ドグボエ完敗。新王者ナバレッテが天笠尚に見えたな。そして、長谷川穂積とかいうドグボエ大好きおじさん【結果・感想】

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2018年12月8日(日本時間9日)、米・ニューヨーク州で行われたWBO世界S・バンタム級タイトルマッチ。
同級王者アイザック・ドグボエがランキング2位エマヌエル・ナバレッテと対戦。3-0(115-113、116-112、116-112)の判定でナバレッテが勝利し、初の世界挑戦で見事に戴冠を果たした。
 
 
身長170cm、リーチ180cmとこの階級では大柄なナバレッテ。
対するドグボエは身長157cm、リーチ168cm。
 
体格で大きく上回るナバレッテが、そのアドバンテージを活かして序盤から王者ドグボエを圧倒。遠い位置から巻き込むようなフックでドグボエを後退させ、全体重を預けるようにのしかかり体力を奪っていく。
 
ドグボエも得意の強打で対抗するが、ナバレッテののらりくらりとした動きを捉えきれず。
終始後手に回る苦しい展開を強いられる。
 
終盤に入っても動きの落ちないナバレッテに対し、ドグボエは減量苦もあってか足に力が入らない。
自身のコーナーで足を滑らせるなど、疲労とダメージで再三追い詰められてしまう。
 
9Rにはオーバーハンドのフックでナバレッテに尻餅をつかせるものの、後頭部への打撃と見なされダウンは認められず。
最後までペースを掴めず、3-0の判定で完敗を喫した。
 
「ウォーリントン圧勝! フランプトンを終始コントロールして初防衛成功。うん、思った以上にウォーリントンがすごかった」
 

期待のドグボエがまさかの敗戦。でも、ここから再起してがんばってほしいね

アイザック・ドグボエが負けた。
 
ジェシー・マグダレノを11RKO、日本の大竹秀典には1RKOと破竹の勢いで連勝を重ねていたドグボエ。
タイミングさえ合えば日本の井上尚弥にとっても最大の難関になるのでは? と言われていた選手で、今回の敗戦は個人的にもそれなりに衝撃を受けている。
 
コンディション不良や減量苦があったのかは不明だが、少なくとも僕にはそうは見えなかった。むしろ、ウィリアムスに翻弄されてパニくった結果、接近戦で体力を吸い取られたと考える方が正解な気がする。
 
試合を観た率直な感想だが、まあ完敗だった
減量苦によるコンディション不良もあったようだが、それはそれ。
 
本人も完敗を認めているようだし、マジでその通りだなと。
今後は階級をアップして再起するのかは不明だが、ぜひともがんばってくださいな。まだ若いしね。
 
もしアレだったら、いつか日本で試合をしてくれてもええんやで?
 

常に後退させられる状況。体調不良もそうだが、下がりながらの対応力にかなりの穴があったか

具体的には、両者の長所短所がモロに合致した印象が強い。
 
恐らくドグボエは遠い間合いからすっ飛んでくる相手が苦手。
 
射程の外から踏み込んでこられると、どうしても対応がワンテンポ遅れる。
また、基本的に前に出てナンボの選手なので、下がりながらの対応にも不安定な部分が見られる。
得意の左フックを出すにも足を踏ん張る必要があり、今回のように常に後退させられる状況ではなかなか難しい。
 
前進しながら連打を出して~、相手を徐々に崩して~というタイプでもないため、バックステップで距離をとられると意外とできることがなくなる。
 
「「大竹が負けるわけない」←これ言ったヤツ出てこい。僕だけどw ドグボエの猛ラッシュに巻き込まれ1RTKO負け」
 
中間距離~至近距離で対峙できる相手には無類の強さを発揮するが、射程外の相手を追いかけるのは苦手。
さらに大竹を吹き飛ばした左フックが不発だったせいで、ナバレッテの巻き込むような右がめちゃくちゃ機能した。
 
そう考えると、リーチが長く踏み込みのレンジもあるナバレッテのようなタイプはまさに天敵だったのかもしれない。
 
減量苦云々はもちろんだが、それ以上に今回はナバレッテの術中にハマった感が強い。
 

ナバレッテのファイトに感動した。ちょっと天笠尚に似てる? 自分の長所を思いっきり利用し、割り切った試合運びに終始

そして、勝利したエマヌエル・ナバレッテはホントによかった。
 
長身でリーチが長く、そのリーチを鞭のようにしならせる打ち方。
やや遅れ気味の妙なタイミングで飛んでくるパンチに、ドグボエは最後まで対応できず。
バランスが悪そうに見えて実はパワーもあり、正面衝突でも押し負けない。
 
表題の通りなのだが、パッと見の印象としては日本の天笠尚っぽかったなと。
 
遠い位置から大きく踏み込み、巻き込むようなフック。
そのまま全体重を預けるようにのしかかり、ドグボエにバックステップの余裕を与えない。
 
また、ドグボエの連打に対しては無理に反撃せずにガードに徹し、後ろに下がって安全圏に退避。
極力真正面からの打ち合いは避け、自分のタイミングでのみパンチを打ち込む。
 
極端な後ろ重心でロープに寄りかかるように距離をとったり、強引に腕を絡めて動きを封じたり。
不格好なスイッチでタイミングをずらしたり、露骨に捨てラウンドを作って休んだり。
 
「ワイルダーvsフューリードローww ワイルダーのパンチって何で当たんの? フューリーは2度のダウンから立ち上がる」
 
見てくれが悪かろうが関係ない。
どれだけバランスを崩そうが知ったこっちゃない。
最後に勝てばOK。
 
この割り切りと、勝負どころの見極めは文句なしにすばらしい。
 
自分の身体的特徴を思いっきり利用しつつ、小柄なドグボエを翻弄するナバレッテのファイト。これはなかなか心を揺さぶるものがあった。
しかも予習もせずに観た分、僕の感動()も大きい。
 
スター性のある選手がはっきりとした強さを見せて勝つのもいいが、こういう泥くさい試合運びも悪くない。
僕は天笠尚のベストバウトは2016年のジョシュ・ウォーリントン戦(リゴンドー戦ではなく)だと思っているのだが、少しだけあの試合を思い出したかなと。
 
「カネロのボディでロッキー・フィールディング堕ちる。って、久々の「◯◯とは何だったのか?」案件きたな」
 

長谷川穂積とかいうあへあへドグボエ大好きおじさん。相変わらず好き嫌いが隠しきれないww


なお、これは完全に余談だが、今回の試合を中継したWOWOWエキサイトマッチにゲストで長谷川穂積が出ていたのだが、コメントの端々からドグボエ好きがにじみ出ていてちょっと笑ってしまったww
 
終盤のドグボエは今にもストップされそうなくらいフラフラだったにもかかわらず「何とか続けてほしいですね」と。
9Rのナバレッテのスリップもダウンと勘違いしていたし、ナンボほど好きやねんw みたいな。
 
というか、この人って割と好き嫌いが激しいですよね。
亀田兄弟が嫌いなのは明白過ぎるくらい明白だけど、実は和氣慎吾のことも同じくらい嫌いだったり。
2016年にジョナタン・グスマンに和氣がギッチョンギッチョンにされた試合でも、解説席でちょいちょい毒吐いてましたからねww
 
あとはまあ、嫌いではないと思うけどたぶん井岡一翔とも合わない。
人間的にもそうだし、ファイトスタイル自体がそんなに好きじゃないっぽい。
 
逆にドグボエとかノニト・ドネアとか、小細工なしの野性的な真っ向勝負タイプはかなり好みなんだろうなと。
 
「俺たちの井岡一翔(SANKYO)が大みそかに戻ってくる。日本人初の4階級制覇を刮目せよw ニエテスとマカオで決定戦」
 
なぜかやたらと聖人君子認定されてるけど、あんまりそういう感じはしないんですよね。
どちらかと言えば、弁の立つ関西のあんちゃんというイメージ。
 
亀田兄弟のやることに毎回チクチク言ってるのを見て、現役復帰したいならさっさとすればいいじゃんと思ったけど、どうやらそうでもないっぽい。
 
いや、別に何でもいいんですけどね。
久しぶりにしゃべっているのを聞いて、「ちっとも変わってねえなぁ」と思ったもんでww
 
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