井岡vsノクノイを予想する。てか、井岡圧勝を予想する。今回ばかりはやりやすい相手を厳選した感が強い。統一戦を見据えてるのかな?

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アリーナ大阪イメージ
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2017年4月23日にWBA世界フライ級王者井岡一翔が、同級2位の挑戦者ノクノイ・シットプラサートと防衛戦を行う(エディオンアリーナ大阪)。
 
5度目の防衛戦となる今回、相手は66戦62勝4敗の戦績を誇るノクノイ。世界戦は初挑戦ながら05年からの12年間で61連勝中という強敵である。
 
「井岡一翔の倒し方? ノクノイ戦の感想を含め井岡に勝てそうな選手を考える。まあ、アイツしかいない」
 
なお、井岡にとっては節目の試合。
今回勝利すれば、かつての名王者具志堅用高の世界戦14勝(日本人最多タイ)に並ぶだけに意気込みも大きい。また、秋にはWBO王者であるゾウ・シミンとの統一戦も模索しており、勢いをつけるためにも絶対に負けられない試合である。
 
「久保隼vsセルメニョ感想。ナイスファイト久保。万全の準備をした上での好試合。え? リゴンドーとやれ?」
 

井岡の9RKO勝ちを予想します。今回はかなりの確度で井岡が圧倒するのではないでしょうか

井岡一翔vsノクノイ・シットプラサート。
30歳にして60戦以上のキャリアを誇る挑戦者との5度目の防衛戦。
秋に統一戦を模索する井岡にとって、圧倒的な勝利が要求される試合でもある。
 
 
では最初に勝敗予想から。
9RKOで井岡の勝利
今回はこれでいきたいと思う。
 
挑戦者ノクノイの過去の試合をいくつか観たが、まあ今回は順当に井岡の勝ちではないだろうか。前回、前々回の防衛戦は「若くて粗削りだけど、すごい才能の持ち主」が相手で「ひょっとしたら」を期待させたが、さすがに今回は井岡が負けるイメージがまったく沸かない。
 
「井岡がララを11RKOに下して快勝!! エストラーダとの対戦指令に従う…ないかなぁ」
 
前半から位置取りの巧さと的確なボディでノクノイをどんどん疲弊させ、抜群の距離感で圧倒しつつ中盤~後半にKOという流れが濃厚な気がしている。
 
そして、試合後のインタビューで香ばしいコメントを発して批判されるまでがワンセット。巨乳の彼女との結婚をちらつかせながらバカンスへGO。
要は、いつも通りの井岡ワールドに収束するのではないかと予想している。
 

前に出てプレッシャーをかけるスタイルのノクノイ。でも攻防分離気味で追い足もない

30歳にして67戦目、しかも今回が初の世界戦というノクノイ。
ざっと観た感じ、イメージ的には中の上の挑戦者といったところだろうか。
 
ガードを上げてのっしのっしと近づき、中間距離で両腕を振る。左右どちらからでもコンビネーションを打ち出すことができ、リラックスしたフォームで相手を追い詰めていく。
特に左ボディから右フック、右フックから左ボディという真逆のコンビネーションは、この選手のもっとも得意なパターンである。
 
骨太な体幹と高いガードで相手にプレッシャーをかけ、常にロープを背負わせた状態でパンチを打ち込む。タイの選手によく見られる典型的なタイプと言える。
 
「井岡vsレベコ決着!! やればできるじゃねえか井岡おいww ボディ一閃!!」
 
ただ欠点が多いのも確かで、特別追い足があるわけではなくフットワークもヌルい。
スムーズなコンビネーションと言っても、強打が打てるのはせいぜい3、4発まで。
相手の攻撃中は基本的にディフェンスに集中し、自分から手を出すことはあまりない。どちらかと言えば攻防分離気味の傾向が強い選手である。
 
また、あくまで前に出て自分の間合いで打ち合うことが前提のスタイルなので、それができなかった際にどうなるか。井岡のような距離感抜群のフットワークを持った相手に同じことができるのかも疑問である。
 
同じようなタイプで言えば、先日ファン・エルナンデスとの決定戦に敗れたナワポーン・ソールンビサイが思いつくのだが、あの選手の方がノクノイよりも1段上なのではないだろうか。
 
「比嘉大吾vsエルナンデス予想。和製ロマゴン? ちょっと違う気がするけど、期待の比嘉大吾が王座初挑戦」
 

井岡の圧勝を予想するが、ノクノイのフィジカルが予想以上だった場合は要注意

そして、申し上げたように今回の予想は井岡の圧勝
 
前半は無理をせずにボディで相手を疲弊させ、ノクノイが失速した中盤以降にペースを上げる。ちょっとイキってコンビネーションを披露し始め、クソみたいな数ラウンドを経た後に再び得意のボディ打ちでKO。
 
「ノクノイはよくがんばったけど、結局は井岡の盤石な試合運びでした」
だいたいこんな感じで終わるのではないだろうか。
 
無理矢理懸念材料を挙げるとすれば、ノクノイのフィジカルに井岡が巻き込まれた場合か。
首や肩周りがゴツく、全体的に骨太な印象のノクノイ。
試合運びも見た目通りの前に出るファイタースタイルなのだが、あのフィジカルの強さには気をつけたい。
多少の被弾は気にせず相手の正面に回り込み、パンチをはじき落として上から被せる強引さ。クリンチにきた相手の腕に自分の腕をからめて逆に動きを封じ、開いた手で後頭部を叩くダーティさなど。
60戦を超える経験値は端々にうかがえる。
 
「シーサケット勝利!! PFP No.1 ロマゴンに判定で大金星を挙げる!! すっばらしいねシーサケット」
 
フィジカル面が脆弱な井岡が簡単にノクノイの侵入を許すようだと、風向きはかなり怪しくなるはず。
 

ノクノイは井岡のフットワークについていけない。至近距離での打ち合いでも井岡の防御を崩せない、はず

まあ、それでも十中八九大丈夫だとは思うが。
 
恐らくノクノイは井岡の動きにはついていけない。滑るようなフットワークに翻弄され、自由自在な出入りでボディを叩かれ疲弊させられる。そして顔面、ボディと好き勝手に打ち込まれ、自分がパンチを振るう瞬間にはすでに射程の外。
 
何をやってもリターンが返ってくるおかげで、徐々に前に出られなくなり手も出せなくなる。精も根も尽き果てた状態で、最後にとどめのボディを被弾してダウン。
 
「は? ソーサがロマチェンコに勝てるわけねえじゃんかww え? 棄権した?」
 
仮にノクノイの突進力が予想以上で井岡の懐に入ることができたとしても、そこから井岡のガードを崩せるとは思えない。たとえ至近距離でも井岡のボディの精度は落ちないし、ノクノイがあの熊本城のような堅牢な防御を突破してコンビネーションを叩き込むのはほぼ不可能。
 
「田中恒成vsアンヘル・アコスタ予想。過去最強の挑戦者が愛知に来るぞ」
 
パンチの威力には若干課題があるものの、それを補うだけの距離感やバランス感覚、パンチの精度など。はっきり言って井岡はノクノイとはレベルが違う。
 
特にフライ級以降の井岡は、パワー不足をカバーするために正面からの打ち合いを極力避けている節がある。早いラウンドで相手の射程を把握し、その一歩外側から徐々に削る作戦。2012年の八重樫戦のようなエキサイティングさはなくなったが、ノクノイのようなタイプは今の井岡にとっては大好物ではないだろうか。
 
「八重樫がサマートレックをパワーで圧倒!! あれ? 肉体改造でもしたか? ここまでパワフルにねじ伏せるとは」
 
離れても井岡、至近距離でも井岡。
きっと今回も、エレガントかつスタイリッシュにイキり倒した井岡の姿が拝めるはずである。
 

今回はさすがに「いい相手を見つけたな」と言わざるを得ない。統一戦へ弾みをつけるためにも早いラウンドで倒せ

あれこれと予想を述べてきたが、率直な印象としては「いい相手を見つけたな」といったところだろうか。
 
ファン・カルロス・レベコ、キービン・ララ、スタンプ・キャットニワットと、過去の3戦はかなり楽しみな相手が続いていたのだが、今回に関しては「ま、まあ……ね」というリアクションしかない。
 
「井岡のボディでスタンプ嘔吐。2016年大みそかも悶絶ボディで安定のKO勝利。唯一無二の伝説()を目指して」
 
もちろん何が起こるかわからないし、ノクノイが悪い選手だとも思っていない。
ただ、秋の統一戦に向けてなのか具志堅の記録に並ぶためなのかはわからないが、陣営が組みしやすしな相手を選んだ感は強い。
 
これでまた火に油を注ぐように批判が増大すると思うとアレなのだが、せめて早いラウンドで倒して圧倒的な力の差を見せつけていただければという感じである。
 
でも、そうなったらなったで「こんな楽な相手を選びやがって」と言われてしまうのか。
いろいろ大変だなマジで。
 
 
とりあえず、ここまで強気の予想をすると豪快に外れるというのがお決まりのパターンなので、今回はそれに期待しておくか。
 
「KO必至? ブルックvsスペンスウェルター級頂上決戦の行方は? パワーとテクニックの最高峰の激突」
 
だって井岡が苦戦した方がおもしろいでしょ。
 
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