のショートフックをカウンターで叩き込む。見えない位置から無防備にパンチをもらったハットンはそのまま空中で気絶し、コーナーに頭をめり込ませるようにダウンした衝撃的なシーンである。

どちらもボクシング史に残るほどの強烈なインパクトを残したシーンだったのではないだろうか。

「メイウェザー、やっぱり判定勝ち!! 現役ラストの試合でも挑戦者ベルトに何もさせず」

恐らくこの2つの映像がWOWOWエキサイトマッチなどで繰り返し流れたせいで、メイウェザーの動きに感化された中途半端なコピーボクサーが増えたのだ。


粗悪な模造品メイウェザーが大量生産され、国内で幅を利かせる。センスと才能はあるので国内では十分通用しても、それ以上のレベルにいくと途端に厳しくなる。
そして、タイトルマッチで初めてガチの世界レベルと対峙し、完膚なきまでに叩きのめされる。そういう悲惨な結果を生んでいるのではないだろうか。

まあでも、あんなカッコいいもん見せられたらマネしたくもなるよな。

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テクニシャン系の日本人はメイウェザーではなくホプキンスを参考にすればいいんじゃないの?

以前にも申し上げたが、僕が思うにメイウェザーの本当のすごさは「威圧感」である。

凄まじい反射神経と危機回避能力、瞬間の動き。これらの威光をチラつかせることで、相手に無言のプレッシャーを与える。
相手はすべてのパンチにカウンターを合わせられてしまうのではないかという恐怖にかられ、手が出せなくなる。結果的にメイウェザーにやりたい放題を許してしまうのである。現役終盤を迎えるにつれて、その傾向はさらに加速していった感がある。
そして、その威光に惑わされることなくパンチを打ち込んでいったパッキャオやマイダナはやっぱりすごかった。

「今さらメイウェザーとパッキャオを語る。アルバレスvsカーン戦を観て、この2人が唯一無二の存在だった」

そういった威圧感を出せるわけでもなく、動きだけを模倣してもアカン。
S・フェザー級のホープと言われる内藤リッキーや伊藤雅雪を観ても、僕がいまいちピンとこないのも同様の理由からである。それなら、多少荒削りでもフィジカルのある尾川堅一の方が、タイプ的にも期待できるのかなと思ったりしている。

「ゾンビか!! サリドがバルガスを追いつめ惜しくもドロー!!」

僕は常々エイドリアン・ブローナーの理想型はメイウェザーではなく、バーナード・ホプキンスだと言っているのだが、レベルの違いこそあっても日本人選手もそっち側を目指せばいいのではないかと思うのだが、どうだろうか。

そもそも「メイウェザーのスタイルはマネできるものではない」と言っておきながら、メイウェザーの模造品を「世界レベルだ!!」と絶賛するボクシング関係者の心情がよくわからない(ちょっと言い過ぎか?)。

先日、フィリピン出身のボクサーにパッキャオの影響を受けている選手が多いと申し上げたが、同じような現象が日本でもすでに起きているということなのか。何とも言えないところだが。

「マックジョー・アローヨ、アンカハスにまさかの敗北。フィリピンにおけるパッキャオの影響はマジで甚大」

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