しれっとホセ・ラミレスvsモーリス・フッカーだと!? さすが激戦区S・ライト級。これはおもしろい試合になるんじゃない?【予想・展望】

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テキサスイメージ
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2019年7月27日(日本時間29日)、米・テキサス州アーリントンで行われるWBC・WBO世界S・ライト級王座統一戦。WBC王者ホセ・カルロス・ラミレスとWBO王者モーリス・フッカーの一戦である。
 
「ラミレスすごい。フッカーを圧倒して6RTKO勝利。でも、デラホーヤには見えない。むしろデニス・シャフィコフっぽい?」
 
トップランク&ESPN傘下のラミレスとマッチルームのフッカーの統一戦が決定した。
 
ともに無敗でいずれも3度目の防衛戦となる同士。
 
S・ライト級最強を証明したいと公言するラミレスは、この試合に勝利して4団体統一王者を目指す足掛かりとできるか。
対するフッカーも「自分とラミレスが参加していないWBSSは最強トーナメントではない」と発言するなど強気の姿勢を崩さない。そして、この試合を統一王者へのステップにしたいとも語っている。
 
両者の言う通り、今回の試合の勝者はWBSS決勝戦、WBA王者レジス・プログレイスvsIBF王者ジョシュ・テイラー戦の勝者との統一戦が見込まれており、2017年のテレンス・クロフォード以来の4団体統一王者誕生に期待が膨らんでいる。
 
「メイウェザークズ過ぎワロタw 那須川天心のしくじり先生がクソおもしろかった件。ジャンルを引き上げるって大変よね」
 

ホセ・カルロス・ラミレスvsモーリス・フッカーの統一戦はおもしろいですね。さすがは激戦区。次々実力者が生えてくる

ほほお……。
ホセ・カルロス・ラミレスvsモーリス・フッカーの統一戦か。
実はここ最近、S・ライト級の動向をあまり追っていなかったのだが、しれっとこんな試合が決まっていたとは……。
 
しかもこの試合の勝者は、WBSS決勝レジス・プログレイスvsジョシュ・テイラー戦の勝者と4団体統一戦を行う可能性が高いとのこと。
 
「リゴンドーがフリオ・セハを接近戦でKO。コイツ残り時間の少なさを意識してるっぽい」
 
ホセ・ラミレスはアミール・イマムに勝利して戴冠、同郷のアントニオ・オロスコに完勝、ホセ・セペダとかいう小さいビリー・ジョー・サンダースみたいなヤツに辛勝という流れで今回を迎える。
 
対するモーリス・フッカーもテリー・フラナガンを完封して戴冠を果たし、アレックス・サウセドとの無敗対決を逆転KOでクリア、ミッケル・レスピエレとかいうクネクネサウスポーを寄せつけない試合運びで防衛に成功。
 
どちらもキャリア的には申し分なく、ベストなタイミングでの統一戦と言えそうである。
 
 
いや、すげえな。
さすがは激戦区のS・ライト級。
8月にはバージル・オルティスJr.vsアントニオ・オロスコとかいうチャレンジマッチも控えてるし、わけのわからん実力者が次々生えてくる。
 
そして、その中で無敗継続中の王者同士の統一戦が実現するとなれば、おもしろくないわけがないww
 
「エイドリアン・ブローナーとリー・セルビーが交渉中」のインパクトに隠れてはいるが、やはりS・ライト級はめちゃくちゃおもしろい。
 
「最近動向を追っていない」とほざいた分際でアレですがww
 

勝敗予想はラミレスの判定勝利。いい試合になると思うけど、ラミレスが少しだけ上回るのではないか

勝敗予想だが、とりあえず今回はホセ・カルロス・ラミレスの判定勝利でいきたい。
正直まったくわからないのだが、両者の過去の試合を観た上で何となく。
 
 
まずWBO王者モーリス・フッカーについてだが、パッと見の印象では長身ワンツーの人
 
アップライトの構えから鋭い左ジャブの連打で相手の顔面を削る。
切るような左で前進を阻み、スペースを確保したところで右ストレートを打ち込む。
 
背筋を伸ばして構えるせいで180cmの身長以上に大きく見え、なおかつリーチは203cmときわめて長い。
しかも1発1発をかなり強振するタイプで、近場での回転力もそれなりにある。
 
2018年11月のアレックス・サウセド戦では、中間距離で鋭い連打をサウセドに浴びせて2Rに喫したダウンをあっという間に挽回してみせた。
 
「黄昏時のサーマンが若き王者パッキャオ(40)に2-1で敗れる。肘も痛いし足も動かない。だから僕はサーマンに感動したんです」
 
対するホセ・カルロス・ラミレスだが、この選手の個人的なイメージはメキシカンスタイルの最上級
 
身長178cm、リーチ184cmとサイズに恵まれ、強靭なフィジカルも兼ね備える。
長いリーチを活かしたコンビネーション、パンチの伸び、強烈なボディ打ち、前進する際の馬力など。メキシカンらしい特徴を高次元で兼ね備えた選手である。
 
そして特にいいなと思ったのが、頭の位置がよく動くところ。
アレックス・サウセドやアントニオ・オロスコなど、この階級にはメキシカンの上位ランカーは何人かいるが、彼らは往々にして頭の位置が変わらない。ディフェンスは基本的にガード中心で、ハンドスピードのある相手や多彩なコンビネーションに対応しきれないシーンが目立つ。
 
また、ミゲル・ベルチェルトのように手数ですべてを相殺するケースもあるが、あの選手は特別。あそこまでのスタミナとバイタリティを長いラウンドにわたって維持できるというのは本当に珍しい。
 
 
その点、ホセ・カルロス・ラミレスは常に頭を動かす意識が強く、なかなか芯を食いにくい。
パンチの戻り際に距離を詰めてコンビネーションに移行する流れもスムーズで、これがフッカー攻略に効果を発揮するのではないかと予想している。
 
「ジェイソン・クイッグリーvsトレアノ・ジョンソン感想。村田諒太vsクイッグリー戦を画策した帝拳のスカウティング能力さすが」
 

ラミレスのプレスとコンビネーションがフッカーの左を攻略しそうな…。フッカーのKO勝利もあり得る?


上記のモーリス・フッカーvsアレックス・サウセド戦を観直すと、ダウンを奪われた2R以外もフッカーはかなり苦戦を強いられていることがわかる。
 
サウセドのプレスをさばききれずにロープを背負い、近場での連打に巻き込まれる。
腕の伸びる中間距離で左を連打しているうちはいいが、そこからたやすく距離を詰められ、糞詰まりを起こす。
 
仮に相手がラミレスだった場合、状況はさらに厳しくなるのではないか。
 
「拳四朗vsタコニン予想。こういう相手を圧倒してほしい。ペドロ・タドゥランと練習してるなら平気じゃない?」
 
一方、ホセ・ラミレスが戴冠を果たした2018年3月のアミール・イマム戦も観てみたのだが、この試合のラミレスはかなりよかったと思う。
 
イマムの左を上体の動きとガードでさばき、パンチの戻り際に大股で間合いを詰める。
相手の右ストレートを身体を傾けてかわし、同時に左を被せる。相打ちのタイミングで顔面を跳ね上げ、馬力の差でイマムを下がらせる。
そして近場で左ボディを突き刺し、イマムをロープに押しつけて得意の連打を浴びせる流れ。
 
フッカーの左リードはイマムよりもはるかに上だが、長身のテクニシャンという意味では共通点は多い。ラミレスがあの左に対応できれば、いくらでも自分の得意なパターンに持ち込める(はず)。
 
 
フッカーの左が通用すればフッカー有利。
ラミレスのプレスがそれを上回ればラミレス有利。
 
何とも言えないけど、どちらかと言えばラミレスが上かなぁ?
だいたいそんな感じである。
 
「ジョシュ・ウォーリントンがキッド・ガラハドに完勝で2度目の防衛。英国強者対決ばっかですげえな」
 
ただ、モーリス・フッカーにも十分チャンスはあるとも思う。
 
この選手はパンチが多彩なだけでなく、意外と勇気もある。
 
相手の右に合わせて踏み込み、同時打ちのタイミングで右を強振する。この右がバッチリ合えば、そのままラミレスがアディオスする可能性も十分あり得るのではないか。
 
 
などなど。
考えれば考えるほど興味深い一戦である。
そして、申し上げたようにレジス・プログレイスvsジョシュ・テイラー戦の勝者との統一戦は何としても実現させていただきたい。
 
 
日本のファンの間では空気だと思いますがww
 
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