魔裟斗vs五味(まさとvsごみ)とかいう最低のクソ試合。何だアレ、茶番ですらないわ。何がしたいのかさっぱりわからん【KYOKUGEN 2016感想】

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横浜みなとみらいイメージ
2016年12月31日に横浜・大さん橋ホールで、元K-1王者魔裟斗vs元PRIDE王者五味隆典の一戦が行われた。

TBS特番「KYOKUGEN2016」内のコーナーとして3分5RのK-1ルールで行われた今回。
KO以外はすべて引き分けという極限ルールのもと、かつての日本格闘技界の2大カリスマの激突が注目を集めた試合である。

結果は両者ともにダウンなしの引き分け。
最終5Rに魔裟斗が疲れの見える五味を攻めたが、不屈の闘志で立ち続けた五味が粘りを見せて試合終了のゴングを聞く。
 
試合後のインタビューで魔裟斗は「新しいK-1でがんばっている若い子たちにうまくバトンタッチしたい」と笑顔を見せるなど、充実感を漂わせての幕引きとなった。
 
「KODトーナメントをBOXING RAISEで視聴したので感想を。洗練されてない雑多な手探り感が最高におもしろかった」
 

しょーもない。茶番以下のクソ試合だった。イライラし過ぎて最後まで観られなかった

まず最初に申し上げておくと、僕はこの試合をリアルタイムでは観ていない。
というより、実を言うと少し観てすぐに変えた
別のチャンネルでボクシング中継をやっていたというのもあるが、それ以上に内容があまりにしょーもなく、観るに耐えなかったからである。

視聴を開始したのが2Rの開始直後。
そしてチャンネルを変えたのが2Rの残り30秒。
冗談抜きでわずか3分間も辛抱できなかった。それくらい、僕の中ではしょーもない試合だった。

そして今回、感想を書くために再度観てみたのだが、それでも4Rまでが限界だった。
最終ラウンドが始まる頃には限界を超え、イライラしながら試合後のインタビューまでスキップした次第である。
 

今さら総合格闘家を相手にローキック攻めって何がしたいの? さっぱり意味がわからない

何と言うか、魔裟斗ダサ過ぎる

何だアイツ。
まだあんなことやってんのか。
 
文句ばかり言っていても仕方ないのでそろそろ理由を申し上げると、僕はとにかく魔裟斗の試合運びに辟易した。

いや、だって。
今さら総合格闘家相手にローキックを多用するってあり得ないでしょ。
しかも大みそかのレクリエーションで。
何がしたいのかさっぱりわからない。
 
これは現役時代から思っていたのだが、僕はこの人のこういう精神性がホントに嫌いである。
2009年に引退するまで、ボクシングや総合格闘技からK-1に参戦した選手に対し、立てなくなるまでローキックをお見舞いする試合を何度観たことか。

K-1(キックボクシング)の王者である第一人者が、その競技の素人を相手に「ローキックで下半身を破壊する」という最も安易な方法で勝利を目指す。
どう考えてもダサい

「武尊vs小澤感想。やっとわかってきたじゃねえかK-1。大事なのはああいうわけのわからん熱量だよな」

2010年の大みそかに自演乙☆雄一郎とミックスルールで対戦した青木真也が、打撃ルールの1Rにクリンチや胴回し回転蹴りなどで時間稼ぎしまくったことを覚えている方は多いと思う。それに対して魔裟斗は「こんなことするならキックルールを受けるな」と発言している。
いや、それってお前がさんざんやってきたことだけどなww
 
まあ、当時の魔裟斗は「K-1」の看板を背負っていたこともあり、異種格闘技戦で負けるわけにはいかないというプライドや使命感もあったのだろう。1兆歩譲って、あのローキック戦法は理解できないこともない。

だが引退からすでに10年も経とうという今。あんなローキック連発で試合を有利に進めてどうしようというのか。
しかも相手は総合格闘家。ルールはK-1。
これだけ自分に有利な条件で守られているのに、いまさら何を守ろうとしているのか。
 
いいじゃねえか別にKOされたって。
相手は現役選手なんだし、恥ずかしいことなんか何もない。

挙げ句の果てに、五味の下半身が完全に弱った4Rからパンチの打ち合いをおっ始める始末。
「すごいですね。真っ向からの殴り合いですよ」じゃねえよ。

こんな茶番以下のクソ試合なぞ、大みそかに放送する価値もない。
それなら、お互いに言い訳しながら予定調和でガチごっこをやっていた山本KID戦の方が数倍マシである。

「茶番? 魔裟斗vs山本KID再戦を観たけど確かにしょっぱかったな【大みそかKYOKUGEN 2015感想】」

日本格闘技界における魔裟斗の貢献度は今さら言うべくもないが、ああいう肝っ玉の小ささだけはマジで受けつけない。
 

日本格闘技界の衰退の原因って、あのローキック戦法にもあったと思うんだよねやっぱり。那須川天心には同じことを繰り返さないで欲しいね

K-1やPRIDEが隆盛を極め、日本格闘技界が世界の中心だった1990年後半〜2000年代。
ボクシングや総合格闘技の選手がK-1に参戦したり、立ち技の選手が総合に挑戦したりという動きは当時から盛んに行われていた。

だが、他競技からK-1に参戦した選手がローキックで倒される光景も同じくらいの頻度で繰り返され、そのたびに「K-1最強説」を大々的に謳う結末がパターン化していた。

その後、契約問題などのゴタゴタによってK-1やPRIDEが消滅。日本格闘技界は冬の時代に突入していくわけだが、僕は原因の一端としてあの「ローキック戦法」もあったと思っている。

パンチ専門のボクシングや、普段立ち技の練習を100%しているわけではない総合格闘家は、言ってみればキックルールの素人である。その素人を相手に、競技の第一人者である魔裟斗がローキックを蹴りまくって勝利する。新興勢力であるK-1をライト層に広めるための行為として、いくら考えても正解とは思えない。
 
「鈴木悟という漢。元ボクシング日本ミドル級王者/元シュートボクシングS・ウェルター級王者。TAKE IT EASY.気楽にいこうぜ」
 
そんなことより、ボクシングの元王者とK-1王者がパンチで勝負し、その上でK-1王者が勝利する方がよっぽどエキサイティングである。
たとえ負けたとしても相手の土俵で戦ったという事実は消えない。K-1王者としての評価は下がらないし、ボクシングのパンチのすごさも伝わる。少なくともローキックで生まれたての子鹿を大量生産するより、よっぽどK-1にとって有益だったはず。

つまり、ボクシングの知名度を利用してK-1を盛り上げようと画策しつつ、最も安易な方法で相手を潰すしょーもない王者のいる競技。それが当時のK-1だったのである。

そして引退から10年も過ぎようというこの時期に、当時とまったく同じ方法で小さなプライドを守る。なおかつ「若い子にバトンタッチしたい」などとのたまうその姿は滑稽としか言いようがない。
 
ちなみに2017年2月に那須川天心vsアムナット・ルエンロエンがムエタイルールで対戦するとのこと。
この試合、那須川にはぜひともアムナットを真正面から叩き潰してKO勝利してもらいたい


「KNOCK OUT」という新興イベントを認知させるためにボクシング元世界王者の肩書きに頼るのであれば、競技の優位性を活かした勝ち方では話にならない。パンチで圧倒した上でバックスピンキックでKOするくらいのインパクトがなくては成功とは言えない。
那須川天心にはそれほどの意気込みで試合に臨んでもらいたいと思う。

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