「松坂大輔のフォームがおかしい」って連呼するけどさ? 具体的に松坂(ソフトバンク)どこがダメなのさ?

「松坂大輔のフォームがおかしい」って連呼するけどさ? 具体的に松坂(ソフトバンク)どこがダメなのさ?

空イメージ
リハビリ調整中の福岡ソフトバンクホークス松坂大輔投手への風当たりが強い。
「金の無駄だった」
「太り過ぎ」
「ここまで使い物にならないのは予想以上だった」
などなど。

「松坂大輔はダメなのか? 肩痛で状態が上がらない現状」

初登板を心待ちにしている人間としては悔しいやらもどかしいやら、何とも言えない心持ちであるが、こればかりはどうしようもない。松坂の復活を願って今か今かと待つしかないわけである。

特に松坂のフォームに対する報道が増えている。
高校時代の恩師の●●さん西武時代をよく知る○○さんなど、いろいろな著名人が松坂の現状をあれこれと分析してくださっている。
正直、僕のような素人にはどの意見も正しく聞こえるし、どの意見も違うのではないかとも思える。

「ヤンキース田中将大復の復活したのか? 不調は続くのか? フォームの比較で検証する」

なので今回は、僕が素人なりに松坂投手のフォームを観察して感じたことを書いていこうと思う。難しい専門知識があるわけではないので、トンチンカンなことを言うかもしれませんが、その辺りは大目に見ていただけると助かります。

「松坂大輔日本復帰登板で炎上。でも実はそこまで悪くない?」

松坂大輔のフォームの問題点

まずはこちらをご覧ください。

「Dice-K’s 10 strikeouts 07/13/14」

これは2014年シーズン、ニューヨーク・メッツ在籍時の登板試合です。
この日はなかなか調子がよく、10個の三振を奪うピッチングを見せています。

どう感じましたでしょうか。
「立ち投げ」や「肘が下がっている」という意見は本当によく聞きます。股関節の怪我が原因で下半身を使った投球ができなくなったという話もあります。
 
「見たか貴様らww これが松坂大輔さんだよww そこにいるだけで人が群がるカリスマ性、佇まいが絵になる男が中日合格」
 
その中で、僕が思う問題点としては、
・テイクバックで一度後ろにクイッと身体を倒す
・左足を上げて軸足で立ってから、投球動作に入るときの軸足の蹴りが弱い
・身体が回転しきらないので、ボールを離す瞬間左足に体重が乗らない
・球に力が伝わらず、球速表示ほど力感を感じない
といったところでしょうか。

「2015年阪神タイガース、和田監督の采配がいかに有能だったかを考えるの巻」

もちろん股関節や肘の怪我も要因の一つではあると思いますが、フォームがおかしくなった一番の原因はテイクバックで一度後ろにクイッと身体を倒す動作にあると思っています。

弓を引いて反動をつけるイメージなのかはわかりませんが、一度後ろに身体を倒すことによって、そこから前に踏み出す際に明らかに余分な力が必要になっています。
弓を引くというよりも、いったん坂を上ってから投げ下ろす。そんな状態なのではないでしょうか。
自然に足を一歩踏み出せば、坂を下るイメージでナチュラルにボールに体重を乗せられるところを、わざわざ一度坂を上ってから下っている状態です。そのため、余計な力を使うだけでなく本来伝わるはずだった力も分散させてしまっているのです。

「ダルビッシュ投手の右肘内側側副靱帯損傷」

一度坂を上る動作が入るために軸足の蹴りにも力が足りず、腰が回転しきらないうちにリリースに入ってしまっています。そのためボールに身体の遠心力が伝わりきらず、腕力や背筋力に頼ったフォームになっていると感じます。
その結果、肩や肘に負担がかかりまた怪我の原因となる。こういう悪循環に陥っているのではないでしょうか。

松坂大輔の現状を観察してみる

ではもう少し具体的に、イラストで図解していこうと思います。
例によって、イラストの出来には言及しないでください……。

まず、テイクバックで一度後ろにクイッと身体を倒す瞬間です。この動作がすべての元凶ではないかと僕は見ています。
松坂ピッチングフォーム1
いったん後ろに身体を倒すことによって、そこから体勢を戻す際に余分な力が必要になっています。
軸足を強く蹴れないので、腰の回転による遠心力をうまく使えていません。
松坂ピッチングフォーム2
リリースの瞬間です。
腰が回転しきらないうちにリリースがきてしまうため、結果として腕力や背筋力に頼ったフォームになってしまいます。
松坂ピッチングフォーム3
投げ終わりが打者に正対したままの状態です。これだと身体の力をボールに伝えきれず、球速表示ほどの球威は出ないものと思われます。
松坂ピッチングフォーム4

本来は、もっと腰を素早く回転させて、投げ終わりに打者に背中が見えるような体勢になっているのがいいのではないかと思います。右ピッチャーの場合は、投げ終わりに一塁側に身体が流れるくらい腰の回転を使って投げてもらいたいです。

「ピッチャーは9人目の野手」とはよく言いますが、僕は一塁側に身体が流れることは悪いことではないと思っています。

じゃあいったい誰のフォームがいいのよ?

さて、ここまで松坂投手のフォームについて語ってきましたが、では僕がいいと思うフォームで投げているピッチャーは誰でしょうか。

例えばですが、同じソフトバンクホークスに所属するデニス・サファテ投手はいいフォームで投げていると思います。

すばらしいフォームだと思います。
左足を上げた際、軸足を思い切り蹴ります。
まっすぐ左足を踏み出し、踏み出した足を軸に腰を素早く回転させ、リリースの瞬間に激しい遠心力を生み出します。
投げ終わりに一塁側に身体が流れるほどの遠心力をすべてボールに伝えています。
投げ下ろす角度もあり、球速表示以上の球威、キレを感じさせます。

サファテ投手は日本人にはない手足の長さを持っていますので、一概に松坂投手と比較することはできません。ですが、こういったイメージのフォームで投げられれば、松坂投手も現状を打破できる可能性があるのではないでしょうか。
もちろん「言うは易く行うは難し」であることは重々承知しておりますが。

結局待つしかないんですけどね

ここまで語っておいてなんですが、結局のところ松坂大輔の初登板を楽しみ待つというのが一番ではないでしょうか。

誰が何を言おうが、OP戦のときのフォームとそこまで大きく変わることはないだろうし、球威が劇的に戻ることもないのが現実的なところだと予想しています。
ですので、松坂投手のフォームに対して理屈をこねるのは今回限りにしたいと思います。
これからはただの一ファンとして、松坂投手の登板を待つことにします。

早く一軍で投げないかなぁ……。

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