刃牙(バキ)シリーズベストバウトランキング。名勝負7選第3位と2位を発表。最強を決める男たちの狂想曲ww【中編】

刃牙(バキ)シリーズベストバウトランキング。名勝負7選第3位と2位を発表。最強を決める男たちの狂想曲ww【中編】

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前回「刃牙(バキ)シリーズベストバウト」と題して、マンガ「刃牙(バキ)シリーズ」における(僕の)名勝負7位~4位までを発表しました。
 
今回はその続編、3位と2位を発表していきます。
本当は1位までいくつもりでしたが、思いのほか長くなりそうなのでさらに分けることにしました。もったいぶる気もなかったのですが、どうかご了承ください。
 
「刃牙(バキ)シリーズベストバウト。名勝負だらけの大人気格闘? マンガ。最高の勝負7選を発表するぞ。異論は認める」
 
↓先日の7位~4位の記事はこちら。

1位、番外編の記事はこちら
「刃牙(バキ)シリーズベスト1位を発表するぞww 名勝負7選【後編】と番外編「ランキングにいれようか迷った末に止めたけど文句ある?」一戦」

かませ犬ランキングはこちら
「刃牙(バキ)シリーズかませ犬ランキング。愛すべき屍を晒したかませ犬たち。歴代トップ6(6位~2位)を発表するぞ」
→「刃牙(バキ)シリーズかませ犬ランキング1位の発表(歴代トップ6)!! 惜しくもランク外のツワモノ2人も紹介するお」

相変わらず好き勝手に自分の意見を並べていきますので、「あの戦いが抜けてるじゃないか!!」と憤りを感じる方もいると思います。
ですが「まあ、そういうヤツもいるんだお♪」くらいのノリで軽く考えていただければ幸いです。
 

刃牙(バキ)シリーズベストバウト第3位

△範馬勇次郎vs郭海皇△
範馬勇次郎 (グラップラー刃牙) アクションフィギュア
 
主人公刃牙の父親であり、ご存知“地上最強の生物”と呼ばれる範馬勇次郎と、中国武術界現役最高の達人、郭海皇による頂上決戦。
中国武術界における最強の称号である「海皇」を決める大会、中国大擂台賽のメインイベントとして行われました。
 
男なら絶対にやったマンガの必殺技ランキングその3。一度は試した無駄にカッコいい技の数々完結編
 
齢146を数えるご老体ながらいまだに現役の郭海皇。最強の海王にして作中屈指の人気キャラクター烈海王をもってしても、まったく頭の上がらないほど地位の高い人物です。
 
と同時に、(囚人編からいつの間にか移行した)中国大擂台賽編において、「海王の名を外部に出したくない」という最低の理由でトーナメントを突然5対5の団体戦にすり替えるなど、その地位を大いに利用する職権乱用老害ジジイでもあります。
 
 
そして、この勝負につけられたスローガンは「究極の暴力対究極の武」
「力こそすべて、相手をパワーでねじ伏せてこそ最強」を地でいく勇次郎と、長年の鍛錬の末に「技を極めてこそ武。技術こそ戦いにおける最高峰」という答えに行き着いた郭海皇。
 
果たしてどちらの出した答えが正しいのか? という戦いでもあります(両方バランスよく鍛えればいいじゃんというツッコミはなしで)。
 
 
しかし、この戦いはホントにワクワクしましたね。
 
郭海皇が消力(シャオリー)で勇次郎の剛腕をことごとく封じ、それを見た刃牙が、
「オヤジの…技が…」
「範馬勇次郎が……通用しないのかッッッ」
と汗だくで驚きます。
 
攻めの消力で勇次郎が腰を引いたり、序盤は郭海皇の技術が勇次郎を圧倒する流れです。
 
いや、さすがは中国武術界最高の達人。
試合前に勇次郎に対して「弱いのう…君は」などと暴言を吐いても生きていられるだけはあります。
 
 
で、いつの間にか消力を使っていた勇次郎に対し、
「ワシの消力とおぬしの消力… どっちがホンモノの…」からの、
 
「心配するなジジイ」
「消力はもう2度と使わねェ」

 
と吐き捨てる勇次郎。
 
達人同士の高度な技術戦から一転、「究極の暴力対究極の武」に立ち返る展開に突入します。
おなじみ「鬼の顔」の登場です。
 
「闘争とは力の解放だ」
「力みなくして開放のカタルシスはありえねエ」
 
めっちゃかっこいいぞおとーさんww
 
てか、お疲れ郭海皇。
おとーさんを本気にさせただけでもすごいよ。
これまでのキャラに比べて十分がんばったよ。
 
その昔、8年ぶりの再戦で一話も持たずに敗れ去った本部とかいうヤツがいてだな……。
いや、本部と比べるのはさすがに失礼か。その他全キャラに
 
「ミリオンダラー・ベイビー感想。最高の映画との出会いに感謝。キュートな笑顔のマギーと老トレーナー、フランキーの疑似父娘物語」
 
そこから先は消力を凌駕する暴力で勇次郎が郭海皇を追い詰めていくわけですが、マジな話、この爽快感はヤバかったですね。
「ほら見ろ。ポッと出のジジイが何とかできるほどヌルくねえんだよ地上最強は」みたいな。「俺らのオーガ舐めんなよ?」みたいな。
 
控室で「中国4000年を虚仮にしてエ」とか言ってたし、味方になったときのパパさんの心強さパネエっす。
 
しかもアレですよね。
この中国大擂台賽編が連載されてた2004年前後って、確か日中関係がゴタゴタしてた時期で、そういうのも影響してたのかなとは思いますね。
 

刃牙(バキ)シリーズベストバウト第2位

〇ピクルvs愚地克巳×
範馬刃牙 10.5 外伝 ピクル (少年チャンピオン・コミックス)
 
1億9000万年前の岩塩層から蘇った原始人ピクル。
ティラノサウルスの死体とともに掘り出され、「ティラノサウルスの肉を食べてみたい」というアホな科学者の手によって偶然蘇生されてしまいます。
 
ですが、復活したピクルは想定をはるかに上回る戦闘力を有し、とても科学者(パンピー)たちの手に負えるものではありません。
 
そして、ティラノサウルスと渡り合うほどの強さに興味を持った格闘家たちが次々とピクルに挑むわけですが、愚地克巳もその中の1人でした。
 
「刃牙シリーズ」大擂台賽編ベストバウト10。アニメ「バキ」大擂台賽編が最高におもしろいので超おススメw
 
この戦いにおけるハイライトは、何といっても愚地克巳の成長
 
愚地独歩ほどのカリスマ性もなく、範馬勇次郎に、
「だから相手にもされんのだ。俺にも刃牙にも父親にも」
「父親を前にしてうっかり虚勢を張ってしまう」
など、辛辣な言葉を投げかけられ顔を引きつらせる克己。
偉大な父親を持つ二世という刃牙との共通項がありながら、かなりかわいそうな扱いです。
 
本来、立ち上がれなくなるほど心に刺さる言葉ですが、大汗をかくだけで持ちこたえたあたり、天才二世としてのプライドがわずかに残っていたのでしょうか。
 
空手界のリーサルウエポンとしての華々しい登場から、烈海王に瞬殺されて以降の凋落。当初の期待値とかけ離れたモブキャラっぷりで、我々オーディエンスを笑いの渦に巻き込む活躍を見せていました。
 
才能を誇示し、己を必要以上に大きく見せようとする小物。なれの果てとしては、最適な場所とも言えるのですが。
 
 
そのモブキャラ上位のテンプレをひた走っていた克己が、怪物ピクルとの戦いでまさかの成長を遂げます。
 
ピクル戦を前に口にした「拳勇烈海王の武がまるで通じなかったピクルに、俺の空手をぶつけてみたい」というセリフは、今までの克己からは絶対に出てこなかった言葉です。
強敵に出会うたびに、滝のように汗をかきながら「ッッ……!!」とやるだけの驚き係だった克己と同一人物とは思えませんww
 
ダメな子の成長は相対的なイメージアップにつながりやすいとは言いますが、克己もその成長曲線に乗った感じです。
 
 
また、克己の成長は精神面だけにとどまりません。
烈海王の助けを得て編み出した真マッハ突き
 
ツンデレ属性満開の烈海王は「結果ほどわたしと君に力の差はない」と後付けで克己を持ち上げつつ、マッハ突きの進化の方向性を見出します。
さらに、郭海皇のアドバイスで(妄想の中で)関節を増やし、真マッハ突きを最終形態へと昇華させます。
 
 
そしてたどり着いた決戦の地は、早朝6時の東京ドーム(早っww)。
 
客席を埋め尽くす5万5千人の弟子たちの声援を背に、(ネーミングがカッコいいだけでダメージを与えたことがない)必殺の「正中線四連突き」をピクルに叩き込みます。
 
ですが、案の定ピクルには通じず、猛烈な蹴りで弾き飛ばされてしまいます。強烈なライナーでセンター前に
 
まともに戦っては勝ち目がないことを悟った克己。ついに真マッハ突きを発動します。
音速を超えた拳は壮絶な炸裂音を残し、空間を振動させるほどの威力でピクルを吹き飛ばします。
と、同時に自身の拳もぐちゃぐちゃに破壊されてしまいました。
真マッハ突きの威力はあまりに凄まじく、人間の身体が耐えられるものではありませんでした。
 
 
さらに、鞭の理論を応用した「当てない打撃」で、天才克己はピクルから蘇生後初めてのダウンを奪います。
 
常識をはるかに超えた威力に皮膚はただれ、骨がむき出しになった右手。
それを見た克己がこう言います。
 
「そりゃそうだ」
「鞭でもない。多関節でもない」
「普通の骨だ」
 
すべての「魔法が解けた」瞬間です。
 
 
ですが、克己はピクルを倒した満足感に包まれています。
多大なる代償を払ったものの、本人にとってはそれ以上に得たものが大きかったようです。
 
「謝」りたいと「感」じている。
だから感謝と言うのだろう。
これが感謝と言うのだろう。

 
万雷の拍手と大歓声の中、最敬礼で頭を下げる克己。
 
 
完璧すぐる。
 
2人の母に感謝し、父親の加護から脱却し、自分を応援してくれる弟子たちと勝利を喜ぶ。
四肢を犠牲に難攻不落のピクルを倒し、支えてくれた戦友たちに心の底から感謝する。
 
やべえっすww
感動っすww
 
まさかあの克己で、ここまで感動させられるとは思いませんでした。
あの克己で。
 
ストーリーの進行に合わせてスカした畜生と化していく主人公とは真逆に、作中でもっとも成長したキャラクターと言ってもいいのではないでしょうか。
克己のクセに。
 
まあ、「寝てれば勝手に出血多量でぶっ倒れる」とかいうラストの自然の摂理理論は最悪でしたがww
 
 
ちなみに、この戦いは地下闘技場最大トーナメントの花山薫vs愚地克巳戦と迷いました。ですが、花山の登場頻度が高いために泣く泣く却下した次第です。
「絶対に花山vs克己戦だろ!!」という方にはすみません。
 

これで2位と3位の発表は終わりです。次回はいよいよ1位と番外編に進みます

以上が僕の考える「刃牙(バキ)シリーズ」ベストバウトの2位と3位です。
 
次回は後編として、1位と「ランキングに入れようか迷った末に止めたけどそのままスルーするには捨てがたいから番外編で登場させちゃったけど文句ある?」一戦をご紹介したいと思います。
 
「刃牙(バキ)シリーズベスト1位を発表するぞww 名勝負7選【後編】と番外編「ランキングにいれようか迷った末に止めたけど文句ある?」一戦」
 
ここまで引っ張るつもりはなかったのですが、あれこれと書いているうちに予定より大幅に増えてしまいました。
 
飽きずにお付き合いいただける方がいれば、引き続きお願いします。
 
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