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新井田豊とかいう全盛期ロマゴンと真正面から打ち合った男。新井田豊vs高山勝成は歴代日本人対決のベストバウトで文句ないよな?【感想】

ボクシング観戦, 趣味, 雑談 | 2019年9月3日 | タグ: , , ,

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東京イメージ
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僕はここ最近、新井田豊にどハマりしている。
 
・新井田豊
元WBA世界ミニマム級王者で、同王座を7度防衛した右ボクサーファイター。
 
2001年8月にWBA同級王者(当時)チャナ・ポーパオインに挑戦し、12R判定勝利を収めて初の王座戴冠。だが、同年10月に腰の持病とモチベーションの低下を理由に突如引退を発表する。
 
ところが翌年12月に引退を撤回し、現役復帰を表明。
2003年7月の復帰第1戦でWBA同級王者(当時)ノエル・アランブレットに挑戦するも12R判定負け。プロ初黒星を喫する。
 
翌2004年7月にアランブレットとの再戦が実現するが、王者アランブレットが計量失敗で王座をはく奪される。試合は新井田が勝利した場合のみ新王者誕生というルールで行われ、結果は12R判定で新井田の勝利。1年前の雪辱を果たすとともにキャリア2度目の王座戴冠に成功する。
 
2007年4月には暫定王者高山勝成との統一戦が行われ、12Rにわたる激闘の末に僅差判定勝利。判定に物議を醸したものの、何とか5度目の防衛を果たす。
 
そして2008年9月。
パシフィコ横浜で行われた8度目の防衛戦で、20戦全勝18KOの最強挑戦者ローマン・ゴンサレスと対戦。初回から激しい打ち合いを展開するも、徐々にゴンサレスのパワーに押され始める。3Rから全力のラッシュで勝負をかけるがゴンサレスの勢いは止まらず、4R1分59秒負傷TKO負け。約4年間保持した王座から転落する。
 
同年11月に自身2度目の引退を表明。
 
「井上拓真vsウーバーリ。クッソ厳しそうな相手だけどがんばれ拓真」
 

新井田豊のすごさにびっくりした。本当はロマゴンの試合を漁るはずだったのに

申し上げたように僕は最近新井田豊にハマっている。
 
もともとのきっかけは「そういえばロマゴンって何してんだろな」と思ったこと。
ローマン・ゴンサレスの過去の試合を漁っているうちに2008年の新井田豊vsロマゴン戦にたどりつき、ちょっと待て、こりゃすげえぞと。
 
当時の日本ボクシング界は2007年に内藤大助戦でやらかした亀田大毅が世間から大バッシングを浴び、バンタム級王者長谷川穂積が防衛を重ねていた時期。ミニマム級王者の新井田豊も順調に防衛回数を伸ばしていたが、彼らに比べれば決して注目度が高いとは言えなかった。
 
僕自身も新井田豊の試合はvsロマゴン戦以外あまり記憶になく、率直に申し上げてよく知らない選手だった。
 
新井田vsロマゴン戦を観た際も「何かすげえのが出てきたな」と、ロマゴンの化け物っぷりに驚いただけ。その試合を最後に新井田が引退したことも、この引退が2度目だったことも知らなかった。
 
「キャンベルがロマチェンコに肉薄。長身サウスポーと多彩な右リードが機能。お互いがリスクを負った好試合」
 
そんな感じで、今回改めて新井田豊vsロマゴン戦を観たのだが、いやホントにすげえぞと。新井田豊が。
 

ロマゴンとド正面から打ち合う新井田凄まじい。フィジカル差を回転力と精度でカバーする


ガードを上げ、リング中央で対峙する両者。
 
ロマゴンが小さく身体を振りながら間合いを詰め、新井田はその周りを回るように距離をとる。
遠い位置から新井田が鋭い左を1発。もう一歩近づき、さらに左アッパーをトリプルで放つ。
 
一方のロマゴンは新井田の攻撃を真正面から受け止め、高いガードと最小限のアクションで芯を外す。
新井田の高速の連打をものともせずに距離を詰め、ド迫力のボディ、フックを放っていく。
 
うん、ヤヴァイ。
完全にヤヴァイ。
 
ロマゴンがとんでもないのはもちろんだが、それに負けないくらい新井田豊もヤヴァイ
 
 
当時のロマゴンはミニマム級としては明らかにオーバースペック。新井田に比べてふた回りほど大きく分厚い。1発1発の打撃音も桁違いで、この階級では破格の攻撃力を誇った新井田をはるかに上回るパンチ力を発揮していた。
 
正直、完成度的にはL・フライ級後半~フライ級前半の時期の方が上だったとは思う。だが、殺傷力/危険度という意味ではこの頃がMAXだったのではないか。
 
「やっぱりエストラーダとビーモンじゃ実力差があり過ぎたよな。相手を挑発したりおちょくったり」
 
そして、新井田豊がそのロマゴンと真正面から打ち合った事実。
得意な距離はほぼ同じで、フィジカルは段違い。馬力で押し込まれそうになるのを回転力やパンチの精度でカバーしつつ、何とか4Rまで粘ったというのは誇張抜きでとんでもない。
 
だって。
ロマゴンのコンビネーションのど真ん中にカウンターねじ込んどるからね。
新井田の連打にロマゴンの方が面食らってたからね。
 
マジな話、この試合の3Rは2008年の年間最高ラウンドに認定してもいいくらい。そんなものがあればの話だが。
 

新井田豊vs高山勝成戦を歴代日本人対決のベストバウトに認定します。異論は認めます

そして、個人的にこの選手のもっとも好きな試合は2007年4月の高山勝成戦
 
暫定王者高山と正規王者新井田豊による統一戦が東京・後楽園ホールで行われ、2-1(114-115、114-113、115-113)の僅差判定で新井田が勝利した一戦である。
 
 
新井田のキャリアの中でもっとも印象深い試合については2001年1月の鈴木誠戦を挙げる方が多いようだが、僕の中では断然こっち。判定結果に物議を醸すほどの大激戦で、文句なしのベストバウトだと思っている。
 
恐らくこの試合の新井田は本調子とは言えない状態で、逆に高山勝成は絶好調。
 
開始直後から前後左右に動き回る高山に新井田はなかなかついていけず、序盤3Rは高山のペースで試合が進む。ところが4Rの後半から新井田のカウンターが当たりだし、徐々に流れが変わり始める。
 
遠い位置から踏み込み、連打を浴びせてすぐさまサイドに回る高山。
対する新井田は高山の侵入に合わせてカウンターをヒットし、的確にダメージを与えていく。ラウンドが進むにつれ、高山の動きがだんだんと一本調子になっていくのが印象深い。
 
だが、後半に入ると再び高山が出力を上げ、無理やり流れを引き戻す。左右への動きも復活し、そのつど新井田の爆発力を抑え込む。
 
完全にペースを取り戻し、縦横無尽に動き回る高山。
それに対し、新井田は疲労困憊ながらも1発の精度と威力で対抗する。
 
 
何と言うか、笑いが漏れるくらいにすごい。
レベル云々は僕にはよくわからないが、とにかくすごい。こんなにすごい試合が地上波放送もなくサラッと行われていた事実に驚愕してしまうほどに。
 
「リナレスわかりやすく攻略されてたな。アル・トヨゴンに10R判定勝利。これ、誰か勝てる日本人いるんじゃない?」
 
歴代日本人対決では1994年の辰吉丈一郎vs薬師寺保栄や2000年の畑山隆則vs坂本博之、近年では2012年の井岡一翔vs八重樫東、2018年の木村翔vs田中恒成などが有名だが、はっきりと断言させていただく。
 
歴代日本人対決ベストバウトは2007年4月の新井田豊vs高山勝成戦であると。
異論は認めます。
 
 
ちなみにだが、仮に京口紘人vs拳四朗戦が実現すれば、大ざっぱにこういう試合になるのかな? と思ったりもしている。
 
「ウシクvsスポーン予想。元K-1戦士タイロン・スポーンか。適度に見栄えもよくていいんじゃないでしょうか」
 

ムラっ気の多い“天才肌”な新井田豊。飄々とした受け答えが印象的だった


なお、試合後の本人のインタビューもいくつか観たのだが、常に飄々としていて全体的に掴みどころがない。インタビュアーも微妙に困っているのだが、本人も決して不愛想にしているわけではないのが逆にもどかしい。
 
なるほど。
確かにこれは“天才肌”と呼ばれる部類かもしれない。
 
この何とも言えない空気感というか、投げたボールがちっとも弾まない感じ。好不調の激しさ、ムラっ気の多さは元K-1の小比類巻貴之やRIZINファイターの大雅とも少し似ている(気がする)。
 
ボクシングで言えば、元3階級制覇王者のジェームズ・トニーとか?
僕自身、ジェームズ・トニーをリアルタイムで観ていたわけではないが、試合ごとの波の大きさや好調時の人間離れした動きなどは新井田豊と同じ匂いがする。
 
「ボクシングジムのプロ加盟金が必要だと思う理由と、参入障壁をさらに高くしてもいいと思う理由(部外者のクソ勝手な戯言)」
 
てか、こういう天才系の選手って謎の魅力があるよね。
エイドリアン・ブローナーみたいなトラブルメーカーはさすがに厳しいけど、その点新井田豊や大雅はちょうどいい(失礼)。
 
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