コラレスゥゥウウ〜〜……。カスティジャノスに大苦戦の末ベルトを守る。負傷判定で3度目の防衛成功。負けに近い勝利ってヤツ?【結果・感想】

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運動神経イメージ
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2017年7月15日(日本時間16日)に米・カリフォルニア州イングルウッドでWBA世界S・フェザー級タイトルマッチが行われ、同級スーパー王者ジェスレル・コラレスがランキング10位のロビンソン・カスティジャノスと対戦。
2-0の負傷判定(10R)で勝利し、3度目の防衛に成功した。
 
開始直後からスピード差を見せつけるようにカスティジャノスを煽りまくるコラレス。
だが、3R以降徐々にカスティジャノスの対応力に呑み込まれ、4Rに2度のダウンを奪われるなど大苦戦。
初のアメリカのリングということで積極的に前に出るが、経験豊富な挑戦者の牙城を崩せない。
 
「コラレス陥落。マチャドのカウンターで壮絶ダウン。って、体重超過で負けるってどこのネタキャラだよw これからどうすんねん」
 
そして、後半盛り返したコラレスがやや有利に思われた10R。
ラウンド序盤の交錯の際、コラレスの激しいバッティングによりカスティジャノスが右目下をカット。そのまま続行不可能で試合終了となる。
 
10Rまでの採点は94-94、94-93、96-92と2-0でコラレス支持。辛くも防衛に成功し、GBP契約後の初戦を飾った。
 
「俺のウィリー・モンローJr.さんキター!! サンダースとのタイトルマッチ。よしお前ら、震えて眠れ」
 

負けて評価を上げたカスティジャノスと、GBP契約後の大事な初戦でいまいちの試合を披露したコラレス

戦前からコラレス有利と言われ、35歳のベテラン挑戦者にどう勝つか。それだけに注目が集まっていたと言っても過言ではない今回。
 
だが、カスティジャノスの大健闘により予想をはるかに超える好試合が誕生した。
 
特にコラレスの失速とカスティジャノスの対応力。この下降線と上昇線がクロスした中盤の攻防は本当におもしろかった。
前回のユリオルキス・ガンボア戦の勝利を含め、カスティジャノスが大きく評価を上げた試合だったのではないだろうか。
 
「ガンボアvsカステリャノス感想。ガンボアの身体がデカ過ぎてアレだった。ところで内山の今後は? ウォータース戦?」
 
対するコラレスはGBPとの契約後に迎えた大事な初戦である。
 
「尾川堅一がテビン・ファーマーに勝つには? どうすりゃいいのかサッパリわかりませんが、一応考えてみる」
 
だが、内山高志Vol.1のように序盤からグイグイ攻めるものの、後が続かず。
序盤は絶好調、中盤以降グダグダという身体能力系選手の典型的な試合運びを披露し、命からがらの防衛成功。
 
「岩佐vs小國を予想してみる。自信ないけど、岩佐のワンサイドでいいんじゃない? 赤っ恥覚悟の強気予想だけど」
 
正直、この試合でコラレスの名前が売れたかと聞かれれば、Noとしか言いようがない。
 
次戦はWBC王座を防衛したミゲール・ベルチェルトとの統一戦になるのか、それとも防衛ロードを歩むのか。展望は定かではないが、デラホーヤ好みのド派手な試合を見せられなかったのは残念である。
 
「レイ・バルガスvsロニー・リオス予想。亀海vsコット、マクレガーvsメイウェザーもいいけど、この試合も楽しみ」
 

案外コラレスが苦戦するんじゃないかと思ってました。後出しですみません。でも、カスティジャノスの右がコラレスに当たりそうな気がしてた

実を言うと僕はこの試合、意外とコラレスが苦戦するような気がしていた
思いっきり後出しジャンケンでアレなのだが、ガンボア戦のカスティジャノスを観る限り、この選手にコラレスが無双するようには思えなかった。
 
何となくだが、カスティジャノスの右がコラレスに届きそうだな〜と漠然と考えていた次第である。
 
「田中恒成フライ級初戦。ロニー・バルドナドは結構おっかない? 無敗対決の世界前哨戦を制してタイトルマッチに進めるか」
 
長いリーチ。
思いきりのいい踏み込み。
外旋回の妙なタイミングのフック。
 
こういうタイプが、センス抜群の身体能力系の選手を捉えるケースは割と多い。
前戦のガンボアvsカスティジャノスはもちろん、2013年のマルコス・マイダナvsエイドリアン・ブローナーなど。2011年の長谷川穂積vsジョニー・ゴンザレスもそうかな?
 
「マイキー・ガルシアvsブローナー決定!! マジかよスゲー試合だよこのマッチメイク。体重超過あり? 予想困難」
 
見切りとバックステップが間に合わず、リーチの長いフックをガードの外側から被弾する光景というのは、これまで何度か目にしている。
 
 
同時に、このカスティジャノスが誰かに似てるな〜とも考えていた。既視感というか、この感じにどうも見覚えがあるんだよな〜みたいな。
 
それがどうにも引っかかって、試合の予想をする気が起きなかったという経緯がある。
 
「L・ヘビー級アツ過ぎもっと盛り上がって(^○^) バレラがスミスに大差判定勝利。神々の階級」
 

やっとわかった。ロビンソン・カスティジャノスがジェイソン・ソーサに似てる。がんばり屋さんなところとか

そして、今回のコラレス戦を観てやっとわかった。
このロビンソン・カスティジャノスという選手、ジェイソン・ソーサに似てる
 
長いリーチに加えて被弾を恐れず踏み込む勇気。
さらに「不格好だろうが関係ない」という気概。
 
「は? ソーサがロマチェンコに勝てるわけねえじゃんかww え? 棄権した? よし、批判の時間だあああああ」
 
「どれだけダサかろうが勝てばいい。スタイリッシュなボクシングなど、とうの昔に捨てました」
そんな感じの気迫が、カウンター狙いのコラレスの懐に踏み込む背中からモリモリ伝わってくる。
 
右から左の逆ワンツーや、打ち終わりに身体ごと体重を預けて押し込む光景など。
まさしく2016年のジェイソン・ソーサvsハビエル・フォルトゥナ戦にそっくりである。
 
 
いや、だからどうしたという話なのだが、個人的にスッキリしたってことでね。
喉につっかえていた小魚がとれたというか、かゆいところに手が届いたというか。試合の結果はもちろん、僕にはそっちも同じくらい大事だったということで。
 
「京口世界王座!! アグルメドとの激戦を制す。いいですね京口! こういう試合が観たかった。最短世界一は無意味? まあ商売だから」
 

身体能力系の選手がリーチの長い選手の踏み込みに捕まる姿は前に何度か観た。やっぱりメイウェザーはすごいよね

今回の内容については上述した通り。
身体能力系の選手が、リーチの長い選手の鋭い踏み込みに捕まりかけたという試合である。
 
エイドリアン・ブローナーもコラレスもそうだが、要は広いスタンスで奥足を踏ん張る構えの選手はバックステップのレンジが出ないよね。カスティジャノスやジョニゴンの長いリーチ、ジェイソン・ソーサの踏み込みに対応できないよねという話。
 
古い話だと、コンスタンチン・チューvsザブ・ジュダー戦もそれに近いのかな。
リアルタイムでは観てないけど。
 
以前にも申し上げたが、内山高志にコンスタンチン・チューほどのワンツーがあれば、あの試合の展開も変わっていたのかもしれない。少なくとも2戦目には、もう少し可能性を感じる試合ができていたのかも。
まあ、無い物ねだりをしても仕方ないのだが。
 
 
逆にメイウェザーやエリスランディ・ララのようにある程度リラックスして構える選手は、ああいう踏み込みにも対応しやすいよねという。
 
「エリスランディ・ララvsフォアマン感想。ムカつくけどすげえ。ララがダーティ、正当両面でフォアマンを圧倒」
 
もちろんコラレスのような選手は序盤のスピードがピカイチで、その部分への準備とメンタルは必須である。残念ながら内山高志はそこに面食らっているうちに負けてしまったわけだが。
 
「ロマチェンコに勝てるのは誰? 階級を超えたPFP、ハイテクボクシングマシーンをストップできそうな選手を考えてみる」
 

何だかんだで勝利したコラレスはナイスファイト。ミゲール・ベルチェルトとの統一戦が観たいぞ。あ? ロマチェンコ? アイツはほっとけばいいよ

そして、当たり前の話だが、この試合に勝ったコラレスもナイスファイトである。
カスティジャノスの左右フックをあれだけ被弾しつつ、そこに高速のカウンターを合わせていたのだから、やはりセンスは抜群である。
 
特に6、7R辺りから持ち直して、逆にダウンを奪ったのはお見事だった。
カスティジャノスの長い射程のさらに外から踏み込んでの左。
あの疲れた状態で距離をとり、踏み込みのレンジを活かしたカウンターを打ち込んだのはさすがのひと言である。
 
観るたびに変わる風貌と計量翌日の増量っぷりなど。ハイウェストなトランクスを含めていまだに謎は多いが、コラレスには今後もがんばってもらいたい。
 
 
なお先日の記事でも申し上げたが、個人的にはジェスレル・コラレスvsミゲール・ベルチェルト戦が観たい。恐らくベルチェルトはコラレスのようなタイプが得意ではないし、ペース配分さえ間違わなければ何とかなるのでは?
 
「ベルチェルトに三浦隆司完敗……。対策されてたなぁ。何もさせてもらえなかったなぁ。そして、ベルチェルトはよく走りきったなぁ」
 
チートキャラのロマチェンコはシカトでいいので、その他大勢で盛り上げていけばええんちゃう?
 
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